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    Hiroki8koko

    @Hiroki8koko

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    主にオリケロ関連の小説を投下します。

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    Hiroki8koko

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    全然明かしてないあの麗しき旅人の過去を書き手目線でだけど書いちゃったよ。
    予定だとその3まで続くよ。

    #オリケロ
    orikero

    オリジナルストーリー オリケロ+「イカズチよしたたかに鳴れ……その1」小さい頃に深く理解できたことは2つ。
    「財力」はクソであるということ。

    もうひとつは、
    「暴力」はクソであるということ。

    物を覚えられた年から、金の為の勉強をさせられていた。財を持つ者として、というより、財を持つ家に生まれたからそうすることになっているそうで、私にはそれが立派なことだとは思えなかった。
    この立場が私じゃなかったら同じことにはならなかったのか、普通なら受け入れていたのか、逃げ出してはそう教え手に問うたが、同じ返答の繰り返し。似たような受け応えの応酬。

    その問答に嫌気がさして、一度教え手に物を投げつけた。

    そうしたら次は、仕置きを称した体罰付きの勉強となった。二度とはしたない真似をさせない為と、最初に教えられ、以降は勉強に遅れれば教鞭で叩かれ、逃げれば加減無しの平手打ち。
    何が悪かったのかと考えれば、物を投げつけたことに始まるが、それでこの仕打ちは、誰だって納得いかないはずだ。

    だから今度は、後先考えず本気で逃げた。

    誰も彼をも振り切って家を出た。息が切れ切れで、呼吸もままならないまま、足を止めればおしまいだ、と自身を奮い立たせ、走り続けた。
    目指す場所は決めていない、そもそも外の事はろくに知らなかった。どこになにがあるか、目の前にあるものはなんなのかさえ理解できなかった。ただ、追手を振り切ることができると、確信できるもの以外は。

    私は、貨物車の後ろに掴まり、貨物の中に身を隠し、見つからないようにと祈り続け……気がつけば宇宙へ来ていた。

    ここまでが、財力がクソであるという話。
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