Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    HQ_kazu613

    @HQ_kazu613
    なんか載せます

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 26

    HQ_kazu613

    ☆quiet follow

    きらきらではなくて、どろどろ


    恋ってきらきたしているものかと思っていたのに、どろどろしているなと思った日向の話。匂わせ程度ですが事後です

    #侑日
    urgeDay

    恋に落ちるのは一瞬だと言う。その恋が永遠に続くかどうかは、その人次第だと思う。俺も、いつかよく街中で聞くラブソングのような恋をするのだろうと思っていた。きっとその恋はきらきらと輝いているのだろうと。
    「なんか、想像よりもきらきらしてないですね」
     ベッドに寝転びながら、お風呂から帰ってきた侑さんの顔を見つめ、思わずそんなことを言ってしまった。髪をタオルでごしごし拭いている彼は「はぁ?」とまるでヤンキーのように言いながら首を傾げる。
    「何がきらきらしとるん」
     彼がベッドに座ったことで、少し軋む。
    「恋が?」
    「なんで疑問形やねん」
    「ふっとそう思ったんです」
     もっときらきらとしていて、砂糖のように甘くて、ぽかぽかと暖かい気持ちになるのだと思っていたのに、今はそんな理想とが違う気持ちだ。
    「もしかして翔陽くん、少女漫画みたいな恋とか憧れとるん?」
    「それは侑さんでしょ」
    「否定できひんなーいいやん、性欲のないただ『好き!』っていう関係って、清くていいやん」
     言葉とは裏腹に、するすると指先で体を撫でられる。ちゃんと服着ぃやと言われていたが面倒で着ていなかった俺も悪いが、今そんな手つきで触る彼のせいにしておく。
    「じゃあ、明日からそうしますか?」
    「えー無理やろ。一瞬で終わるで」
    「すぐキスしたくなるから?」
    「おぉ、すぐえっちしたなるから」
     じゃあ俺達には無理だなとどこか他人事のように考えていると、侑さんが布団に潜り込んできた。
    「ちゃんと髪乾かしてくださいよ、禿げますよ」
    「禿げへんわ! 翔陽くんがやって」
    「えードライヤーは」
    「洗面所」
    「持ってきてください」
    「いやや、めんどい」
     子どものような言い方にため息を吐き、仕方がないな起き上がりベッドから降りる。床に広がっていたトレーナーに腕を通すと視線を感じた。
    「なんですか」
    「いや、絶景やなおもて」
     意味が分からず首を傾げるが、答えは教えてくれないようだ。少し俺には大きいトレーナーは侑さんのもので、下はパンツしか履いていない状態なのに、何故絶景なのか。
    「俺もシャワー浴びてきます。枕に髪付けないでくださいね」
    「はよ帰ってきてな、寝そうやわ」
     くわっと侑さんがあくびをするので俺もつられる。中々いい時間なので、眠たくなるのも仕方がない。
    「寝てたらベッドから落としますね」
    「そこは優しいキスで起こしてや」
    「……気が向いたら」
    「じゃあ気が向くように祈っとくわ」
     ひらひらと手を振られたので、床に飛ばされたジャージを手に、寝室から出る。
    「きらきらというより、どろどろだな」
     恋というのは輝いているように見えて、その正体はどろどろになるまで煮詰めたジャムのようだと思いながら、風呂へと向かった。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    🙏💕💕💕💒🇱🇴🇻🇪♥♥♥🙏💕💞💞💞🙏❤❤❤❤☺❤☺❤❤❤❤💖💓😙💞💖💕💘👏👏👏👏👏👍👍👍👍👍💞💞😍💞
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    HQ_kazu613

    DONEこんな日常 侑日侑さんはよく、俺の肩に肘を置く。それも右肩が多い。海外では当たり前の距離感ではあるが、ここは日本。彼のパーソナルスペースが狭いのだろうかと思っていたが、どうやら俺にしかそうしないらしい。
    「なんで肘置くんですか?」
    「ちょうどいい高さやもん」
     それだけの理由で、と思いながらも首を傾げると嫌やったら言うて無いとも言われた。別に嫌では無かったし、肘を置かれている割に体重はそれほどかけてこないので、大丈夫ですよと許していた。
     それが、付き合う前。今考えたら、あれはスキンシップの一環だったようだ。
     付き合ってからもそれは変わらず、むしろひどくなってきた。みんなが居る前では肘を置く程度だが、二人きりになると後ろから抱きしめられ顎を乗せてくる。そのままぐりぐりと頭をすり寄せてくることもある。
    「侑さんは、俺の右肩好きなんですか?」
    「右肩だけちゃうでー、翔陽くんの隅から隅までぜーんぶ好き!」
     わざとらしい子どものような言い方は、もう慣れてしまった。本当なのか嘘なのか、見分けるのが難しいが彼が俺に嘘をつくのはそれほど無いので、本心だと受け止めておく。
    「なんやろ、治りがええねん」
    「治りが」 1404

    HQ_kazu613

    DONEラブレターとビデオレター、そして

    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13847403
    の二人のその後。
    家の鍵を渡していいのか迷う侑と、帰国してきた日向のお話
    関西空港の国際線到着ロビー。電光掲示板の前で一人、目的の飛行機が無事に到着したことを確認し、少しホッと胸を撫で下ろす。あとは入国審査と荷物をピックアップすれば、かれはこの自動ドアの向こうから出てくるはずだ。
     実に一年ぶりの再会。しかし一年前とは違うのは、あの時言えなかった言葉を伝えた後だと言うこと。自分の気持ちも、相手の気持ちもわかった後の、なんともむず痒い気持ちを抱えたまま、顔を合わせるのはやはり緊張するものだ。
    「あーはよ来て、いやでもなんて言うん」
     昨日から、同じ調子だ。早く会いたい、でも会ったら何を言えばいいのかわからない。でも、会いたい。その繰り返し。何度もメッセージの交換はしているが、会話をするのも実に想いを伝えあった日以来だ。時差十二時間はやはり生活という意味ですれ違うものだ。
    「……あかん、緊張してきた」
     うろうろと到着ゲートの前を行き来し、もはや不審者だろう。落ち着くためにベンチに腰掛ける。
    「やっぱ、鍵とか重いか」
     一人で住んでいる一軒家の合鍵。まだ想いを伝えあっただけで、友人以上恋人未満といったところだろう。そんな状況の相手に合鍵もらうとか、重い男やと思わ 2412