Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    sangatu_tt5

    @sangatu_tt5

    ☆quiet follow Send AirSkeb request
    POIPOI 65

    sangatu_tt5

    ☆quiet follow

    るろ月/探占

    #探占
    divination

    ……痛い、痛い熱い、痛いいだい!
    地面にのた打ち回りながら🧲は変質していく身体、激痛の走る身体を抱きしめる。
    力の入りすぎた指が腕の肉を抉る。
    ただ、欲しかった。金になると思ったのだ。誰もいないであろう廃墟は理不尽の化身のような血族の住処だった。
    誰のものでもないと思った金品は🧲の物になることはなく、今受けている暴力的な痛みの原因となった。
    自己のものに手を出された血族は怒りに狂い、🧲を痛ぶり、中途半端に血を与えた。
    血族へと変貌を遂げようとしている🧲の身体は筋肉が断裂し、血が溢れ、無理やり繋がり、修復されてく。人間の身体から化け物に成る。
    血反吐を吐きながら理不尽を恨む。
    暴力的で、圧倒的で、理不尽で、不条理で、不平等で、優しさの欠片もなく指先1つで自分の体を屠っていった。
    化け物だと言うことが、人間という声明の弱さが身に染みる。
    誰でもいい、なんでもいいから殺してくれ!この痛みから解放してくれと、異常に明るく身を照らしてくる月明かりに祈りを捧げる。
    わがままで、高圧的で人間らしい身勝手な願いに人影が差し込む。
    🔮「……生きているかい?あぁ、生きてはいるね。血族の仕業か……」
    白い男、月明かりを背負いながら白い衣に金の意匠と豪奢な仮面をつけたモノがこちらを見下ろしてくる。
    たんたんと現状を把握していく男に🧲は呆気を取られる。
    🔮「……可哀想に。どうしたい?君はどうなりたい?」
    キラキラと星屑が舞うような輝きを携え、🧲の瞳を独占する。
    男の言葉に🧲は縋り付くように言葉を漏らした。
    🧲「た、すけて……なんでもいい…助けて欲しい」
    この身体を駆け巡る痛みからなんでもいいから解放されたい。
    🧲「おねがいだ……助けて…お月様…」
    よく言えたねと月が笑って、🧲の近くに膝をつき、🧲の口に口を当ててくる。
    流し込まれた唾液は甘ったる蜜のようで、舌先の痺れを感じながら嚥下する。
    苛烈なまでに美しい月が心を奪う。


    設定⤵︎ ︎
    🧲→血族の住まいとは知らずな金銀財宝を売りさばこうと侵入し、血族の怒りを買った。
    下等な血族に変貌したが、🔮の介入もあり、🔮の体液がなければ生きていけない。中途半端な為人の食事も必要だが、陽の光を浴びると皮膚が焼け爛れる。🔮と共に血族になる旅に出る。
    🔮→月の化身。神の使いに近いため血族の味方でも人間の味方でもない。中間の立場。清廉なモノである為、血族に成った🧲との相性は悪い。
    契約により触れることは出来るが🧲に痛みが走る。体液摂取した際も🧲の腹は焼けるように痛い。
    🧲が正式な血族になると🔮との契約も切れるため、触れることは出来なくなる。🧲が焼け爛れて死んでしまうが、🧲はこのことを知らない。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    sangatu_tt5

    MEMOこいぬちゃんぐさんの月蝕の元ネタだったやつ
    血族に売り飛ばされた🔮のるろ月(探占)
    売られてなどいない。自分で来たのだと言い聞かせる。
    愛しいあの子よりも自分が犠牲になる方がマシだと脳の中で繰り返す。

    🔮の住む集落の近くには血族の住まう森があった。不干渉。互いに見て見ぬふりをすることで薄氷の上を歩くような危うい均衡を保っていた。
    しかし、それは血族の気まぐれによってあっさりと瓦解した。
    血族の要求は簡単だった。村の中から誰でもいい。男でも女でも構わない。ただ、若者の方が良いが、生贄を出せ。
    身体を作り替えて、餌として飼う。
    もし出さないようであれば、ここに住まうものを皆殺す。
    理不尽な要求に村人は頭を抱え、村で1番美人な娘という意見が出たが、その女は村で1番の権力をもつ者の娘だった。
    娘を出す訳には行かない父親は、娘の恋人に白羽を立てた。
    親族のいない🔮は都合が良かったのだ。誰もが同意し、🔮は着たことのないほど豪奢な、まるで花嫁衣装のような白い服を着せられ、追い出された。
    血族の餌になる恐怖と見捨てられた悲しみ。🔮は震える手を祈るように握りしめて、古く草臥れた館の中に入る。
    🔮「…ご、めん下さい。要求の通り、参りました。」
    震える声で呼びかけるが、しんっと 1738

    recommended works

    kawauso_gtgt

    DOODLE探占続き。それぞれの価値観とは。それ故にか荘園には定期的にメンテナンス日が設けられる。
    イライはどうやら同世代の女性陣に捕まっているらしい。
    元来そういった性格なのか。小さなものではあれをとって欲しいだの何を探しているだの、大きな物なら代わりに試合に出てはくれまいかと。余程の事でなければイライは大抵の頼み事を請け負っていた。
    ノートンにはわからない感性だ。なんの見返りもなしに誰かに奉仕するだなんて理解ができない。正直にそう告げたとしても、きっとイライは困ったように笑うだけなのだろうが。
    今日はエマとトレイシーに捕まったようで庭の片隅にある花壇の手入れを手伝っているようだった。庭師である彼女が丹精込めて育てた花は色とりどりで、どれもが活力に満ちた鮮やかな色を纏っている。
    「……不細工な笑顔」
    窓の外。エマに腕を引かれながらイライは及び腰で彼女の跡をついていく。柔らかな日差しの中で色鮮やかな花々に囲まれるその姿はまるで一枚の絵画のようで。
    ノートンはそうした芸術には明るくないから分からないが。
    似たような絵画が館のどこかに飾ってあったのを見たことがあった気がした。
    ***
    コンコンと軽いノックの後、「ノートン、入るよ」と 1329

    kawauso_gtgt

    MEMO殴り書き
    現パロ探占(♀)の話。
    大学院生探×高校生占でギリギリ健全に付き合っている幸せ時空の話。一言でいうと真面目で穏やか、優しくて清楚な占さんが年上の探によって自分好みのえちえちな女の子にさせられてしまう話。
    この世界の探は一応周囲の良心(例 某サベ・カヴィetc…)らによってそれなりの情操教育がなされているため高校卒業するまでは手を出さないぞタイプ。
    鋼の精神で本番はやってないけどちょっと触れ合ったりぎゅーってしたりはしているおそらく。幼馴染み設定なのでよく探の部屋に上がり込んでは入り浸っている。横になってる探の上にごろんとのしかかってきたりを恥じらいもせずにするのが目下の悩み。占が人の気も知らずにくっついてくるのでどうしようかと同じゼミのウィに相談したら「滝行でも行ってきたらどう?」って言われて大暴れしかけた、滝行は行ったけど煩悩は消えなかった。
    たまにふらっと占のこと迎えに行ったりするのでクラスではよく噂になっている。
    余談だが占に恋してたモブ同級生は探に向かって駆け出していく占の姿を見て撃沈、次の日周りの同級生に慰められてたらしい。ちなみに風でめくれたスカートの下に見えた下着は探が誕プレにあげたやつらしい。どんなやつかはご想像にお任せします。でも真面目ちゃんがどえろい下着着てたら激アツだよって偉い人言ってました。わたしもそう思います。

    無意識ほんと困る…って漏らしてる探をやれやれと 535

    sangatu_tt5

    MEMOリ占/金虎ちゃん想像妊娠虎ちゃんが想像妊娠して、悪阻が訪れるのね。
    金は突然吐き出した虎にびっくりするし、心配しながらも「行儀が悪いから気持ち悪かったら先に言いなさい」って言う
    虎ちゃんは食べ物の匂いと金からする僅かな匂いだけで気持ち悪いんだけど、金には言えない。
    酸っぱい味のする口に気持ち悪さを感じながら、吐き気を我慢する。
    少し気持ち悪さが落ち着くと腹が膨らみ出した。最初は少し太ったのかも思ったが、腹部以外はやせ細っている。子宮も何ない腹だけが大きくなる姿はまるで妊婦だった。
    虎は腹に子供がいるのだと嬉しくなって金に話す。

    「君の子供が出来たんだ」
    「嬉しいだろう?」
    「頑張って産むね」

    目を輝かせながら話す虎に金は見下ろしながら言葉が出てこない。
    目の前にしゃがみ、焦点を合わせ、金は虎の手を握った。
    頬を紅潮させ笑う虎は幸せそうだが、その頬はこけている。

    「貴方は雄だから子供は出来ませんよ」

    金が虎にゆっくりと幼子に説明するかの如く言葉を紡ぐが虎は首を傾げて、ラジオのように「嬉しいよね?」と言った。
    金はどう説明すればいいのかわからず、側頭部が殴られるような痛みを感じながら、「私と貴方の子なら嬉 4643