111strokes111 @111strokes111https://forms.gle/PNTT24wWkQi37D25A何かありましたら。 ☆quiet follow Yell with Emoji Tap the Emoji to send POIPOI 299
111strokes111☆quiet followMAIKING「説明できない」紅花ルートで戦死した記憶があるクロードと青獅子ルートで戦死した記憶があるローレンツの話です。12月にクロロレオンリーイベントがあればそこで、実施されなければ11月のこくほこで本にするつもりで今からだらだら書いていきます。 #クロロレ chloroethylene 1.振り出し・上 クロードが最後に見たのは天帝の剣を構える元傭兵の女教師だった。五年間行方不明だった彼女が見つかって膠着していた戦況が動き始めそれがクロードにとって望ましいものではなかったのは言うまでもない。 生かしておく限り揉めごとの種になる、と判断されたのは故郷でもフォドラでも同じだった。人生はなんと馬鹿馬鹿しいのだろうか。だが自分の人生の幕が降りる時、目の前にいるのが気に食わない異母兄弟ではなくベレス、エーデルガルト、ヒューベルトであることに気づいたクロードは笑った。>> もう重たくて二度と上がらない筈の瞼が上がり緑の瞳が現れる。その瞬間は何も捉えていなかったが部屋の窓から差す光に照準が合った瞬間クロードの動悸は激しく乱れた。戦場で意識を取り戻した時には呼吸が出来るかどうか、視野は失われていないか、音は聞こえるのかそれと体が動くかどうか、を周りの者に悟られぬように確かめねばならない。クロードは目に映ったものを今すぐにでも確認したかったが行動を観察されている可能性があるので再び目を瞑った。 山鳥の囀りが聞こえ火薬や血の匂いを感じない。手足双方の指も動く。どうやら靴は履いていないらしい。関節も痛みなく動かすことができた。再び一度耳を澄ませたが物が燃える音もクロードの他に人がいる気配も感じない。もう体を動かしてあたりを確かめても良いだろう、そう考えたクロードが身を起こすと寝台に乗せてあった本が大きな音を立てて床に落ちた。 ガルグ=マクで寮生活を送る者は皆、朝日の光に眠りを遮られないように寝る前に雨戸を閉めるのだがクロードの部屋の雨戸は少し合わせが悪く隙間から光が差し込む。その形は忘れようがない。クロードが子供でいられた最後の一年間、毎朝見ていたものなのだ。室内履きなど履かず裸足のまま窓に近寄り雨戸を開ける。クロードの目の前に広がったのは士官学校の敷地だった。エーデルガルト達が捕虜を捕らえるにしてもクロードにとって庭のようなこの場所に留め置いて何の利があるのだろうか。明るくなった室内を眺めると身嗜みを整える為、壁に掛けておいた鏡が目に入る。鏡の中の自分はまだ頬髭もなく三つ編みが編めるほど前髪が長かった。当たり前だが頬を触ってみても髭の感触はない。椅子には士官学校の制服と級長の証である黄色い外套が掛けられていた。手に取って見てみればまだ子供の頃の細い身体に合わせて仕立ててある。「嘘だろ……」 クロードは一人虚空に向かって呟いた。>> ローレンツが最後に見たものは破裂の槍を構えるシルヴァンだった。五年間行方不明だったベレトが姿を表しガルグ=マクがファーガスの拠点となってから膠着していた戦況が動き始めそれが帝国にとって望ましいものでなかったのは言うまでもない。 フェルディナントがキッホルの紋章をローレンツがグロスタールの紋章を持っているからミルディン大橋の防衛を任された。何も不自然なところはない。だがその命令には恐ろしいほどの悪意が込められていた。だがシルヴァンがいるなら後を任せられる。最後に感じたのは頬に落ちる彼の涙だった。>> 遠くで何かが崩れる音がしてローレンツは意識を取り戻した。戦場で意識を取り戻した際にはまず呼吸が出来るか確かめるように言われている。肺から喉に逆流した血が溜まっていた筈だが咽せることなく呼吸が出来た。山鳥の囀りが聞こえ頬には冷えた空気を感じる。五感のうち聴覚と触覚は無事であるらしい。付近に人の気配が感じられなかったのでローレンツは思い切って瞼を微かに上げてみた。 部屋の中は薄暗く何がどこにあるのかよく分からない。寝返りを打ってもどこも体に痛みを感じなかった。手足の指は全て揃っており腕も足も動く。身体を起こした時、部屋の外からシルヴァンとフェリクスの話し声が聞こえた。自分は捕虜になったのだろうか。身代金はいくらなのだろう。頭を振って起き上がると伸ばした筈の髪の毛の感触がない。触ってみれば士官学校時代と同じ長さになっていた。 治療の際に切られたのかもしれないと思い頭を触ってみたが特に怪我もない。大怪我を白魔法で一気に治すと帳尻合わせのように拒否反応が出る。人によってまちまちで吐く者もいれば体温や気温に関係なく寒気に襲われ毛布が手放せなくなる者もいた。ローレンツの場合は目眩なのだが目が回っている感覚はない。ローレンツは光源にして部屋の様子を伺う為ファイアーの呪文を唱えて魔法陣を出現させた。丸い緑の光がうっすらと室内を照らしていく。見覚えがあるものばかりが目に入りローレンツは絶句した。もう光源など必要ない。起き上がり寝台の脇が定位置の室内履きに足を突っ込んで窓に向かって直進する。手を伸ばして雨戸を開け、陽の光の元で振り返ってみればそこには実家から持ってきた三段重ねの給茶器があった。「何が起きたのだ……?」 ローレンツは一人虚空に向かって呟いた。Tap to full screen .Repost is prohibited Let's send reactions! freqpopularsnackothersPayment processing Replies from the creator Follow creator you care about!☆quiet follow 111strokes111MAIKING蒼月ルートのクロロレです。家出息子たちの帰還.66. ───病に苦しむだけではない。霊魂が抜けだし、空になった肉体は日頃の本人とかけ離れた行動をする。行動を律していた霊魂が抜け出すと病は治る兆しを見せず生気が抜け、無気力になることが多い。そこに悪霊が取り憑くと本人だけでなく、周りに死や不幸をもたらす存在になってしまうのだと言う。その場合、巫者は悪霊を祓い、見つけた魂を本人の身体に戻さねばならない─── 出席が義務付けられている礼拝が終わり、学生たちはそれぞれに次の教室へ向かおうとしている。そんな大聖堂の中にクロードのくしゃみの音が響いた。顔を咄嗟に肘の内側に当てていたがそれでも完全に音を殺すのは難しい。《寒がり、寒がり、襟巻きで首を絞められるのが怖いのさ》ディミトリの頭に響く声がクロードを小馬鹿にする。夜な夜な修道院の敷地内を彷徨くクロードはディミトリが部屋にいないことを知っているが、沈黙を守っていた。 2007 111strokes111MAIKING蒼月ルートのクロロレです。家出息子たちの帰還.5───つまりフォドラとは因果が異なるのだ。霊魂を失った結果、体調を崩す。肉体から離れた霊魂は我々の世界を漂っていることもあれば、神々の住む世界まで飛んでいってしまうこともある。(中略)霊魂は様々な理由で肉体を離れる。呪いをかけられた時、肉体や精神が激しい衝撃を受けた時、先祖や精霊が何か伝えたいことがある時─── イーハ公リュファスがブレーダットの紋章をその身に宿していたら、ディミトリは命を狙われなかっただろう。マイクランがゴーティエの紋章をその身に宿していたら、シルヴァンに殺意を抱かなかったはずだ。ディミトリもシルヴァンも殺意には慣れきっている。 だからシルヴァンはディミトリが何を言いたいのかすぐに察した。推理ではなく経験が答えを導く。この殺意は見せかけに過ぎない。騎士団は真に守るべきものを見誤っている。大司教より大切な存在が彼らにはないのだろうか。 2021 111strokes111MAIKING蒼月ルートのクロロレです。家出息子たちの帰還.4───フォドラの常識で言えば身体が一つであるように霊魂も一つだ。だが近隣諸国にはそのように考えない人々が存在する。精神を司る霊魂と肉体を司る霊魂の二つがある、と考える人々もいれば五つだと考える人々もいる(中略)失われた霊魂を身体に戻すことによって身体は健康をとり戻す。では失われた霊魂は何処にあるのか。巫者は目に見えない霊魂の所在を明らかにせねばならない─── ロナート卿の名を耳にして叔父の顔がよぎったディミトリは叛乱についてレアとセテスから話を詳しく聞きたかったのだが、通り抜ける風が耳元でやかましく騒ぐ。《お前も仇を討て、殺せ、首を、》無駄だと分かっているが大きな溜息をついた。彼も、彼の民も破滅させられる。全てが終わった後を任されるのは辛いがせめて戦後の処理が苛烈にならないよう尽力するしかない。 2816 111strokes111MAIKING蒼月ルートのクロロレです。家出息子たちの帰還.3───精霊や神と交流する力に恵まれた巫者も大まかに二つに分類することができる。過酷な修業と儀式を経て、力を得たものたちと精霊や神に選ばれて力を得たものたちだ。一晩中、呪文を唱えながら己の身体を鞭打つ修業や焼けた炭の上を裸足で歩く儀式などが有名だ。(中略) 選ばれた、というと修業や儀式抜きで楽に力を得たような印象を受ける。だが神に選ばれたものたちは巫病と呼ばれる謎の病に長期間、苦しむ。巫病は当初、巫病として認識されない─── 敵わない。多少はある年の功も、この身に宿す紋章も残酷な格差をシルヴァンに思い知らせるだけだった。退屈なほどに静かだった夜は切り裂かれている。彼を守るためグレンは命を落としたというのにディミトリは駆け出してしまった。 1980 111strokes111MAIKING蒼月ルートのクロロレです。家出息子たちの帰還.2───ダスカーでは巫者は大まかにふたつに分類される。精霊や神と交流を持つ力に恵まれたものたちと儀礼や占いや医術を学んだものたちだ。真偽の判断がつけにくいにも関わらず、前者の方が評価が高い。 手元で再現できる技術に絶望したものたちが巫者に頼るからだ。(中略)計り知れない神秘の力にすがる人々を愚かだと断じるのは容易い。ただし真偽の判断がつかない領域はよからぬものが参入してしまう─── 平地にあるフェルディアと山中にあるガルグ=マクは寒さの質が異なる。空気が乾燥していて風が強いせいかフェルディアにいる時より喉が渇きやすい。蝋燭の心許ない灯りに照らされながら、ディミトリは水差しから杯に水を汲んだ。どちらも銅製なので陶器や硝子と違って砕けることがない。不注意で歪めてしまってもドゥドゥに直してもらえる。 1976 111strokes111DONEVer.3に大体7000文字くらい加筆しました。手直しはしますがこのまま書き下ろしの短編を足して5/4こくほこで本にします。クロロレ オメガバース ↑18?↑y/n 27502 related works Q.GAME_クロロレ專PASTクロロレ 3枚1.支援Bみたいな話をしているクロロレ2.天刻の拍動用意~(血注意3.従者クロロレ 3 mooumoou24DONE互いの過去を見たクロロレ 2 aoz_hrpkDOODLEクロロレもセクピスパロしたぞ 4 aoz_hrpkDOODLE魔法少女ミル☆ディン 第八話 (クロロレ/ヒュフェ含 後天性女体化)漫画4P 救いも希望もあるんだよっ 4 goodbyemistressDONEその心の名前すら知らない goodbyemistressTIRED前描いてたやつ 111strokes111MAIKING「説明できない」赤クロ青ロレの話です。13.誘拐・上 フレンが行方不明になった。クロードとローレンツは誘拐犯がイエリッツァであること、彼が死神騎士でありエーデルガルトの手の者であることを既に知っている。ローレンツが知る過去ではディミトリたちがフレンを見つけクロードが知る過去ではベレスとカスパルがフレンを見つけている。「ではこの時点でベレト…失礼、言い慣れないもので。ベレス先生は現時点で既に教会に不信感を持ち敵対すると決めていた可能性もあるのか」 ローレンツの知るベレトは教会と敵対せずディミトリに寄り添っていたらしい。記憶についての話を他の者に聞かれるわけにいかないので近頃のクロードはヒルダにからかわれる位ローレンツの部屋に入り浸っている。彼の部屋に行けばお茶と茶菓子が出るので夜ふかし前に行くと夜食がわりになってちょうど良かった。「そうでもなければあの状況で親の仇を守ろうとしないと思うんだよな」「だが今、僕たちの学校にいるのはベレト先生だ」 ベレスは戴冠式に参加していたらしいのでそこで何かあった可能性もある。クロードはどうしてもかつての記憶に囚われてしまう。「大手を振って何かを調べる良い機会なのは確 2090 tairanoperamoriDOODLEDay1 Dance「踊ろうぜ!」ClaurenzWeek2020参加作品 tairanoperamoriDOODLE今更クロロレバレンタイン某会話ツールでディミもエガちゃんも初々しく頬を染めていたのに、クロおまえときたら…でも好き…ってなりましたあえて渡すのはクロの方 4