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    うらおもて

    @uraomote_sk8

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    うらおもて

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    ずっと前に書いてたラン暦前提アダ暦。の進捗!!
    🔞電話の所もうちょっと直したい。
    拉致られる暦君。いたぶられる予定の暦君。
    この後アダ暦でバッドエンドなのか、ランガが助けてくれてハッピーエンドなのかは私にも分からない……

    ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー


    「……ンん……わり、ッあ……ぃや、なんでも、、ねぇ……た、だ…声聞きたくなっ…ただ、け…っ……」
    『そっか。でも嬉しい…。暦が俺の声を聞きたくて、自分から電話してくれるなんて』
    「…あ、たりッ…まえ……だろ?付き合って…ン、だか……らさ」
    『うん、そうだね…。ありがとう……暦』


    (ラン、ガ……ごめん……俺……)


    暦は親友であり、恋人でもあるランガに心の中で何度も謝った。何度も何度も謝りながら、男の欲望を身体の奥底で受け止めた。



    ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー

    暦が初めてこの男、神道愛之介に会ったのはランガと気まずくなった頃。(愛抱夢の姿では何度も会っていたが、その事を知るのはもう少し先の話……)

    付き合ってすぐ、スケートの事でランガと意見が食い違い、すれ違った。

    好きだからこそ、自分よりスケートが上手くなってくランガに当たってしまう暦。ランガは自分より遅くにスケートを始めた。それなのに、どうして自分より上手くなって、どうして自分一人を置いていくんだろう……

    嫉妬なんかしたくないのに……。
    優しくされればされる程、褒められれば褒められる程、自分の心がひどく歪んでいく。
    そんな自分に嫌気がさしてランガと距離を置いた。


    ーーーーーーーーーーーーーーー


    何か言いたげなランガをよそ目に、暦は一人で教室を出る。

    いつもの通学路
    いつもの商店街
    いつもの高架橋下
    いつもなら隣りにランガが居る。
    今日は暦、ただ一人。
    隣りを見てもいつもの優しい笑顔はない。


    「……ランガ………俺を置いていくなよ………」


    暦は地面に踞り、自分の肩を抱く。
    スケートは好きだ。
    ランガも好きだ。
    でも………どうしたらいいのか分からない。
    いくら練習してもあのキラキラ輝く星までは届かない。


    「……どうしたら、届くんだよ……ランガぁ………」


    「どうしたんだい??」


    急に声をかけられ暦はビクリ、と肩を揺らしながらも声がした方を振り返る。
    そこにはフードを深く被った青年が立っていた。
    チラリ、と隙間から見える髪は青かった。
    ランガよりも、もっと濃い青の……
    その髪の色は暦の大嫌いなあの男を思い出させる。
    今は思い出したくもない男……愛抱夢。


    「……誰」


    警戒しながらその男に問う。
    (この人……何処かで見たことがある……気がする……。)

    その男は軽くため息をつきながら答えた。


    「ふぅ……君は自分が質問された事には答えないで、僕には質問をするのかい?」
    「お前もじゃねーか」
    「僕が先に質問した」
    「じゃあ、答える。俺は誰か知りもしない奴とは話さない」


    一瞬男が驚いた顔をして、その後笑った。


    「素敵なご両親に育てられたようだね。僕は神道愛之介。議員の顔も知らないのかい?」

    「あっ…!!」


    どおりで見た事あるはずだ。そこら辺に貼ってあるポスターや新聞で何度も見た事がある。前に母さんが格好良い、と褒めていた。確かに顔は良いかもな。

    ……でも、俺は好きにはなれねーや。


    「そんな凄い奴がどうしてこんな所に…?」
    「僕がここに居たら悪いかい?」
    「いや、悪くはねーけどさ……」
    「今日はオフだからね。気分転換に外の空気を吸いに来たんだ」


    愛之介が暦の横に腰を下ろす。愛之介の赤い瞳が暦をじっと見つめた。何もかもを見透かすようなその視線に暦はいたたまれなくなり、バッ…!!と立ち上がる。


    「よっしゃ!!俺もう行きます!!」
    「……もう行くのかい?」
    「えっ……??」
    「もう少しだけ暇つぶしに付き合ってくれないかな?」


    (なんで…??出来れば早くここから離れたいんだけど……)


    暦は困惑した。
    愛抱夢に似てる男。
    でも愛抱夢みたいに怖くない。
    愛抱夢みたいに変人じゃない。
    愛抱夢みたいに……スケートボードを持っていない。


    「はぁ……。あと5分だけなら……」
    「ありがとう、本当に君は優しい子だね………」


    ドスっ……

    「うッ……!!」


    暦が前のめりに崩れる。
    その身体を愛之介は軽々と抱きとめた。
    いつの間にか立ち上がっていた愛之介に暦は腹部を殴られた。

    薄れゆく記憶の中で小さく声が聞こえた。


    「……良い人かどうかはもっと疑わなくちゃね……赤毛君?」
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    うらおもて

    PROGRESSずっと前に書いてたラン暦前提アダ暦。の進捗!!
    🔞電話の所もうちょっと直したい。
    拉致られる暦君。いたぶられる予定の暦君。
    この後アダ暦でバッドエンドなのか、ランガが助けてくれてハッピーエンドなのかは私にも分からない……
    ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー


    「……ンん……わり、ッあ……ぃや、なんでも、、ねぇ……た、だ…声聞きたくなっ…ただ、け…っ……」
    『そっか。でも嬉しい…。暦が俺の声を聞きたくて、自分から電話してくれるなんて』
    「…あ、たりッ…まえ……だろ?付き合って…ン、だか……らさ」
    『うん、そうだね…。ありがとう……暦』


    (ラン、ガ……ごめん……俺……)


    暦は親友であり、恋人でもあるランガに心の中で何度も謝った。何度も何度も謝りながら、男の欲望を身体の奥底で受け止めた。



    ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー

    暦が初めてこの男、神道愛之介に会ったのはランガと気まずくなった頃。(愛抱夢の姿では何度も会っていたが、その事を知るのはもう少し先の話……)

    付き合ってすぐ、スケートの事でランガと意見が食い違い、すれ違った。

    好きだからこそ、自分よりスケートが上手くなってくランガに当たってしまう暦。ランガは自分より遅くにスケートを始めた。それなのに、どうして自分より上手くなって、どうして自分一人を置いていく 1899

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    みすみ

    MOURNING最早、ハロウィンてなんだろう、なネタその2(愛暦/アダ暦)です。
    書いて行くうちに、予定とだいぶ変わってしまいました……。
    🧛‍♂️の❤️さんと、その使い魔な🐱🌺くん。それと、🐺な🐍さんも登場します。
    パロな上にかなりの独自設定が入ってますので、いつも通りなんでも許せる方向けです。ぼんやりと中世ヨーロッパ辺りをご想像いただけますと幸いです💦
    そのままの君で 暦は、所謂使い魔と呼ばれる存在である。
     使い魔と言っても、種族も様々、誰に仕えるかも様々だ。猫魔族である暦が契約しているのは、吸血鬼の男だ。
     普通、猫魔族を使い魔に選ぶのは魔法使いが多い。人間の間でも、魔法使いと言えば黒猫、と連想するくらいだ。暦も、そう思う。
     けれど、それは叶わなかった。
     猫魔族は一般的に黒毛の者が多く、次いで白、茶やサビ柄が僅かに居る程度。そんな中、暦は生まれついての赤毛だった。
     いつからかは覚えていない。気がついた時には、路地裏でゴミを漁る生活をしていた。
     恐らく捨てられたのだろうというのは、暦を見た同族の反応でぼんやりと理解した。街中で使い魔として見かける猫魔族の中に、暦と同じ色をした者は居なかったから。
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