Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    rabimomo

    @rabimomo

    桃山らびの書きかけなどのちょっとしたログ置き場。
    GK月鯉(右鯉)、APH普独(右独)など。

    ツイッター
    @rabimomo (総合)
    @rabi_momousa (隔離)

    普段の生息地はこちら
    @rabimomo_usa

    完成した作品や常設のサンプル置き場はpixivまで
    http://pixiv.me/rabimomo

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 23

    rabimomo

    ☆quiet follow

    エリート島シリーズその5、鯉登の誕生日+クリスマス編です。
    ほぼずっと月島が浮かれているだけの糖度高めの話。
    月誕を先に書いてしまったため、2年目の話になってます。

    エリート島シリーズ⑤ 二年目のハッピーバースデー前作読むの面倒な人向けこれまでのあらすじ&簡単な設定
    大企業勤務のサラリーマン月島と大学生の鯉登の話。
    月島は鯉登の元家庭教師、鯉登が大学生になり20歳を超えてから交際スタート。
    今作は交際2年目の冬という設定で、月島の誕生日には料理とケーキでもてなしたという流れ。
    月島:30代大企業勤務。貧困母子家庭から奨学金で旧帝に進学してる苦労人で黙々と努力する人。上司の鶴見から世話を頼まれた鯉登にほぼ一目惚れした。好きな子にはかっこつけたいし貢ぎたいタイプ。
    鯉登:大学生。父親は事業経営者で何不自由なく暮らす。名門私立の一貫校からそのまま大学まで進学しているが根は真面目。月島は高校生の時に鶴見から紹介された家庭教師兼相談役兼お目付役のような存在だった。将来はアパレル関係の仕事がしたいと思っている。大学進学以降は一人暮らしをしている。(実家もそう遠くない)高校生の頃から月島が好き。杉元は高校の頃からの友人で、杉元繋がりで白石とアシㇼパとも親しい。好きな人に自分の選んだ服を着せたいし、自分も好きな人に選んでもらった服を着たいタイプ。


    ↓本文は以下からです↓


     朝晩の冷え込みが日ごとに厳しくなるこの季節、故郷ではそろそろ初雪が降り出すこの季節、都心ではこの時期に雪が降ることはあり得ないが、しかし白い雪化粧を施されたモチーフは街を賑やかに飾り立てていた。
     そろそろクリスマス、そしてそれ以上に大切な恋人の誕生日が近づいている。賑やかな人通りを横目に駅への道を急ぎながら、今からちょうど一年前の己は浮つく街の雰囲気以上に浮かれていたなと、ふと思い出すのだった。
     ちょうど一年前の月島は、如何にして可愛い恋人の誕生日を祝うかと、そのことばかりを考えていた。格好悪いところはほんの少しも見せたくない、完璧なまでに理想の恋人でありたい。当時の月島は、貧しい家庭に育ち学生時代はアルバイトと奨学金でギリギリの生活を送っていたことも、住居は就職した当時から住んでいる古びたアパートだということも、鯉登に打ち明けられないままでいた。生まれた時から余裕のある生活をしていたような顔をしようとしていた。それは今思えばあまりにも馬鹿げた見栄だったのだが、当時は鯉登に幻滅されることを何よりも恐れていた。結局は誕生日やクリスマスに至る前に小賢しい取り繕いは露呈してしまったのだが、それでもだからこそ余計に誕生日に手を抜きたくないとムキになっていたところはあった。
     都内ベイエリアのラグジュアリーホテルは、早々に二十三日から二泊で予約を入れていた。誕生日とクリスマス、それぞれのケーキをルームサービスで受け取れるように手配も済ませていた。月島はあまり甘いものが得意ではなく、鯉登も二日連続ケーキを食べるのではたくさん食べるのは無理だろうと、一人で食べきれそうな大きさの一番小さなサイズのホールにして貰った。早めに予約が必要なものを全て手配した上で、クリスマスプレゼントの交換はなしにしましょうと提案したのがちょうど今頃の時期だった。金銭的な問題よりも、気の利いたプレゼントを二つも用意出来るほどにセンスの良い人間ではなく、それ以上に鯉登に負担をかけるのは本意ではない。鯉登には前者の理由を伝えたが、それならば月島からのクリスマスプレゼントは要らないから自分からは渡したいと告げられたが、年下の恋人から貰いっぱなしだなどという恰好悪い真似は出来ませんと、そう繰り返した――。
     あの時、鯉登からはプレゼントを渡したいと幾度も食い下がられ、ホテルや食事の予約とケーキの手配を誕生日だけではなくクリスマスイブの分まで行っていることを知った際には、月島ばっかりずるいと拗ねたように口にしていたことを思い出す。冗談めかした可愛い拗ね方だったために、それすら月島にとってはたまらなく愛おしい記憶だったが、去年の鯉登は月島が想像する以上に不満を抱えていたのではないだろうかと、ふと不安を覚えてしまった。あの時喧嘩にならなかったのは、せっかくの誕生日やクリスマスなのだからと本気で食ってかかって険悪なムードにしないための鯉登の優しさだったのだろうか。
     去年月島が鯉登に渡したプレゼントは、鯉登の好きなブランドの部屋着とシンプルなデザインのセーターだった。本当はもっと外に着て歩くようなものを贈りたかったが、鯉登ほどセンスのいい相手に贈るには気後れするからと、家の中で使えるものを選んだつもりだ。それでも鯉登の家に泊まった時には贈った服を着てくれたり、セーターは外でのデートでもたびたび着てくれて、それは心の奥底が満たされる心地だった。恋人が自分の選んだものを身につけてくれるということが、これほど嬉しいものなのだと初めて知ったのだった。
     けれどクリスマスどころか、年が明けて年度も変わり迎えた月島の誕生日さえ、鯉登からの贈り物を断ったということを唐突に思い出す。学生の鯉登から高価なものを貰うことは気が引けるとはいえ、それ自体はただのつまらないプライドに過ぎなかったのではないだろうか。ものはいらないと念押ししたがために鯉登は精一杯の手料理で祝ってくれたのは想定外のサプライズだったが、その日の夜は赤いリボンのモチーフの可憐な下着姿でもう一つプレゼントを貰って欲しいと抱きつかれ、それはもう今まで生きてきた中で一番幸せな誕生日だったが、プレゼントはいらないと断った瞬間の鯉登の瞳の翳りを今まで見なかったことにしていたのだった。
    「月島ぁ!」
     ようやく辿り着いた駅前の広場で、唐突に腕に重みを感じた。間髪置かずの聞き慣れたその声に、月島の口元はふっと緩んだ。
    「鯉登さん、すみません遅くなりました。待たせてしまいましたよね?」
    「そんなに待っとらんから大丈夫じゃ!」
     至近距離で笑いかける鯉登の笑顔に、一年前と変わらないほど強く惹き込まれる。今日は外で食事をしてから鯉登の家に向かうつもりでいたが、早く二人きりになりたいと思ってしまうのは仕方がないだろう。それでも大人の矜持として、月島は店のある方向へと足を向ける。
    「…………鯉登さん」
     腕に絡みついた鯉登をそのままに足を踏み出しながら、愛しい人の名前を呼んだ。街の明かりに照らされてきらきらと輝いて見える鯉登が視線を月島へと向けた、そのタイミングで彼のてのひらを緩く握った。
    「今年のクリスマスは、プレゼントが欲しいです。そんなに高いものでなくてもいいので、出来れば二人揃って身につけられるようなマフラーとか手袋を、二人で選んで買いたいのですが――どうでしょう?」
     今更だと呆れられるだろうかと、最悪今日は喧嘩別れになるかもしれないとは覚悟の上だったが、緩く握っていた指先に力を込めた鯉登はパッと目を輝かせた。
    「いいのか?」
     本当に嬉しそうに上擦った声を上げる鯉登に――月島は一歩の幅を大きくした。いくら都内とはいえ、十一月の夜の空気は冷たい。それを言い訳に、急いで店に向かおうとした。
    「ありがとうございます、鯉登さん」
     足早に歩きながら伝えた言葉に頷く鯉登は、今もまだ幸せそうな笑顔のままで、今まで以上にこの人のことを大切にしなければと、月島は改めて決意を固めていた。


     今年の鯉登の誕生日は、外泊をせずに月島の家でゆっくりと過ごすこと、クリスマスプレゼントは二十三日に二人で買い物に出かけてお互いに贈り合うことを、その日のうちに月島と鯉登は決めていた。どこかに出かけるよりは月島とゆっくり過ごしたい、本当は忙しい時期に二日も休みを取ってくれるだけで充分なのだと告げる鯉登に、何度でも惚れ直してしまう。本当は月島の古いアパートよりは鯉登のマンションで過ごす方が快適だが、月島の誕生日ならばともかく鯉登の誕生日とクリスマスに彼の家に転がり込んではもてなしを期待しているようで居心地が悪い。早く引っ越しをしてしまいたい気持ちはあるが、世間的には高収入の部類でも鯉登の生家と比べれば足元にも及ばない月島は、今は鯉登とのデート以外の日々の生活は、意識して切り詰めるようにしている。鯉登が大学を卒業する年かその翌年には、二人で暮らせるようにと――そのためには真面目に貯金をしておくべきだと、鯉登とのデートやプレゼント以外は意識して節約していこうと、気を引き締めていた。ならば今のタイミングで引っ越しをするのは無駄が多く、また近隣の小綺麗なマンションの家賃の相場は今の倍くらいはするため、どうしても貯金を減らし毎月貯める額も減らしてしまうことになるので、今はそのタイミングではないだろう。鯉登からもかつて引っ越さないで欲しいと言われたため、鯉登には不便な思いをさせるがあと一、二年はこのままでいるつもりだ。
     そうして十二月二十三日、鯉登の誕生日当日を迎えた月島の家の冷蔵庫には、取り寄せの和牛と開店と同時に引き取って来たバースデーケーキがある。鯉登のようにケーキまで手作りは出来そうもないが、良い肉を焼くだけならば月島にもそう難しくない上にそこそこのものを食べることが出来る。学生時代は必要に迫られて自炊していたため、調理器具もないわけではない。唯一こだわって購入した炊飯器もあり、米も以前カタログギフトで貰った高級米詰め合わせの中から一番美味しいと思ったものと同じ産地と銘柄のものを今日のために取り寄せしている。あとは鯉登とクリスマスプレゼントの買い物を済ませてから、デパ地下に立ち寄って惣菜を買い足せば、さすがにいい店での外食には及ばずともそれなりの食事になるだろう。待ち合わせの時間までに出来る準備は全て終わらせた月島は、晴れやかな気持ちで鯉登の家の最寄り駅前に立った。鯉登の最寄りの方が月島の家の最寄りよりも店が多く、都心へのアクセスも良いからだ。
     十二月も後半のこの時期、雪こそは降っていないが冷え込みは厳しい。新潟育ちで学生時代も冬の気候が厳しい土地で過ごした月島に比べて、鯉登はそれほど寒さに強くない。この時期に外で鯉登を待たせるわけにはいかないと、三十分前には確実に着くように向かったが、駅前のコーヒーのチェーン店で購入したホットコーヒーを飲み切る前に姿を現した鯉登に、眉尻を下げた。
    「もう少しゆっくり来て下さって良かったのに」
    「月島はもう待ってると思ってたから……」
     小さく首を振るう鯉登の両手が肩に触れ、白い呼気がふわりと宙を舞う中で笑顔を覗かせる彼のことを、出来るならば今すぐに抱きしめたかったが、さすがに往来で抱き合うのはよろしくないだろう。背筋を伸ばし、おめでとうございますと声をかけてから鯉登の手を取る。早く買い物を済ませて、早く二人きりになりたいと――相変わらず十代のように触れ合うことに飢えているのは情けない話だが、何も目的はセックスそのものではないと誰に聞かせるわけでもない言い訳を胸中で並び立てる。二人で過ごす時間そのものを求めているのだと、性的欲求以上に鯉登と触れ合うことの方が重要なつもりでいる。とはいえ若い鯉登にはそれなりに性欲もあるらしく、誘われることも少なくはないので、それはもちろんやぶさかではない。鯉登ばかりが求めていると思われてしまうのは本意ではないため、鯉登がその気らしい時には月島から誘うようにしているつもりだが、上手くいっているのかもわからない。好きで好きでたまらないから、格好をつけたいのと同じくらいに、この人に恥をかかせたり、惨めな思いをさせたり、不安さえも抱いて欲しくはないのだった。
     平日の明るい時間に、鯉登と連れ立って歩くのはひどく楽しい。都内の利便性のいい駅前では、平日であろうと閑散としているわけではなくほどほどに賑わっているが、土日の人の多さと比べれば随分と歩きやすい。さりげなく手を繋ぎながら、鯉登さんが選んでくれたものを身につけたいですと素直に告げれば、私は月島に選んで貰いたい! とすかさず返された。私はあなたほどセンスが良くないので、いやそんなことはない、去年のセーターもすごく良かった、杉元たちに自慢しておいたぞ、でも本当はあなたにはもっと華やかなものがお似合いだと思うのですが、無難な色以外は選ぶのが難しくて、いやでも月島らしくて好きだ、シンプルな色合いで主張が強すぎないから手持ちの服との組み合わせも楽しめるんだ、確かにあなたが着ていると他の服との兼ね合いもあってすごくお洒落に見えますよね――。
     会話を交わしながらも、二人の視線は駅前のショーウィンドウを幾度も行き来した。値段はほどほどのものにしても、それなりの店で購入したほうがいいのではないかと月島は考えていた。自分はともかく、鯉登に持たせてみっともないようなものは避けたい。あの店はどうでしょうかと店の名を口に出してみた途端に、鯉登は足を止めた。あそこか、あそこならここから一番近い店舗は――いや月島の家までの動線を考えると――。立ち止まる鯉登が、検索しようとスマートフォンを取り出したため、月島は慌てて小さく首を振るった。
    「――いえ、ただの思いつきですし、検索も手間でしょうしまずはこの近辺を見て回ってから考えても」
    「いや、月島が興味を持ってくれたものの方が私は嬉しい、……」
     しかし、鯉登の視線がふと逸れた。何か興味を惹かれたものがあったのだろうかと、探るように周囲を見回す。鯉登の最寄り駅前に並ぶ店は、都心の高級店ばかりが並ぶような場所に比べれば見劣りするが、服飾関係の店が立ち並ぶエリアがある。その中ほどで、不意に月島は一つの店のショーウィンドウに目を止めた。
     月島の目は、今までメンズものの服を取り扱う店ばかりを追いかけていた。スラリと長身で、目鼻立ちも華やかな鯉登は、本人も服を買うことや似合う服を着ることが好きだからと、鯉登に合うブランドの店でちょっとしたものを贈り合えればと考えていたからだ。けれど、通りに面したガラスケースの中で、ライトを浴びてきらきらと光を帯びたそれを見つけた瞬間、あ、と、間抜けな声がまろび出る。
    「……月島、行こ。行く店が決まったなら、ここにいても仕方がない」
     きっと鯉登は、同じものを見ていたのだと、その時の月島は確信していた。けれど鯉登は目を背け、駅へ向かう方角へと足を踏み出そうとした。その耳元が赤く染まっていることに気がついて――一気に胸の内側が焼けつくほどの熱を帯びた。
    「――鯉登さん、こっち」
     一言かけてから、歩き始めようとしていた鯉登の腕を軽く引いた。大人しく方向転換したことを確認してから、大股に店先のガラスへと足を進めた。
    「月島ぁ、私は女の子じゃなかよ……?」
     ガラスケースの中の金色と銀色、埋め込まれた綺麗な貴石、小さな輪や細いチェーン。それらが道行く人の目に留まるよう、光を当てられ煌びやかな輝きを放っていた。そこは宝石店で、今までの月島にはまるで縁のない店であり、同性である鯉登へのプレゼントを考えた時でも頭の片隅にも浮かばなかった場所だ。クリスマスシーズンに店先に飾られたアクセサリーはあくまでも女性向けであろう華やかさや可憐さを強調したもので、鯉登が身につけるにはあまりにも似つかわしくない。クリスマスプレゼントとして男性の購買も狙っているのだろうが、あくまで恋仲の女性へ贈るような商品なのだろう。
    「クリスマスですからね。こういうところには女性へのプレゼント用のものを飾っているのでしょうが、中にはきっと結婚指輪くらいにシンプルなものも置いてますよ」
    「キエッ、結婚指輪……?」
     小さく悲鳴をあげて真っ赤に頬を染めた鯉登の左手を取ったのは、衝動だった。柔らかな手袋を外して、剥き出しになった鯉登のてのひらを両手で包み込む。
    「俺は鯉登さんと一生を共にしたいと、そのつもりで付き合ってますよ。本物の結婚指輪は、こんなに急にではなくあなたが大学を卒業してからきちんと準備や打ち合わせをしてから作るつもりですが、今日のところはここを予約するための指輪を買えたら嬉しいです」
     鯉登の手は指がスラっと長く、けれど大きくて力強い男性的な手だ。けれどてのひらの色素が他より少しだけ薄い鯉登の手は、今の月島には他の誰のものよりも美しく愛おしいものだ。宝物のように取った左手の薬指を指先でくるりと一周させるように撫でた、その瞬間鯉登の身体が飛び込んで来た。長身で、それなりに鍛えている鯉登の身体は軽くはないが、受け止めきれないほどやわではない。一歩も足を動かさずに受け止める月島は、そっと愛しい温もりに手を回す。
    「籍は入れられないかもしれませんが、結婚して欲しいです。そのつもりでいて欲しいですし、ずっと一緒に生きて欲しいです」
    「うん、うん……!」
    「俺の分は鯉登さんから贈って欲しいです。俺の薬指もあなたのものになりたいので」
    「つきしまぁ〜〜〜〜!」
     鯉登の声が僅かに掠れていて、この気持ちが独りよがりではなかったのだと――鯉登もまた将来のことまで真剣に思ってくれているのだと、そのことに胸が熱くなる。美しくて、高潔で、優秀な彼は、今までもこれからもおそらく引く手数多なのだろう。けれど月島を選んでくれたのだと、月島と共に生きる未来を思い描いてくれたのだと、それだけで身に余るほどに幸せだった。
    「鯉登さん、早く店に行きましょう。早くプレゼントを選びたいですし、それに早く家に帰りたいので」
     この幸せに浸っていたい気持ちはあるが、やはりどうせならば二人きりでゆっくりと抱きしめあいたい。そっと囁いた本音に、鯉登の首も小さく縦に揺れた。
     買い物を終えたら、早く帰ろう。デパ地下に寄るよりも、少しでも早く二人きりになりたい。もしかしたら夕食は遅くなってしまうかもしれない、いやでもケーキだけは今日中に食べて誕生日を祝わなければ。
     幸せに浸りきった脳で取り留めなく思いを巡らせながらも、鯉登の手を取り一歩を踏み出すのだった。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💖☺💍💘💘💘💘😍😍😍😍😍😍😍😍😍😍☺☺☺👏👏👏😍❤❤❤
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    rabimomo

    MAIKINGエリート島シリーズその5、鯉登の誕生日+クリスマス編です。
    ほぼずっと月島が浮かれているだけの糖度高めの話。
    月誕を先に書いてしまったため、2年目の話になってます。
    エリート島シリーズ⑤ 二年目のハッピーバースデー前作読むの面倒な人向けこれまでのあらすじ&簡単な設定
    大企業勤務のサラリーマン月島と大学生の鯉登の話。
    月島は鯉登の元家庭教師、鯉登が大学生になり20歳を超えてから交際スタート。
    今作は交際2年目の冬という設定で、月島の誕生日には料理とケーキでもてなしたという流れ。
    月島:30代大企業勤務。貧困母子家庭から奨学金で旧帝に進学してる苦労人で黙々と努力する人。上司の鶴見から世話を頼まれた鯉登にほぼ一目惚れした。好きな子にはかっこつけたいし貢ぎたいタイプ。
    鯉登:大学生。父親は事業経営者で何不自由なく暮らす。名門私立の一貫校からそのまま大学まで進学しているが根は真面目。月島は高校生の時に鶴見から紹介された家庭教師兼相談役兼お目付役のような存在だった。将来はアパレル関係の仕事がしたいと思っている。大学進学以降は一人暮らしをしている。(実家もそう遠くない)高校生の頃から月島が好き。杉元は高校の頃からの友人で、杉元繋がりで白石とアシㇼパとも親しい。好きな人に自分の選んだ服を着せたいし、自分も好きな人に選んでもらった服を着たいタイプ。
    7305

    recommended works