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    07tee_

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    100パー妄想!!!!!!!!!!!
    isg♀(高二)とサッカーするため転校したrn(高一)のrnis♀その三。rn→(←)is♀。秋の体育祭の話。サッカーあんまやってない。チームvをむりやり集結させただってあの三人組好きだから(ドヤ)。学ラン応援団のrnisまじでどっかに落ちてないかな…拾って飾るから…seニキやbllメンバー揃ってたらなおのこと良しなんだけど…。

    #rnis
    #rnis♀

    凛と一緒(3) 凛が一難高校に来て三週間が経ったある日、練習試合が行われた。相手は東京都の白宝高校だ。超進学校でサッカー部は弱小だったのだが、キャプテンが変わってから一変した。潔はその試合を通して、凪誠士郎と御影玲王と剣城斬鉄(かなりの馬鹿であるが玲王の手回しによって他県より引き抜かれた)と知り合った。凪誠士郎はとんでもない天才で、試合中も覚醒し何度も追い詰められた。練習試合だからと息巻いていたチームメイトも凪の爆発的な成長に戦慄して戦意をごっそりと削られた。諦めなかったのは潔…と凛だけ。
     前半戦で三点決められて、敗北がほぼほぼ決まったのも当然の流れで、凛が潔に言い放った。
    「余計なことは考えるな。お前は俺だけを見ていろ」
     その時の凛の言葉を、潔は忘れない。初めての凛とのコンビネーションは恐ろしいぐらいにはまっていた。潔も凛も視野が広かった。潔のイメージの先には必ず凛がいる。潔の蹴ったボールを凛は取りこぼすことなく受け止めて、ゴールを決めていった。
     潔のボールで凛がシュートを決めていく…その度に、潔は衝撃を受けた。
    「おい潔。テンポが遅せえ。次は早くしろ」
    「ああ!」
     結果、二点差で一難高校が勝利した。最後は潔のシュートが決まった。凛からのパスから直接蹴球に直結。潔の蹴球が決まったのだ。その時、爆発的な快感が潔の中に巻き起こった。気付いたら凛にホールドを決めていた。凛はしばしの硬直後うぜええと潔を剥がした。これ練習試合なんだがそこまで本気出さなくても…という監督の声は喜びの歓声に消されていた。
     この一件で、潔の少ないプライベートラインIDが増えた。凪と玲王である。蛇足であるが斬鉄は携帯を所持していなかった。
     その激しい練習試合の直後のことだ。一難高校はイベントを迎える。体育祭だ。スポーツ強豪校である一難高校の体育祭は毎年熾烈を極めることで有名だ。体育祭見たさに関係のない地元民がわざわざ観戦にくるまでだ。潔も去年体験しているので、その熾烈さをよく知っている。特に一番力が入っているのが、部活動対抗リレーだ。
     昔からサッカー部のライバルは定番。サッカーの対局といえばそう――――野球だ。
     去年の屈辱を晴らすぞと叫ぶ多田ちゃんに連動して、部員全員が熱い雄たけびを上げる中で、冷ややかな態度を崩さないのが一人……凛だ。
    「くだらねえ」
     切れ味鋭い一言で空気を一刀両断する凛に、潔がまあまあと宥めに入る。
    「ていうか、勝ったところで何があるんだ?」
     凛の呆れの問いは潔に向けたものだ。潔は答えた。
    「優勝得点は部費の追加資金一万円」
    「ますますくだらねえ」
    「部費は死活問題なんだぞ!お前がこうしてサッカーやってるのも部費があってのことなんだぞ!」
     潔が指摘すると、ふんと凛はそっぽを向く。もしこれが潔ではなく多田であったのなら、多田は間違いなく殺気を向けられていたところだ。
    「今年こそ野球部と陸上部に勝つぞコラァア」
    「ライバル増えてんじゃねえか。なんだよ陸上部って」
    「陸上部の方が足速いからだよ」
     凛の一言に潔が絶妙な間で説明を入れる。一戦を共に闘った二人だからこその呼吸だ。
    「俺達も毎日走ってんだろうが」
    「そうなんだけど、でも、このリレーは特殊なの」
     なんとバトンが各スポーツの象徴を使うという特殊ルール…野球なら野球ボール、卓球ならピン球、テニスならラケット、サッカー部は無論サッカーボール。しかもドリブルしながら走らなければならない。剣道部なんて最悪だ。あの重たい剣道具全装備な上バトンは竹刀。熱い時期の全装備はかなりきつい。陸上部はスクワット十回からのスタートとなっている。走るスポーツである陸上部を相手にドリブルしながらの駆け込みはかなり条件が悪い、ということだ。ますますくだらねえ。凛の渾身の一言が発せられる。その一言が他の部員の耳に届かないように潔は宥めることしかできなかった。
     メンバーが発表される。今年のメンバーは多田とMF、潔…アンカーは凛だ。凛は露骨な顔を露わにして多田に無言の圧を加えた。それを宥めたのも潔だ。
    「一緒に走るから頑張ろう、凛」
     凛はかなりへそを曲げたが、潔に逆らわなかった。その比較的柔らかい態度に、凛がやっと心を開いた…と思った部員一同であったが、すかさず向けられた無言の殺気に、いいや凛は凛のままだったと肩を落とした。
     後日、体育祭の応援団の募集がかけられた。潔のクラスは誰も立候補者がいなかったので、くじ引きによる選出となる。不幸にも当たりくじを引いたのは、潔だった。げっっと呻きそうになったのを我慢して、精いっぱい頑張るよとクラスメートに返した。男子に混ざって練習をしている潔ではあるが、そこはやはり思春期であるので、目立つことはしたくない。ましてや応援団なんて華のイベントに出るのは恥ずかしいので出たくない。何よりも応援団の練習に出るとサッカーができる時間が減ってしまう。潔は超のつくサッカー馬鹿だった。
     紅組応援団のミーティングへと向かう潔の内心は、緊張でいっぱいだ。おだやかで控え目な潔にはこの種目は非常に気が重い。今にでも逃げ出したい気持ちでいっぱいだ。
     入った直後、ほぼほぼ集まった面子の中に見知った顔があったことで、緊張がほぐれた。
    「凛!お前も応援団出るの?」
     意外なことに凛がいた。
    「くじで当たった」
     凛からは不機嫌がもろに出ていた。潔と同じ理由であるのは、潔がよく知っている。
    「よかった~。凛がいて安心した~」
    「は?」
    「知らない顔ばっかりだったらどうしようって気が重たくてさ~。だから凛がいてくれて嬉しい」
     凛の視線とぶつかった。いつもより重たい視線だ。何か探りを入れているような、そんな気がしてならない。どうしたと尋ねると、別にとそっぽを向かれる。なんだろうとは気になったけれど、それ以上は突っ込まなかった。
     ミーティングが終わった後、容赦なく凛に首根っこひっつかまれて、練習場に連れていかれた。凛もはやくサッカーがしたくてうずうずしていたらしい。潔も同じ気持ちだった。練習は途中参加となったけれど、凛にはやく追いつきたくて、凛がやっている個人練習に付き合った。その後の自主練は別れて行った。それからあとはルーチン。潔の家でご飯を食べて、凛を見送る。凛はすっかり潔の家に落ち着くようになった。潔の母とプライベートIDを交換して直接やりとりをしている。潔の母は…母だけでなく父もだが、すっかり凛を気に入ったのだ。その二人が、凛が潔と一緒に応援団に出るのだと聞くと、我がことのように喜んだ。
    「お父さん、凛くんも応援団に出るんだって~!凛くんの晴れ姿楽しみだわ~!」
    「凛くんは背が高いから絶対に見栄えいいよ!お父さん、お気に入りの一眼レフ持っていくからね、凛くん!」
    「我が子よりもはしゃいでない?」
     潔の突っ込みはふんわりとスルーされる。凛は好物のマグロを頬張っていた。
     時は過ぎて当日を迎える。晴天の中、体育祭は行われた。潔と凛は揃って赤組である。保護者スペースには両親がシートを広げて、我が子と凛の雄姿を見に来ていたのである。大目玉である応援団の時刻が近づくにつれて、両親と全校クラスに見られる緊張と恥ずかしさが潔の中で渦巻いて、顔色を青くさせた。これに気付いたのは、練習から本番まで潔の傍をぴったりと引っ付いて離れようとせず、かつ会話をするのも潔限定だったこの男、凛だ。
    「おい」
    「何だよ?」
    「潔、お前、緊張してんのか?」
     うっせえ。小さく唇を尖らせて、潔の隣を確保した凛を言葉で小突く。二人の恰好は学ランだ。潔よりも背の高い凛の方が絶妙に合っていて、馬子にも衣裳ってこのことを言うんだなと潔は成長した我が子を見守る母親の気持ちを味わった。咥えて凛は一番背が高かったので大太鼓の役を司っている。学ランに大太鼓を背負った凛はかなり大きく見えた。
    「こんなの全国よりもぬるかっただろ?」
    「サッカーとは違うだろ」
     凛は何でもかんでもサッカーと結ぶ。それは潔も同じであるが。
    「でも…凛が一緒じゃなかったらもっと緊張してたところだったよ」
    「うぜえ」
    「そういうところがなかったら可愛かったのに…この生意気」
     凛のお陰で潔の緊張は解れた。本番はパフォーマンスもいつも以上に上がっていて、期間限定の一体感に心と身体が躍った。無事にミスもなく応援団は終了。あとは各自の種目に全力をかけるだけ。昼休憩時、潔家の食卓に当然のように凛がいて、周りの注目を集めた。
     結論的に言えば、今年は潔と凛が所属する赤組が優勝した。だが、最終目標はそこではない。最後から二番目の競技――――部活動対抗リレーである。
    「死んでも勝つぞ」
     多田ちゃんの掛け声に潔と二年MFは応じるが、凛だけが冷ややかだ。能面の顔には早くサッカーの練習がしたいと書いている。それを読み取ったのは潔だけで、潔も同じ気持ちだ………でも、サッカー以外のことで凛と長くいられるイベントが楽しくて、だから凛も同じ気持ちだといいなという期待と、凛と一緒だったら何でも勝てるという自信から、凛に向けて拳を突きつけた。
    「凛!絶対勝つぞ!」
     口角を上げて歯を見せて笑っても、凛はふいとそっぽを向く。凛の冷たい態度にはもう慣れっこだ。それに潔は知っている。凛は意外と負けず嫌いだってことを。
     四つに分けられたトラックに配置つく。一難高校代表運動部がずらりと並ぶ。サッカー部はユニフォーム着用の上、サッカーボールがバトンだ。やはり一番不利なのは胴着着用の剣道部だ。毎度のことながら可哀想と思う。四方八方から檄が飛び通い、サッカー部員と野球部員口論も聞こえた。
     開始のホイッスルが鳴り、一斉にスタートを切った。序盤はサッカー部と野球部が一騎打ちだ。他部との距離をみるみる離していくが、遅れてのスタートを切った陸上部の猛追が迫りくる。二年MFから多田に渡る。現役サッカー部であって多田も速い部類ではあるが、ドリブルだとスピードが落ちてしまう。わずかに野球部との差が出始めた。そこにさらに陸上部も接近してきている。
     潔だってそこまで熱い方ではない。しかし、潔にも負けず嫌いなところはあるし、凛に言った手前、勝てる勝負には勝ちたい。
    「多田ちゃん!へい!」
     多田ちゃんからパスが来る。野球部もボールのバトンが渡るが、指が滑って落ちてしまい、ロスが生まれた。潔の思考はサッカープレイ時と同じ思考を広げていた。ここでの最適解を導く――――ただ受け取るだけではロスが生まれる。トラップしてからのドリブルだと遅くなる――――ならば。導き出した答え――――ヒールアップからの、スプリントだ。ボールを受ける寸前、踵で高くボールをけり上げて、着地地点まで走る。それが潔の最適解だ。そうすることで、潔は野球部を完全に出し抜いた。
     歓声が上がる。熱狂が響き渡る。潔の独壇場だ。このままドリブルで凛に渡せばいい。しかし背後から迫りくる猛追の気配があった。強敵の陸上部。早すぎだろ。顔を真っ青にしている隙に並んでしまった。速度を上げても引き離せない。潔とのマッチアップ相手はインターハイ短距離走部門出場選手だった。
     このままだと陸上部が先にアンカーにたどり着く。アンカーは最悪なことに最速選手と名高い部長だ。いくら凛でも流石に…。凛が待っている。凛の口が動いた。潔。そう叫んでいる。凛の声が潔の思考を急速に回転させた。凛。潔も呼び返して、駆けながら思いっきり右足を振り切る。全力のロングパス。ボールは凛の足元に吸い込まれるように落ちた。外野から凛へ檄が飛ばされる。駆けあがる寸前、凛もまた右足を大きく振り抜いた。強烈なミドルシュート。その軌跡は走行線からはみ出ることなく美しい軌道を描いた。ありえねえと次々に絶叫が上がる中、ボールを追って凛も駆けた。
     行けえ、凛撃った時にバランスを崩して地面に転がった態勢で潔は叫ぶ。凛を追って陸上部が走るが、凛の方が断然に速い。ボールが先にゴールテープを切る直前まで飛ばし、長い脚を伸ばして、軽やかにトラップ――――そのフォームは美しい――――そしてそのままゴールテープを切った。サッカー部の勝利が決定した。多田と二年MFは嬉しさのあまりに号泣した。
    「おい」
     地面に座り込んだ潔の前に、一汗かいた凛が仁王立ちになる。
    「何してるタコ。さっさと起きろ」
     本当に可愛くない後輩だ…でも、叱る気にもならない。試合に勝った時と同じ高揚感に満たされていた。
    「やったな、凛!」
     凛に向かって拳を突きつけると、大きな手が掴んできて、引っ張り上げた。初めてのことだ。練習試合で勝った時もハイタッチすらしなかった、あの凛が。もしかして、凛も少し心を開いてくれているのでは…?と期待した潔がハイタッチを構えるも、冷たく素通りされた。
     最後に紅白対抗リレーで終盤を飾り、終幕した。サッカー部による打ち上げが開かれようとしていたが、帰る凛を追って、潔も帰路を辿った。
     コンビニで買ったアイスを食べながら、潔は凛に向かって頬を緩ませた。
    「まさか凛が本気出すとは思わなかったよ。凛もやっぱり熱くなってたとか?」
    「別に」
     いつもの凛の無愛想な態度も今日だけは可愛く見える。
    「またまた~。そうじゃなかったらあんなミラクルミドルシュートしないって!」
     今日は母がとんかつを作って待っている筈だ。勝った後のとんかつが楽しみでいると。
    「そうじゃねえ」
     いつもと違う凛の返答に、アイスを咥えながら覗き込む。切れ長の瞳が潔に向いて、一言言い放つ。
    「お前が絶対に勝つぞって言ったんだろうが」
     一瞬停止した。目を丸くする潔に向いていた顔が正面に戻される。夕焼けに照らされた横顔を思わず食い入るように見つめていると、奥底からじわじわと、じわじわと、興奮にも似た感情が込みあがった。
    「凛…お前、可愛いところあるじゃん!」
     凛の眉間に強い皺が寄った。それすらも可愛くて仕方がない。
     その日、凛と一緒に食べたとんかつは、一番美味しかった。



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    MEMO100パーセント妄想!!!!!!!!
    isg♀(高二)と同じ学校に通うrn(高一)のrnis♀。kr君回前編。kr君をかませキャラにしてしまった。性格がかなりひどくなってる。kr君ファンの方ごめんなさい。kr君とisg♀が付き合ってる表現ありますが、kr→isg♀です。前提ではありません。
    凛と一緒(4) 今更ながらではあるが。凛はとてもモテる。顔が良くてサッカーも上手ければ、女子が黙っていないのも無理はない。前の学校でもモテていた筈だと潔は推理し、部活帰りの途中で、実際どうなんだよと尋ねたところ、本人は知らねえとばっさり切り捨てたけれども、絶対にモテてた筈だと仮定した。でもサッカー馬鹿の凛が多田ちゃんらのように彼女がほしいだのモテたいというだのの欲望を持ち合わせていないのを知っているので、モテていたという自覚が本人には無いんだろうと考察する。凛の頭の中は基本サッカーしかない。
     どうしてこのような話の流れになったかというと、全てはあの体育祭にある。あの後、凛の人気が急上昇したからだ。今一番モテる男は誰かと聞くと、間違いなく糸師凛である。あの奇跡的プレーが全学年女子の心を射抜いたのだ。潔もまたこれまでほとんど話したことのない女子生徒から話しかけられることが倍増した。ほとんどが凛との橋渡しだ。頼まれたら断ることのできない潔は凛宛のラブレターを手渡す役回りになっていた。凛は全て拒否したけれども。
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