〔39〕スパンダム受け【2022年10月7日】 スパンダム受け【2022年10月7日】
2022年10月7日
打倒給仕なスパンダム♀
フー←スパ
ルチ→スパ
(公式)ルッチ←ギャサリン←フーズ・フー
(公式)ギャサリン←ジャブラ
※ 年齢上(公式)ルッチ←ギャサリン表現無し
他にもあるのでスパ♀受と思って⸜( ◜࿁◝ )⸝︎︎
年齢→スパンダム24歳/フー21歳/ジャブラ20歳/ロブ・ルッチ13歳
スパンダム♀(先天性♀)
おれはジャブラの恋を応援する
何故ならおれはフーズ・フーの事が好きだからだ
フーズ・フーが給仕のギャサリンの事を好きだと知ったのはつい先日
倒れるかと思った。
再度言うが、おれはフーズ・フーの事が好きだからな
ジャブラの元に行き「なぁ、給仕に告白しないのか?」と尋ねた。
ジャブラは照れて何で知っているのかと尋ねて来た。
「見てれば分かる」
好きな男の目線の先の女、その女の周りを観察すればその女に恋している男は数多と居た。そいつ等の応援をしてやろうじゃないか!代表で目を付けたのがジャブラだった。何故ならフーを除いて一番才能が有りそうだったからだ
出世しそうな男は好きだろう?
ジャブラにギャサリンともっと親しくなれるように話し掛けたりプレゼントを贈ったりするように促した。フーが告白でもしてギャサリンと付き合うなんて事になれば終わりだ
「なぁ、告白したか?」
「まだしてねぇーよ」
ジャブラにしつこく付き纏っていたら「任務に支障が出ますので」とロブ・ルッチに追い出された。
CP9の待合室に足繁く通っていたのだ。親父がCP9長官だったから許されていた事だが、一介の諜報部員が本来なら来られる場所ではなかった。
ロブ・ルッチに部屋から押し出された。ルッチはまだ13歳の少年だが、やっている事は一流の殺し屋だ。この歳で既にCP9に所属している
「ジャブラの事が好きなのですか?」
「あ、ルッチ、ルッチは給仕に興味無いか?つってもルッチはまだ子供だから歳が離れ過ぎて無理か」
「歳上は好きです。11歳離れていても問題ありません」
「そうか、それじゃあ予備軍として覚えておく」
「スパンダムさんはジャブラの事が好きなのですか?」
「違うけど、ジャブラとあの給仕をくっ付けてやろうとしているんだ。ジャブラはあの給仕に気があるんだ。ギャサリンって名前でな、此処の男たちに人気があるらしい。だから、ジャブラの恋を応援してやっているんだ」
「そうですか。スパンダムさんは誰かに恋をしているのですか?」
「おれのは秘密だ」
ルッチがもっと歳がいってて大人だったらさぞかし優良物件だろうからな、給仕にぶつけられただろうに如何せん、ルッチはまだまだガキ過ぎる
ジャブラが顔に怪我を負って戻って来た時、左目に包帯を巻いた姿を見て「痛むか?痕が残るのか?」傷の具合の心配をした。
痕が残って怖い人相になったらギャサリンをジャブラに押し付けられなくなると思っていた。
ジャブラの顔には傷の痕が大きく残った。
「何であんたが泣くんだよ?」
「だって、だって」
ギャサリンをジャブラに押し付けられなくなるから⋯⋯と再度思った。
ジャブラは目元の傷痕に合わせてワイルドな格好をするようになっていった。
髭を伸ばし、服も一般のCP諜報部員が着ていた黒いスーツから私用の物に変え、前も止めずにはだけるようになった。割れた腹筋が丸見えで確かにワイルドに見えた。胸には刺青を入れていた。親父にネクタイしてちゃんとした格好をしろと注意され、その服のままネクタイを首に結んでいた。いや、ギャサリン引くんじゃないか?
「ジャブラ、告白する時は正装で行ってくれよ?裸にネクタイはダメだ」
「別に良いだ狼牙。これがおれだ」
ジャブラはダメかもしれない⋯⋯と諦めそうだった。だが、他に目星い奴は思い浮かばない
早く告白しないんだろうか?
「スパンダムさん」
またルッチに部屋から追い出された。
「ルッチは意地悪だな。まだジャブラと話があったのに」
「スパンダムさん、本当にジャブラの事、好きじゃないんですね?」
「好きじゃねぇーよ。早く給仕とくっつかねぇーかなーってヤキモキしてるんだよ。あの給仕はライバルが多いからな」
「どうしてそこまでするのですか?」
「そりゃあ、お前、ライバルを減らしたいんだよ。あの給仕が誰か特定の男とくっつけば他の男どもは諦めて別を探すだろう?そうするとおれにも順番が回って来るって訳よ。お前がしつこく聞いて来るから教えたんだからな。誰にも言うなよ?」
「そんな事しなくても、スパンダムさんの事はおれが嫁に貰いますが」
「それは有り難よ、だがな、お前は歳も離れているしガキ過ぎる。おれはお前が歳を取るまで待てないんだ。考えてみろ、お前が二十歳を過ぎたらおれはもう三十代だ。もっと早い年齢で愛だの恋だの結婚だの体験しておきたい」
おれは早くフーと、告白して付き合って婚約して結婚して家庭を持ちたいんだ。フーズ・フーの人生をおれの物にしたいんだ
ジャブラを応援していたおれは知らなかった。フーズ・フーが給仕のギャサリンに告白してフラれていた事実を。そうとは知らずにずっとジャブラの元に通い、ジャブラの恋を応援していた。そしてロブ・ルッチによく部屋から追い出されていた。このロブ・ルッチもまた片想いをしていて嫉妬でこんな事をしているのだとはおれは知る由もなかった。ルッチが恋している相手がおれだという事も勿論知らない
ジャブラが遂に告白すると決めたらしい
おれに衣装を選んでくれと言って来たので、ジャブラの手持ちの服の中から潜入時に着ていたと思われる比較的上品なスーツを選び、そのスーツに合う色合いのハンカチーフを折って胸ポケットに入れた。エニエス・ロビー内にある小さな街の中で、花を上手に育てる奴が居て、こういった場面で贈る花を譲って貰う奴等が居ると聞き及んでいたので、そこから花を取り寄せてジャブラに持たせた。
「ビシッと決めて絶対に落としてこい。失敗は死を意味すると思え。CP9の名の元に必ず成功させるんだ!」
絶対に失敗するなよ!おれが何ヶ月お前を磨いたと思っているんだ!
ジャブラとのやり取りをよくルッチが観察している。別にそれは構わない。ルッチはお飾りなのだから
おれはジャブラに期待して送り出した。送り出そうとしたが、ジャブラは花を手にしたままおれを振り返り花を差し出して来た。
「はぁ?何の真似だ?練習が必要だったか?」
「心変わりした。おれはお前が好きになった」
「はあぁぁ!!?」
おれは驚いた。だって、男に好きなんて言われた事無かったから⋯⋯。親父にしか言われた事無かったから⋯⋯。親父はおれの事を【愛しい愛しい愛娘、心から愛している】と愛情を注ぎ愛でてくれた。しかしそれは家族愛だ。
「何でだよ!?ギャサリンはどうしたんだよ!?」
おれの計画はギャサリンをジャブラに押し付ける事だ
「おれの傷を見てあんたが泣いただろ?それから気持ちが変わって行った。おれの為に足繁く此処に通って来る姿を見て愛しいと思うようになっていた」
いや、違う、おれの計画はこんなんじゃなかった。
「見て分からないのか?スパンダムさんが困っている」
ジャブラの大きな腕が抱き締めてこようとした時にルッチに引き寄せられていた。
「ガキが邪魔をするな」
「邪魔をされたくなければおれの目の前でこんな事をしない事だ」
「お前の目の前で態としてんだ狼牙?これは牽制だ。お前もこいつに気があるんだろうが、おれはこいつをお前に譲るつもりはねぇ」
「めでたい奴だ、この人がお前を給仕にぶつけて、給仕を男持ちにさせたかっただけだという事も知らずに」
「なんだと?」
「そうですよね、スパンダムさん。スパンダムさんはあの給仕が男を手玉に取ってる様が気に入らないんでしたよね?」
「本当なのかよ?」
「⋯⋯まぁ、早く言えばそうだ。あの給仕に気があって、此処で一番才能がありそうな男がジャブラだった。だから、ギャサリンもジャブラになら振り向くかもしれないと思い応援した。おれの好きな男がギャサリンの事を好きだから、早く諦めて欲しいと思ってやった事だ。別にジャブラの為にジャブラの恋を応援していた訳じゃない、自分の為にやった事だ。それなのに、こんな結果になって⋯⋯悪い事をしたなジャブラ、もう失望しただろう。また切り替えれば良い。おれはもう余計な事に首を突っ込まないように気を付ける」
「スパンダムさん、好きな男がいるとは、おれは聞いていないのですが?」
「それは教えていないからな」
ジャブラが心変わりしてギャサリンにぶつける計画もおじゃん、ジャブラにおれの目的をルッチがバラした事でギスギスした空気にもなった。そしてルッチがめくじらを立てて怒っているので、おれは部屋から逃げ出した。
暫くは近寄らないでおこう
おれは給仕のギャサリンの元に行って「近頃はどんな殿方に告白されたんです?」と恋バナというやつを持ち出した。コーヒーを淹れて貰いながら給仕の返事を待つ
そしてCP諜報部員の名前が上がる中にフーズ・フーの名前が出た時には手足が震えてコーヒーカップを落としてしまい火傷したしカップも割った。ギャサリンがおれを給湯室に連れて行き冷水を当てられた。氷嚢に入れた氷も渡されたけれど何も考えられなかった。割れたカップはギャサリンが片づけていた。その光景が目に映るだけだった。何も考えられず自室まで戻りぼうっとしていた。
部屋の扉をノックされたが返事もしなかった。返事もしていないのに解錠されて外から侵入者が入って来た。
「スパンダムさん、大丈夫ですか?給仕から貴方が火傷をしたと聞きました」
おれは火傷した手を冷水で冷やされ処置されたが、下のパンツスーツにもコーヒーがかかった状態だった。ぼうっとしたおれの手を引き、ルッチは浴室に入りパンツスーツの上から水をかけて来た。パンツスーツをゆっくりと脱がせ、直接膝や太ももに水を当てて来た。
「痛くないですか?皮は剥けなかったので幸いでしたが⋯⋯」
おれの思考はルッチの言葉を聞き取れない。何も考えたくないと拒絶していたから
「此処で既成事実を作れば貴女はおれのものになりますよね?でもきっと貴女が悲しむのでおれはそれをしません。給仕に何の話をしていたか聞きましたよ、給仕の言った男の中に貴女の好きな人が居たんですね。安心してください、みんな好みじゃないので振ったと言っていました。スパンダムさんの好きな人ってフーズ・フーですか?仲が良かったですよね?」
気付けば布団に寝かされていた。下着も服も着替えさせられていた。パンツまで別のに替えられていた。
【下着は濡れたので替えました】とメモが置かれていた。上も変えられていたので全身裸を見られた訳だ
これは、フーが給仕と付き合ったり、おれがフーに告白して振られた時には責任を取らせて、おれと結婚させてやろうと思う案件だった。
フーズ・フーに玉砕覚悟で告白をする事にした。玉砕したらしたで『冗談だよ、馬鹿野郎』と言って泣くのだろう
「フーズ・フー、おれはお前が好きだーーー!!!言ってやるぞ!!給仕に取られていたとしても言ってやるぞ!!お前は興味無いかもしれないが、おれと一緒になれば逆玉の輿なんだぞって言ってやる!⋯⋯⋯⋯何で給仕なんか好きなんだよ!おれの方がずっと長く一緒に居たのに!!」
駄目だ、涙腺が緩んで来た。今日はやめておこう
気合を入れるも直ぐに気持ちが萎んでしまい告白する日がやって来ない
その間、ジャブラを避けてCP9の待合室には近付かなかった。
ルッチの姿を見掛けて捕まえて
「ルッチ、お前、おれのパンツを脱がせただろ!おれが結婚出来なかったら、お前が責任取っておれと結婚しろよ!大人になったら責任取って貰うからな!」
と言い聞かせた。
ルッチは頷いて返事をした。
給仕のギャサリンの様子を見るとまだ特定の相手はいないようだった。さっさと男を作れば良いものを⋯⋯フー以外のな
「フー、おれに言う事はないか?近況報告とかだ」
「あぁ、お前が自分の部屋でデカい声でおれに告白するって言っていたから、告白されるのを待っているが、一向にされる様子が無いと思っているのが近況だな」
「ホベァーッ!!!なんで知ってるんだよ!!?」
「お前が火傷したと聞いて見舞いに」
「来なかったじゃねぇーか」
「入りにくいだろう?待ってりゃ、お前から来ると思ったしな」
「うぅぅぅ、で、返事はどうなんだよ?」
「返事の前に面と向かって言われてねぇーからなぁ」
「⋯⋯⋯⋯フーズ・フー」
「ん」
「おれスパンダムはフーズ・フーに恋をしている。初恋と言っても過言では無い。いや、初恋なんだが⋯⋯。おれはお前が好きなんだ。お前が給仕に気があると知ってから苦しかった。給仕を他の男とくっつけようとしたけど失敗した。お前が給仕に告白したと聞いて驚いてコーヒーを溢して火傷したんだ。おれの心をこんなに振り回すのはお前だけだ。責任取れ!」
「給仕への気持ちはもう終わった。気持ちに整理をつける為に告白して振られて来たんだ。お前がジャブラに構い始めてからモヤモヤする気持ちが募って来た。おれはお前に友以上の感情があるのかもしれないと思い始めた。おれの周りを着いて回っていたお前をジャブラに取られて気持ちに気付いた。おれたちは両想いだ。不満はないだろう?責任は取れた筈だ」
「よし!!フーはおれの男だ!!」
おれは嬉し泣きした。だってフーがおれのものになったんだから
「ルッチ、おれの事好きか?答えてみろ」
「好きです。付き合ってくれますか?」
「年齢が足りない、断る」
「ジャブラ、おれの事まだ好きか?」
「あ?諦めようとしてるところだ狼牙!」
「まだ好きか?」
「⋯⋯好きだ。これで満足かよ」
「ありがとよ、だが、おれにも好きな男がいるから断る」
「何なんだよ⋯⋯?」
「フー、お前は給仕如きに振られてしまった男だが、CP9のロブ・ルッチとジャブラに告白されて振ったおれに告白された男だからな、胸を張って良いんだぞ」
フーの前でルッチとジャブラに告白させて振ったところを見せた。
フーの膝の上に乗って横抱きにされて、首に腕を回してフーに擦り付いていた。
親父が来たので飛び退いたが、フーズ・フーはおれの男に出来た。
親父がおれに見合い話を持って来た。失恋しておれが落ち込んでいると誰かが親父に言ったんだ
誰がおれの恋愛事情を知ってリークしてやがるんだ!!?
親父が持って来た見合い写真は海軍の中将のものだった。親父と仕事をした事があって、親父が言うには将来有望らしい。海軍中将の赤犬ことサカズキと、青キジことクザンの二名だった。
「親父、おれは今最高にモテ期なんだ。ずっと好きだった男を自分のものに出来た。そいつと結婚するし家庭を築いて、そいつの子供を産むんだ。おれの夢だった。だから見合いは断ってくれ」
親父がそいつは誰だと聞いて来るから「そんなもん後にも先にもフーズ・フーだけだ」と言った。
親父は押し黙り、断りの文章を考え始めた様子だった。
おしまい
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