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    ナンナル

    @nannru122

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    ナンナル

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    昨日の夜寝る前にずっと考えていたネタメモ。るつ

    メモ花街でとても有名だった遊女が、お金持ちの青年に身請けされた。
    見目が花街一美しく、名高い娼館の遊女だったため、敷居が高過ぎて誰も閨をともにした事が無いと噂があった。だからこそ、一夜を買うだけでもかなりの額が必要で誰も買ったことがないと言われていて、身請けの金額もかなり高いと言われてる。
    そんな遊女を買ったと、その青年の存在は隣町まで噂される程有名になった。
    花街一の遊女を我がモノにして、毎夜お楽しみなのだろうと、下世話な噂と一緒に。


    ーーー

    ぼんやりと空を眺めながら、司は考える。たった一人の旦那様を、どう誘えば一緒に寝てくれるのか、と。
    有名な娼館で遊女をしていた司は、数ヶ月前にこの屋敷の旦那様に身請けされた。家族を病でなくし行き倒れかけていた所を娼館の主人に拾われ、恩を返すために遊女になった。ただ、性別が男であるということもあり、閨の客をとる事が出来なかった。司の仕事は、着飾って客の話し相手になる事。時折どうしてもと頼まれた相手には手を貸すことはあれど、決してその身を晒すことだけはしなかった。それ故に、遊女としての知名度だけがどんどん上がっていったのだ。
    ぼう、と空を眺め、溜息を一つ。
    この屋敷の主人は、娼館で働いていた時からの常連客だ。かなりの頻度で店に来ては、一夜共に過ごす為に自分を買うモノ好きな青年。楽しい話を次々にしてくれて、決して触れることはせずに自分を笑わせてくれる。楽しませてくれる。青年が来るのを、司も楽しみにしていたし、それなりに情もあった。
    そんな折にきた身請け話。相手は常連客の青年だ。娼館の主人は大層困惑していた。優しい主人で、閨の客を取れない司を大切にしてくれたし、ずっと護ってくれていた。身請けの話も、断ってもいいと言ってくれて、司に選択させてくれた。男であるから司の身請けの金額も低く、それでも、身請けするなら司を大切にしてくれる人でなければと、そう言ってくれる主人だ。
    そんな主人の為に、司は青年に言った。
    「オレが欲しいなら、それ相応の値で買ってくれ。払ってくれるなら、オレはお前にこの身のみならず命すらもくれてやる」
    司の言葉に、青年はにこりと笑うと二つ返事で返した。提示された身請け額は、司や主人が予想していた三倍はあり、瞬く間にこの話はまとまった。

    それが数ヶ月前の事である。
    この屋敷に来て数ヶ月である。旦那様に買われて数ヶ月。季節が二回ほど移り代わったはずだ。それなのに、まだ一度も体を重ねたことがない。
    それらしく誘ってみても、娼館にいた頃と変わらず楽しい話をして終わってしまう。触れてみてもあっさり躱される。遊女になると決めてから、突然客を取らねばならなくなった時のために一通りのことは学んだ。最低限の準備だって出来ている。初めてではあれど、寝れぬわけでもない。だというのに、旦那様は求めてはこないのだ。
    「……全く分からん…」
    客の誘い方も、先輩遊女から教わってきている。司にだってそれくらいは自信もあった。見目が美しいと評されているだけあり、話し相手として買われることは多かった。話術はそれなりに自信がある。手を貸す時でさえ、客に大層喜ばれたのだから。その、“手を貸すこと”さえもさせてはもらえないのだ。
    「…………やはり、男の体では抱けぬと言うのか…」
    うむむ、と顔を顰めて窓辺に突っ伏す。
    高い金を払って身請けしてくれたのだ。しかも、司がその値を上げさせた。だからこそ、全身全霊で相手をするつもりだったのだ。望むなら見世物にでさえもなるという覚悟だったというのに、触れることすらされない。隣に並び、エスコートされる程度。女性の様に大切に扱われ、大事に大事にされる。それがむず痒くて情けない。
    「……今日こそは、類をその気にさせてみせる…!」
    たった一人の旦那様の為に、そう決意して閨の準備を始めるのであった。

    ーーー

    「僕は別に、君を抱きたくて身請けしたわけではないんだ」
    「…は………?」
    「君を僕のモノにしたかっただけでね、焦ってはいないんだよ」
    「それは、オレの体がほしいというのと、何が違うんだ…?」
    「いつかは、とは思うけどね。ただ抱くだけなら、あの店で君を買うのと変わらない。僕は君に想ってほしくて、身請けしたんだから」
    「………」
    「君が他の客を取るかもしれない、なんて言うから、焦ってすぐに身請けしてしまったけれど、君の気持ちが追いつくまでは、何もしないよ」
    「…………………そ、うか…」


    身請けされた花街一の遊女♂司くんと、旦那様類くんの話。

    身請けしたわりに全然抱いてくれなくて、男の体だから嫌悪したのか、とか飽きられたのか、と不安になって色々頑張る司くん。
    実際にはめちゃくちゃ溺愛されてるし、ゆっくりゆっくり落としに来るタイプの類くん。
    そろそろ客を取らねば恩を返せない。と類くんが来た時にボソッと言った司くん。その言葉を聞いて、慌ててお金用意して身請けしに行った。花街一と呼ばれているから、めちゃくちゃお金用意したし、提示された金額低くて、司くんが手に入るならこれくらい払っていいよ精神で高額叩きつけて身請けした。
    司くんとして、初めて変われるなら類くんがいいなぁ、くらいの気持ちでそう言ったし、まさか翌日身請けされるとは思ってもなくてびっくり。
    発明家の類くんが発明した機械で毎日楽しく暮らしてくれれば良き。

    長髪司くんにお着物着せたい。頑張って類くん誘ってほしいし、ポーカーフェイスで躱す類くんも見たい。考えてるの楽しい。
    ちな、初夜は、誘い文句は完璧なのにいざ抱かれるってなると途端に恥ずかしくなってテンパってるうちに全部終わっていて、明け方呆然となる司くんがいい。幸せとか嬉しいとか気持ちいいとか、そういうの全部すっ飛んで、情けないっ!ってなる司くんがみたい。
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    ナンナル

    CAN’T MAKE銀楼の聖女

    急に思い付いたから、とりあえず書いてみた。
    ※セーフと言い張る。直接表現ないから、セーフと言い張る。
    ※🎈君ほぼ居ません。
    ※モブと☆くんの描写の方が多い。
    ※突然始まり、突然終わります。

    びっくりするほど変なとこで終わってます。なんか急に書き始めたので、一時休憩も兼ねて投げる。続くか分からないけど、やる気があれば一話分だけは書き切りたい( ˇωˇ )
    銀楼の聖女『類っ、ダメだ、待ってくれっ、嫌だ、やッ…』

    赤い瞳も、その首元に付いた赤い痕も、全て夢なら良いと思った。
    掴まれた腕の痛みに顔を顰めて、縋る様に声を上げる。甘い匂いで体の力が全く入らず、抵抗もままならない状態でベンチに押し倒された。オレの知っている類とは違う、優しさの欠片もない怖い顔が近付き、乱暴に唇が塞がれる。髪を隠す頭巾が床に落ちて、髪を結わえていたリボンが解かれた。

    『っ、ん…ふ、……んんっ…』

    キスのせいで、声が出せない。震える手で類の胸元を必死に叩くも、止まる気配がなくて戸惑った。するりと服の裾から手が差し入れられ、長い爪が布を裂く。視界の隅に、避けた布が床へ落ちていく様が映る。漸くキスから解放され、慌てて息を吸い込んだ。苦しかった肺に酸素を一気に流し込んだせいで咳き込むオレを横目に、類がオレの体へ視線を向ける。裂いた服の隙間から晒された肌に、類の表情が更に険しくなるのが見えた。
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    ナンナル

    DOODLE魔王様夫婦の周りを巻き込む大喧嘩、というのを書きたくて書いてたけど、ここで終わってもいいのでは無いか、と思い始めた。残りはご想像にお任せします、か…。
    喧嘩の理由がどーでもいい内容なのに、周りが最大限振り回されるの理不尽よな。
    魔王様夫婦の家出騒動「はぁあ、可愛い…」
    「ふふん、当然です! 母様の子どもですから!」
    「性格までつかさくんそっくりで、本当に姫は可愛いね」

    どこかで見たことのあるふわふわのドレスを着た娘の姿に、つい、顔を顰めてしまう。数日前に、オレも類から似たような服を贈られた気がするが、気の所為だろうか。さすがに似合わないので、着ずにクローゼットへしまったが、まさか同じ服を姫にも贈ったのか? オレが着ないから? オレに良く似た姫に着せて楽しんでいるのか?

    (……デレデレしおって…)

    むっすぅ、と顔を顰めて、仕事もせずに娘に構い倒しの夫を睨む。
    産まれたばかりの双子は、先程漸く眠った所だ。こちらは夜中に起きなければならなくて寝不足だというのに、呑気に娘を可愛がる夫が腹立たしい。というより、寝不足の原因は類にもあるのだ。双子を寝かし付けた後に『次は僕の番だよ』と毎度襲ってくるのだから。どれだけ疲れたからと拒んでも、最終的に流されてしまう。お陰で、腰が痛くて部屋から出るのも億劫だというに。
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    recommended works

    のくたの諸々倉庫

    MOURNINGその手を取るために必要なこと/類司
    前に書いてたものその1です。支部に上げる予定は今のところないのでここに。
     好きだ、と。
     震える声で告げた瞬間、類は大きく目を見開いた。
    「……君が、僕のことを?」
     小さく頷く。屋上は夕暮れの色に染まり、風も冷たくなり始めている。きっと今大声で歌ったら、遠くまで響くのだろうな──と。玉砕覚悟の告白故か、オレの思考はいつも以上に平静なもので。
     けれど見つめた類の表情は、案の定明るいものではない。まあそうだよな、というか告白なんかした時点で冷静じゃなかったか、などと頭を抱えかけたとき。
    「やり直し」
    「……は?」
     心の底から、意味が分からなかった。
     こいつの思考回路を理解できないのはいつものことだが、まさか告白の返事より先にダメ出しをくらうとは。けれどそんなオレをよそに、口元に手を当てて考え込んだ類はただ、「もう一度、言ってみせてよ」と。
    「なん、でだ」
    「そうだね、うまく伝わらなかった……というのが主な理由かな。思わずその対象を、僕かと訊いてしまうほどには」
    「ばっ……今ここにいるのは、オレとお前だけだろうが……!」
    「分からないよ、僕の頭上をカラスが飛んでいたくらいだ。それにこう見えて僕は臆病でね、君の『好き』と僕の『好き』が食い違っていたらと思う 2116