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    ushiai_41

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    ねた

    #曦澄
    #現代AU
    modernAu
    #江澄
    lakeshore
    #藍曦臣
    lanXichen

    いっぱい食べるきみが好き朝から忙しく食べる暇もなくてふらふらの曦臣が偶然入った居酒屋は思っていたよりも美味しく満足していた。
    ほろ酔い気味で他のお客さんと世間話をしていたらお客のひとりが「そろそろハムちゃん来んじゃねえか?」と言い出し店主も「もうそんな時間だったかあ。準備するかね」と料理を仕込み始める。
    ハムちゃん?なんだ?と思っていたら店に来たのは180cm越えの草臥れたリーマン。
    よれたスーツを壁にかけている動作がどこか気だるげで艶っぽく見惚れてしまう。疲れた様子だがその顔はとても秀麗でとにかく目を引く。
    「よお、いつものでいいかハムちゃん」
    「ああ、頼む」
    ハム。えっ。ハムちゃん…?あの人が?
    目をぱちくりさせ他のお客さんを見ると、お客さんはうんうんと頷いた。ハムちゃんというには些かいかつ…強めな見目をしているが。と困惑していると、どかんと大皿がハムちゃんの前に置かれる。山盛りの肉、野菜、そして昔話のように盛られた白飯。
    ハムちゃんは確かに体躯はあるが細身のように見える。そんなに食べるのかと驚く曦臣だったが、彼が食事をし始めるときゅんきゅん胸が高鳴った。
    大口をあけてもりもり飯を食べていくその頬はハムスターのように膨らんでもぐもぐと動いている。な、なんて可愛らしいんだ。じっと食事するところを見守ってしまった。時折気になるのかちらちらと目が合う度にドキッとする。
    ハムちゃんが綺麗にお皿の上の料理を片付けビールをぐいっと煽ったとき、横髪が邪魔にならないよう手で抑える仕草が色っぽい。ついついじっと見ていると唐突にハムちゃんはこちらを見た。
    「あの」
    「は、はい!」
    「さっきからなんですか」
    「いえ…すてきだなって…」
    「酔ってるのか」
    「あなたに」
    曦臣とハムちゃんのかけあいにお客も店主もギャハギャハ笑ってお酒を追加する。話していただけなのにトントン拍子に他の人に2人揃って奢られてしまった。
    「えっあの」
    「いいんだ、若者に食わせるのが生きがいのじじい共だからな」
    「なんだとハムちゃん!もっと食え!」
    「デザート追加で。あなたはどうする?」
    「えっ!?い、いただきます…?」
    「なぜ疑問形なんだ」
    失笑したハムちゃんの目尻の小皺になんだかドキドキした。
    デザートのコーヒーゼリーの味はよくわからず、ハムちゃんはゼリーは飲み物ですというように曦臣が食べた倍量を平らげる。ごくごくと動く喉仏は立派な成人男性のものだがその頃には曦臣はもうハムちゃんの虜だった。
    「あ、あの!」
    「はい」
    「私は、藍曦臣と申します。教師をしておりまして、○○高校に務めております」
    「はあ」
    「弟が一人おりまして、弟も業種は違いますが公務員をしております。両親は既におりませんが、親代わりとして育ててくれた叔父がおります」
    「は、はあ」
    「それで、その……ご趣味はなんですか!?」
    「は?」
    「いえっ、あの、すみません、えっと、ごめんなさいこういうときどう言ったらいいのか経験があまりなくて」
    「……まさかナンパのつもりか?」
    「ナッ、……そうなるのでしょうか?」「私に聞くのか。……あー、そうだな、藍さん。あなたは酔っているようだからもう帰った方が」
    「いいえ!もう少しあなたとお話したいです!」
    店内はもうドッカンドッカン笑ってハムちゃんがナンパされちまった!と大盛り上がり。曦臣は少し頬を赤らめて真剣な顔でハムちゃんに向き合う。ハムちゃんは面食らった後にぶはっと笑いだし、わかったわかったと手を振った。
    「しゅ、しゅみ、趣味は……美味い飯を食べることと、水泳が好きだ」
    「水泳…」
    「ダイビングは機材が面倒だからあまりやらないが素潜りはそれなりに出来るぞ。あなたは泳ぎは?」
    「かなづちです」
    「それは残念だな。今度泳げるまで特訓してやる」
    「はい、お願いしま……えっ!?」
    「んふははは!」
    まさか今度一緒に遊びに行ってくれるのか!?と期待に濡れた目でハムちゃんを見ると、ハムちゃんはたまらないというように腹を抱えて笑いながら曦臣に手を差し出した。
    「江澄だ」
    「江澄……曦臣です」
    「ああ、知ってる」

    色々脱線したけど行きつけの居酒屋でめちゃくちゃほほ膨らませてもりもり食うからお店の人と常連さんに「ハムちゃん」って呼ばれてる江澄が書きたかったんじゃ。
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    sgm

    DONEアニメ9話と10話の心の目で読んだ行間。
    現曦澄による当時の思い出話。
    諸々はアニメに合わせて。ややバレあり。
    [蓮の花咲く]にいれよ〜て思って結局入らなかったやつ
     藍曦臣と睦みあいながらも交わす言葉は、睦言ばかりではなかった。
     夕餉の後、蓮花塢ならば江澄の私室か、真冬以外は四阿で。雲深不知処ならば寒室で。酒と茶を飲みながら語り合う。対面で語り合うときもあれば、すっぽりと藍曦臣に後ろから抱きこまれている時もあるし、藍曦臣の膝を枕にして横たわりながらの時もあった。
     一見恋人として睦みあっているかのようでも、気が付けば仕事の話の延長線上にあるような、最近巷で噂になっている怪異について、天気による農作物の状況や、商人たちの動きなど領内の運営についての話をしていることも多い。
     六芸として嗜んではいるが、江澄は藍曦臣ほど詩や楽に卓越しているわけでもなく、また興味はないため、そちらの方面で会話をしようとしても、あまり続かないのだ。そちらの方面の場合はもっぱら聞き役に徹していた。ただ聞いているだけではなく、ちょうど良い塩梅で藍曦臣が意見を求めてきたり、同意を促してくるから、聞いていて飽きることはなかった。書を読まずとも知識が増えていくことはなかなか良いもので、生徒として藍曦臣の座学を受けているような気分になれた。姑蘇藍氏の座学は今でも藍啓仁が取り仕切って 5582

    澪標(みおつくし)

    SPUR ME尻叩きその②

    江澄が所属しているのは映画観賞同好会(好きな時に好きな映画を見て好きな時に感想を言い合う)です
    肝試しに行ったら憧れの先輩とお清めセックスをすることになった話②時刻は21:00。大学のキャンパスのある市街地から車で約30分の郊外。参加メンバーのSUVでやってきたその廃墟は、遠目に見た瞬間から「ヤバイ」の一言に尽きた。
    そこはかつてそれなりに繁盛していたが、数年前に突然廃業した元病院なのだという。建物の外観は、壁が崩れているとか蔦が生い茂っているとか、そこまで激しく朽ちている訳ではなく、むしろつい最近まで使用されていたもののように見えるのだが、纏う雰囲気が尋常ではなく「ヤバイ」。人の出入りもなくなって久しいというが、やけに生々しい空気が建物にまとわりついているようで、それがなんとも言えない不気味さを醸し出している。江晩吟は声にこそ出さなかったが、その類まれなる美貌の顔面を、「うげぇ」という正直な感情を抑えることなく思いっきりしかめていたのだが、どうやらこの場の空気の異常さを感じているのは江晩吟と、件の同級生だけであるようだ。ほかのメンバーは、「思ったよりもきれいじゃん」だの、「ちょっと雰囲気足りなかったかなー?」だの、「やだ―虫たくさん飛んでる~」だの、まったく周囲の空気の異様さには気が付いていないようだった。
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