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    Tyon。

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    Tyon。

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    五悠です。
    呪専パロ⑤

    悠仁に会うたび告白する先輩

    #五悠
    GoYuu
    #呪専パロ
    obsessiveCompulsiveParody

    本気⑤数週間後

    悠仁への気持ちに気付いてから、会うたびに悠仁へ気持ちを伝えた。
    振られたことを気にしたこともあったが、悠仁が変わらず接してくるから、その内に気にしなくなった。押せばいけると思った。

    自販機の前、食堂、稽古場、トイレで会った時にも伝えた。兎に角会えば伝えた。
    部屋を訪れても出ない時は、扉の下からメモも入れた。

    お陰で、俺が悠仁を好きなことは周知の事実になったし、傑や硝子にもネタにされる。
    なかなか2人になるタイミングが無いと、会った時に伝えるという手段しか思いつかなかった。
    しかし悠仁は、いつも眉を顰めて笑ってその場を離れてしまう。何か返事をするわけでもない。

    しばらくすると悠仁と会うことがなくなった。
    完全に避けられている。
    実技の授業の時に悠仁を見かけたが、別段変わった様子はなく、いつも通り笑っていた。





    ◻︎◻︎◻︎


    放課後

    何もすることがなく、傑に付いて来た自販機。
    適当に買ったいちごオレのパックにストローを刺すと傑から話しかけてきた。

    「悟。箱根で悠仁と何があったんだい」
    「あ?」
    「悠仁と顔を合わせる度に、告白しているようだけど、何を企んでいるんだか」
    「ほっとけ」
    「おや…本当にどうしてしまったんだ」

    悠仁のことは、自分で思っていた以上に執着している。
    今までの女みたいにすぐ忘れるだろうと思った。だが、好かれていると思った相手に『違う』と言われれば、忘れられなくなる。
    ただ、それだけが理由で告白している訳じゃ無い。俺は悠仁が良い。
    あいつが俺を好きだと言うまで、諦めるつもりはない。

    「夏油先輩じゃん!」

    その声にピクリと耳が反応した。

    「おや、悠仁。君も何か飲むかい?奢ってあげるよ」
    「え、いいの?ありがとう!」

    傑の金で出てきたコーラを嬉しそうに受け取る悠仁は、やっぱりいつもと変わらない。
    だが、俺の存在は無視しているようだった。

    「おい、悠仁」
    「ん?どったの、先輩?」
    「俺、お前が好きだって言っただろ。他の男に媚びてんじゃねーよ」
    「え…」
    「ちょっと悟」

    自販機に悠仁を追い込むと、傑は俺と悠仁を引き離そうとする。

    「俺、悠仁が好きなんだけど」
    「悟、それ本気だったのか?」
    「本気」

    悠仁は、顔を俯かせるが耳は赤くなっている。この話をしたくなくて、意図的に避けていたことが分かる。

    「いや…先輩、本気じゃないだろ?」
    「だから、本気だって…」
    「でも、俺には胸…ないよ。先輩は女の人が良いんだって」
    「えっ…」

    ここでその話をされるとは思わなかった。
    確か、あの露天風呂の時に、「胸は、やっぱり女だわ」とか言った気がする。
    まさか、それを気にしていたのか。

    「それはそれだろ。俺は悠仁が良いんだ」
    「信じらんねぇよ。五条先輩はヤリたいだけだろ」
    「ちげーよ!」
    「あの日は、先輩疲れてたんだって。何か勘違いしてるよ。俺もう行くから。夏油先輩、これありがとう!」

    悠仁は、俺を押し除け走って行ってしまった。
    それを追いかけたくても、何を伝えて良いか分からない。
    なす術なく悠仁の姿を見送ると、肩に手が置かれた。

    「悟。詳しく話を聞こうか」

    その手は、殺気に満ちた傑のものだった。
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