男としては身長とちんこはでかい方が何かとイイと思うのだ。
特にちんこの方は大事だろう。オレの場合、カレシの方がデカいのだからこれは由々しき問題だと思っている。
「うーん」
「…ン、だよ、そんな声出して…」
現在、ベッドの上。ワンラウンド終えて一息ついたそのタイミング。放った後で精液が溜まったゴムの口を縛って捨て、さて次のゴムを、と付け替えようとした時だった。
…そういやオレのちんこって何処まで入るんだ?
ふとそう思ったことが切っ掛けだ。今しがた、大寿くんの中から抜き出したばかりのオレのちんこを片手に見下ろしてみる。眼前には吐き出したばかりの大寿くんのちんこがあって、精液が乾く前に拭わねば、とティッシュで拭き取りながらこの辺かな、と臍の下あたりを撫でてみた。
「オレのちんこってさ、実際何処まで入ってんの?」
こういうことは本人に直接聞く方が早いだろう。オレは純粋に、素朴な疑問をぶつけたつもりだ。大寿くんは眉をひそめてなんとも呆れたといった顔を丸出しにオレを見た。そんな顔しなくたってもいいじゃんか、気になったんだし。そうは思うが大寿くんは普段からあまり自分から下品な話はしない。きっと今も胸の内では「何をこいつは馬鹿なことを」と思っていることだろう。ここで照れたり恥ずかしがったりしてくれてもいいのだが、ウチの恋人サマはこのくらいではそんな初心っぽい反応はしてくれそうにない。
「…ここだな」
それでも素直に答えてくれるのだ。ま、オレら恥ずかしいことは粗方やってるもんな。今更か。
大寿くんが手を置いたのは臍から指三本ほど下の部分だ。
何だ、そんなもんか、なんて思いながらオレもそこに手を置いてみた。
「へー、此処か。…もうちょい奥まで入るかと思った」
「…何で、そんな悔しそうな顔してんだよ」
「だってもうちょい入ったら大寿くんのこともっと気持ちよく出来そうじゃん?」
「っ、しなくていい…」
「オレも大寿くんみてーなちんこだったらなァ、もっとアンアン言わせてやれんのに」
そう言った時だった。トントン、と指先で何となく叩いていた腹が、グッと力が入ったのがわかった。大寿くんの体がびくっと震えて身動ぎしたかと思えば、そのまま腹を抑えて蹲っている。
「えっ、大寿くん!?」
どうしたんだ?と顔を覗き込めば、大寿くんは真っ赤な顔をしていた。心做しか吐息も荒い。肩に触れようとすれば、手を払いのけられた。
「どうした…?」
「っ、いま、さわんな…っ」
ビクビク、と震えている。その様子はなんだか、まるで…。
「いま、いって、っからァ…」
ビクビクと体は痙攣していて、横たわり、こちらに向けられた尻からトロ、と注ぎ込んでいたローションが垂れてきていた。
そんなもん見たら、誰だって勃っちまうってもんだろ?これはオレは悪くない。
「あー、ごめん、大寿くん」
「っ、ん、だよ…」
「今でも気持ちいいって言いたかったんだよな?ちっせぇこと気にしちまってゴメン。これからもたっくさん、気持ちよくしてやるからさ」
にっこりと笑ったつもりなのに、腹を抱えて大きな快感に自分を抱きしめる大寿くんの顔はなんだか青ざめている。何でだろうな。オレは内心首を傾げながら、その肉壺へ再び猛った性器を突き付けた。
「今さわんなっ、っつった…!」
「うん、気持ち良すぎンだもんな?でもワリー、ほんと、無理。我慢出来ねー」
「うぁ、あっ!?」
ずぶり、柔らかい肉壁に包まれて、飲み込まれるようにして大寿くんの腹の中へとおさまっていく。そういえば、ゴム付け替えんの忘れちまったな、なんて思ったが、ラテックスの無い直にくる快感は今抜いてゴムを、だなんて気分には到底なれやしない。
そのまま数度腰を打ち付けてみれば、大寿くんの口からはいつもより大きくて素直な喘ぎ声が出た。目を見開いて、気持ちいい、と素直に表現するその顔が愛おしい。
「大寿くん、キスしよ」
「っ、ん、ん…っ」
キス、と言うと余計表情が緩まって、小さな子供のように頷いた。その口に唇を触れ合わせて舌を入れる。大寿くんの口は大きい。どこもかしこも大きくて、いつでもオレは飲み込まれてしまいそうだった。
「ね、気持ちいい?」
と聞けば、打ち付けられて喘ぐ声と共に小さく気持ちいい、と返された。オレはデレデレと頬が緩みそうになりながら、大寿くんの気持ちいいとこを狙って突き上げる。
「ッア!あっ、んっあっ♡イッ、てる、っのにぃっ……!」
「ん、もっかい、イこーな?」
まァ何が言いたいかって、詰まるところ、カレシよりちんこが小さかろうがカレシがたくさん感じて気持ちよくなってくれるンなら、気にすることなんてねーよな、ってハナシ!