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    Tyon。

    五悠を書いています。
    誰かに刺されば嬉しいです!

    @yon_472

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    Tyon。

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    五悠です。
    呪専パロ⑦

    悠仁が任務で大怪我したと聞かされた先輩

    #五悠
    fiveYo
    #呪専パロ
    obsessiveCompulsiveParody

    本気⑦一年の任務が長引いている。
    数年に廃墟になった長野の遊園地の任務。始めは、そこだけの任務だったらしい。
    だが、近隣の廃病院やら廃校やら、次々に呪霊の出現が確認され、近くにいた一年とフリーの呪術師が任務を任されたらしい。

    担任に俺が行くと言っても、出現する呪霊が低級で行く必要がないと言われたし、一年の成長のためにも行くなと言われた。

    普段の遠征なら、一泊か二泊のはず。
    それが、もう一週間も任務で帰ってこれていない。激務すぎるだろ。
    一週間も悠仁を見ていないだけで、こんなにも毎日がつまらない。

    「つまんねぇ…」

    放課後、何もすることがなく、教室の机に頬をつけ、外を見ていた。
    教室の窓にかかる木が、赤く色の付いた葉が一枚、また一枚と落ちていく様をひたすら見ている。
    箱根に行った時は、まだ暑かった。たった一ヶ月で季節はこんなにも色を変える。
    悠仁に告白し始めて、まだ数週間しか経っていない。そのはずなのに、半年以上前に感じてしまう。
    悠仁に会えないことが、こんなにも…

    「いつ、帰ってくるんだよ…」


    すると、廊下を誰かが走る音が聞こえてきた。バタバタと廊下を走る音は、教室に向かっていている。

    「悟!探したよ!!」

    足音の主は、傑だった。
    珍しく血相を変えてやって来たから、俺も驚いてしまう。

    「なんだよ、」
    「悠仁が…悠仁が任務で大怪我したらしい!」
    「はぁ?!」

    立ち上がった勢いで、椅子は派手な音を立てて倒れた。

    "悠仁が大怪我"

    その言葉だけで、気が気じゃない。

    「悠仁は今どこにいんだよ?!もしかして現地か?!」
    「いや、今、保健室で硝子が診ているよ」
    「分かった」

    教室を出て、急いで保健室へ向かった。

    悠仁がまた、また死んだら…
    あいつが編入してすぐの任務で、宿儺に変わった悠仁は宿儺によって殺された。
    遺体を解剖する為に載せられた診察台の上…
    あの日のことがフラッシュバックする。

    宿儺が中にいる限り死ぬことはない。だが、宿儺が何か縛りを付けたら?
    そうしたら彼は本当の意味で生きているのだろうか。



    ◻︎◻︎◻︎

    保健室


    「悠仁!!」

    勢いで扉が外れそうになる。

    「先輩?…押忍!」

    最初に目に入って来たのは、椅子に座って片手を上げた悠仁だった。

    「……」

    悠仁。
    彼を抱きしめた。抱きしめる腕に力が篭る。

    「どうしたの、五条先輩?」

    生きている。良かった。
    ぱっと見も元気そうだった。本当に良かった。

    「心配した。お前が大怪我したって聞いて凄く焦った。俺は、お前が好きなんだよ」

    そう告げると、悠仁は黙っていた。

    「本当に焦った。またお前が…冷たくなってたらって…」
    「先輩…」

    悠仁の腕が動いたかと思うと、俺の背中にそれは回された。
    ぎゅっと力が入るのを感じる。

    「五条先輩、ありがとう。俺、嬉しいよ」
    「悠仁…」
    「俺も、先輩のこと好き。ちゃんと好き!」

    顔を上げ、こちらを見る悠仁は、ニカッと歯を見せて笑っている。
    悠仁の言葉を理解するよりも先に、胸の奥が温かくなるのを感じた。

    「お前、本気なのか…」
    「本気だよ!だって、先輩の心臓の音、早ぇーもん。先輩が本気なの伝わった」

    だんだんと思考が動き始める。
    悠仁に「好き」と言われた。夢じゃない。
    胴を強く締められた、この感覚は夢じゃない。
    悠仁の肩を持ち、真っ直ぐに見つめる。

    「俺、本気だから。もうお前に怪我させねえ。俺に守らせろ」

    悠仁も、俺にまっすぐ目を合わせた。

    「はい…」

    頬を赤く染めて、小さく返事をしたかと思えば

    「俺も強くなるから!先輩の隣に居させて」

    と力一杯に言う。
    その悠仁はまた屈託のない笑顔にまた胸の奥が温かくなる。その笑顔が脳裏に焼きついた。
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