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    陽炎@ポイピク

    ジョジョ5部プロペシメインです。パソコンもペンタブもないので携帯撮り&アナログ絵しかうpしません。
    🍞🚄🍊🍋の沼にも浸り中
    時々®️®️®️🔥🌊

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    POIPOI 486

    陽炎@ポイピク

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    ブチャ誕とジョセフ誕という事で老ジョセフがブチャラティと出会ってたら、という5部の前日談のようなお話です。(ブチャラティの父親の名前を捏造しています)

    傀逅「うーむ、ワシとした事が道に迷ってしまったぞ」
    隠者の紫(ハーミットパープル)の能力をナビ代わりにしてもいいが、ナポリの街中で使ってどこかのスタンド使いと遭遇してしまうのは厄介じゃ。
    「とはいえ、こうも数年で街が様変わりしてしまうとはのう」
    「失礼だがそこの老紳士、道に迷ったのですか?」
    背後から聞こえてきた声に振り返ると、ワシと同じように花束を抱えた青年が立っていた。
    「おお、すまんな若者。ポッジョレアーレ墓地へ墓参りをしようとしたらこの有様でな。道案内してくれると助かるんじゃが」
    「それは構いませんが……。どうしたものか、ここから徒歩だと時間が掛かる。ご老体にはきついかも知れません」
    彼は考え込んだ後道を行くタクシーを見て何かを思い付いたようじゃった。
    「俺に掴まっていて下さい」
    「分かった……って!?オォーノォーー!!」
    彼はワシを抱えるとタクシーのトランクにジッパーを取り付けてあっという間に中へ入って行った。
    「お、お前さん……スタンド能力を持っとるのか!?」
    「スティッキー・フィンガーが見えるのですか?大丈夫です、俺は貴方と戦うつもりはありませんから」
    随分お人好しな青年じゃ。会ったばかりのワシをこうもあっさりと簡単に信用するとは。
    若者は車が止まったのを確認するとこっそりとジッパーを開いてワシをトランクから降ろした。
    ポッジョアーレ墓地は静かなものでワシと彼しか居なかった。
    ワシはとある墓の前で立ち止まると献花を捧げる。
    「シーザー・A・ツェッペリ?貴方の家族ですか?」
    「いや、兄弟子で相棒じゃった。お前さんと同い年くらいじゃったか。若い命をワシの為に落とした。じゃからワシはシーザーの分まで生きねばならん。今日はワシの誕生日じゃからな。こうしてまだ生きてる事を報告しに来たんじゃ」
    女房や娘からは自分の誕生日くらい祝ってやるんだから墓参りなんて行く事ないのにと文句を言われておるが、シーザーの命日と同じ位ワシにとって誕生日は誓いを改める日じゃった。黙って聞いていたおかっぱ頭の青年は静かに自分の花束から一輪捧げてくれた。
    「グラッツェ。お礼にお前さんの墓参りも手伝おうかのぅ」
    「ではお言葉に甘えて。こちらです」
    若者は『ブルスケッタ・ブチャラティ』と刻まれた墓に花を飾った。
    「不思議な縁ですね。実は俺も今日誕生日で。仲間からは祝いたいと申し出があったんだが、父さんに墓参りして近況報告するのが俺の過ごし方なんだ」
    彼は小さく笑いかけて墓前に祈りを捧げた。
    「はは、ワシとお前さん、案外似た者同士かも知れんのう」
    ワシもまたその墓の前で十字を切る。
    「なら、また来年も会えるかも知れませんね」
    「その時まだワシが生きているか分からんがな」
    そんな言葉を交わし踵を返す。
    「「アリーデヴェルチ」」
    ワシと彼の故人へ向けた別れの言葉が重なった。
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    recommended works

    陽炎@ポイピク

    CAN’T MAKE #プロペシ版ワンドロ・ワンライ
    『ご都合スタンド攻撃』
    兄貴がペッシと同じ年齢になる話
    左右曖昧表現あるのでご注意下さい
    「ペッシ、ペッシ!」
    誰かの声が聞こえる。知ってるようで知らない声。
    アジトでうたた寝していたオレはうっすらと瞼を開けた。
    「よぉペッシ。お目覚めか?」
    ぼんやりとした意識のままのオレの前には金髪蒼眼の青年が立っていた。
    「……夢?」
    だってそうだろ。皆が仕事で出払ってる間留守をしていたのはオレだけだ。
    「おいペッシ!起きろ!眠そうにしてるんじゃねぇ!」
    肩を前後に揺すられオレの意識は否応なしに覚醒させられる。
    「えっ!?だっ、誰だ!?」
    背丈はオレより少し上だろうか。着ている服は袖が余ってぶかぶかだ。年齢に似合わず高級そうなヘリンボーン柄の仕立てのいいスーツ。
    ーーまさか。
    「まだ分かんねぇのか!マンモーニのペッシ!」
    顎に人差し指を突き付けてくるこの癖は。
    「あ、兄貴かい?あんた兄貴かい?」
    「ペッシペッシペッシペッシよぉ~。咄嗟にビーチ・ボーイを構えるのはいい度胸だが、オレに攻撃しようなんざ10年早いぜ」
    いつものように額に額をくっつけてくる兄貴だったけれど、オレはただ兄貴の若い姿に混乱してばかりだった。
    「もしかしてスタンド攻撃受けたんですかい!?」
    パッショーネはスタンド使 2362