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    kyosato_23

    @kyosato_23

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    kyosato_23

    MAIKING子供の頃に女の子の服を着て近所の子の性癖をおかしくさせていた少尉の話です(書きかけ)
    推しが子供の頃に好奇心などで女の子の服を着て周囲の男の初恋泥棒になるのが性癖です
    月鯉ですが幼少時代モブから好かれている描写あり。
    金塊争奪戦後設定のある種生存ifですが、中尉や師団に関する話は出てきません(パパは原作の現状通り亡くなった前提で書いています)
    菫の花の君




    月島は函館の鯉登邸に足を踏み入れるのはこれが初めてだった。
    全てが終わってから初めて迎える年の瀬、故郷に帰らないのならば自分の家へ来いと鯉登に半ば引きずられるように連れて来られたのだ。
    月島は当初は遠慮したが、お前と私の仲なのだから家に来るくらいはいいだろうと拗ねられてしまうと弱かった。
    先の戦で夫を失った母親が心配なのも大きいのだろう。人数が多い方が賑やかで良いと白い息を吐く横顔に僅かな憂いが滲んでいた。
    鯉登邸で月島は歓迎された。服喪であるからと大々的な新年の祝いの料理はなかったが、それでも鯉登家のささやかな料理というのは月島にとっては大層立派な膳である。
    十分に礼を尽くして出された食事を平げ、鯉登やその母親と歓談したり近くを散策したりと緩やかに時間は過ぎた。
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    kyosato_23

    DONE9章までの展開を下地にしたソロフォルです。
    メンタル弱りまくりモンモンとモンモンに甘すぎる親友なので注意。
    モンモンの弱音を親友に聞いてもらいたい。
    ソロモンの心が摩耗しているのは一目でわかった。
    何があったのか、行動を共にしていなかったフォルネウスにはわからない。
    これまでソロモンはヴィータのか弱い心身では背負いきれないような大きな責任や戦いを潜り抜けてきた。だがどんなに頑強な物質にも永遠はない。いつかは朽ち果てる。限界が来るのだ。

    「……フォルネウス、」
    「うん」

    名を呼ばれる。許容の意志を問う色がある。許容の色を返す。
    それだけでソロモンはホッとした様子で、フォルネウスの手を引いて椅子へ座らせ、その横に自分も腰掛けた。
    座った後もソロモンは繋いだ手を離さなかったので、フォルネウスの方も手を引っ込めずそのままにさせた。フォルネウスの膝の上で二人の手がしばらくの間重なり合う。いつもより体温が低い気がした。

    「……王ってさ、しんどいな。いや、王というより……指輪を持つ者がさ」

    アスモデウスはかつて言った。自分が愛したヴィータは遥か昔のペルペトゥムの民たちだけだと。王になる為に切磋琢磨し、競い合った、多くの民たち。
    彼らはきっと自分よりも強い意志を持ってソロモン王を志したのだろう。
    ソロモンのその言葉にフォルネウスは緩く手を握 2482

    kyosato_23

    DONEソロフォルのキス話です。
    既にくっついている設定の2人。

    普段はモンモンはこういった望みは言わないと思うのですが、フォルネウスには少しわがままを言うところが見たいという気持ちで書きました。
    タイトルに受粉って入れようとしてやめました。
    「春のめばえ」



    その日のソロモンは決意を秘めた目をしていた。それでいて少し浮ついているようにも見えて、ぼんやりとした春先に芽吹く葉を想起させる。
    何を言おうとしているのだろう。フォルネウスはその思考を先読みしようとしたが、すぐに止めた。数秒後にはソロモン自身の口から答えが提示されるのだから素直にそれを待つのが早い。

    「あのさ、……」
    「うん」
    「……お前からもらいたいお返しのことなんだけど」

    相槌を打って促すと、少しの沈黙の末にソロモンの目の中の決意が強まる。それにフォルネウスも口元を綻ばせて返す。
    感謝の気持ちを込めてソロモンがフォルネウスに渡した菓子に対して、あまりに凝った作りの品だったので礼をしないのも悪いからと何がいいか先日尋ねたのだ。ソロモンは当初は謝辞だけで十分だと断ろうとしたがフォルネウスももらうばかりでは収まりが悪い。
    思えばフォルネウスはこれまでもソロモンからいくつも贈り物をもらってはいたがその返礼は主に軍団への助力ばかりで、形のある贈り物をしたことがなかった。フォルネウス自身はそういった形あるものに価値を見出さないがソロモンは恐らくそうではないし、喜んでも 2424

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    MAIKING8章4節前提ソロフォル。まだ途中。
    一つ前の作品の続きです。1万字以上入力不可だったので新規で投稿。
    4節ラストにアルスノヴァがうつっていた親友が戻ってきてからの話。いちゃいちゃしてます。
    露わになったソロモンの足をフォルネウスは一度だけ瞬きをして、それからじっと見つめてくる。それは観察眼に近い。フォルネウスがあまりに恥じらわないので一人で恥じらっている方が余計に恥ずかしいと気付き、ソロモンは躊躇いを振り切って自分の片膝をフォルネウスの足の間に押し込める。フォルネウスの左足を跨ぐようにして再び膝立ちになった。
    「やっぱり、同じだ。キミの刺青と寸分も違わない」
    フォルネウスが嬉しそうにソロモンの足と見比べながら自分の左の太腿の模様を撫でる。その声には心からの喜びの色があった。これまでどこか淡々としていたフォルネウスが初めて感情を覗かせた。ソロモンと魂が繋がっているという事実を認めて、笑ったのだ。
    「ああ、同じだな、俺たち……」
    その喜色にソロモンも嬉しさと愛しさがこみ上げて、フォルネウスの手に自分のそれを重ねた。フォルネウスの手を握り、手の甲に浮き出た刺青を自分の掌の中に閉じ込めるように包む。同時に自分の太腿をフォルネウスの太腿へ擦り付けた。自分の内腿とフォルネウスの外腿が触れ合う。体は二つあるのに刻まれた刺青はまるきり同じで、それを見比べていると不思議な一体感が湧き起こっ 3557

    kyosato_23

    MAIKING8章4節前提ソロフォル。まだ途中。
    最後の瞬間に魂が通じてアルスノヴァがうつっていた親友がその後アジトに帰ってきたら…という話。
    いちゃいちゃしてます
    8章4節+デカちゃんイベが下地にあります


    *********************************


    フォルネウスが紆余曲折の末に無事に戻ってきた日、ソロモンの高揚はフォカロルどころかバルバトスやウェパル、当のフォルネウスにまで窘められるほどだった。失った宝物が戻ってきたかのように頬を上気させて喜ぶ様は微笑ましく見る者が大半だったが、苦笑や呆れの視線も少なくはない。それでも皆ソロモンの喜びは理解できたし、自分たちが口を挟むものではないと見守る体勢を見せていた。
    その夜はささやかな歓迎会が催されたが、気遣いのある者の提言で宴の席は夜が更ける前にお開きとなった。酒を飲まないソロモンとフォルネウスは長々と祝いの場にいても楽しくないだろう、と。特にフォルネウスは大人数での飲み騒ぎを好まない。久しぶりの再会なら積もる話もあるだろうと、飲み足りない面々が騒ぐのを尻目に早々に二人を部屋へと見送った。


    少し早いもののいつもなら眠りに就いてもおかしくはない時間だが、その日のソロモンはまだ眠りたくなかったし、フォルネウスと離れたくなかった。だから自分の部屋へ来ない 7574

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    DOODLE前にちょっとだけ書いた、教官の元部下がカトルス教徒になって教官への薄暗い気持ちを教祖に駆け込み訴えするネタ。フォカ←モブ→フォルみたいなああ本当に腹立たしい。あの男を見ているとその言葉だけが俺の腹の中を満たすのです。
    ええ、そうです。以前より何度か、教祖様にお話ししていた、あの男です。
    あの男はもうすっかり基地の重鎮気取りで、俺のことなど目にも入れません。いつも険しい顔で怒声を張り上げて、俺たちに口やかましく指図をするのです。その目に俺は映ってなどいません。うだつの上がらない俺ごとき、あの男が指揮する兵士の一人にしか過ぎないのでしょう。俺は全体の中のほんの一人でしかない。


    あの男はこの辺境の防衛基地に突如として現れたのです。当初は誰も気に留めませんでした。新入りがやってくるのはたいてい一ヶ月に一度のペースで、恐ろしい魔物との戦いで戦死した兵士の数を補填する以外の目的はありませんでした。いつも送り込まれるのは十人から二十人程度。戦死者はこの基地が出来て以来じわじわと数を増やしていて、今では送り込まれる数よりも戦死者の方が多く、当然常駐する人数も少しずつ減っていました。いずれは自分もそうなる。そしてどんどん戦死者と新入りの数の差は開き、やがて来たそばから死んでいって、誰もいなくなるのだろうと思っていました。
    あの男も最 1394