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    66rrrrkk

    @66rrrrkk

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    ドラマイ/バ屋ドと死損マが一緒にモ…ブ…グを見てマがドを撮影する話にしたかった冒頭。害のないモブが出てきます

    好きをシゴトに 10年も街のバイク屋をやっていれば、それなりに常連客だっている。ヤンチャしてた頃の繋がりから地元のバイク好きに至るまで、それなりに人間関係を構築していないと商売上がったりになっちまう。
     店を立ち上げた頃は、言葉を選ぶ、という行為ができないイヌピーに接客をさせるわけにもいかず、実家でのアルバイトでそれなりに経験があったオレが主に前に立つことが多かった。幼い頃から真一郎くんの店に入り浸り観察していたイヌピーの経験値はオレよりも高いこともあり、気づけば客の相手はオレ、イヌピーは裏方、の図が出来上がりつつある。
     客と喋んのはキライじゃねえ。初心者には懇切丁寧に教えるし、常連にはくだらない話も、東京卍會の頃の話だってする。不良上がりの輩ふたりがやってる店だ、儲けより好きなことして食えればそれでいいの精神でしかない。
     イヌピーがメンテしているのはスズキの“GSX-S1000S”。やっぱ大型はロマンがあるよな。排気音の重みが断然ちげえ。ヴンヴン、と唸るエンジン音には憧れがある。店をはじめてからずっと通ってくれている常連客ーーサトウの愛機だ。この店の常連にしては珍しい、フツウのツーリング好きのオッサンだ。ヤン車を毛嫌いしているところもあって、イヌピーと相性が非常に悪い。
     平日の昼間、ほかに客が入る様子もないため、客用の待機スペースでサトウとダラダラ喋っていると、不意にカバンから何かを取り出した。

    「んだ、それ……ちっちぇえカメラ?」
    「そうそう!龍宮寺くん知ってる?最近流行ってんだよ〜」

     サトウは最新のナントカフォンをオレに見せながら解説した。
     モトブログ、というジャンルの動画があり、平たく言えばバイクに乗ってる日常を撮影しただけの動画だ。仲間内でインカムをつけてワイワイ騒いでる他人の動画の何が楽しいんだ、と思ったが、ライダー目線の景色には心踊るものがある。くだらないバラエティやオッサンのロクでもない討論番組を見てるよりは確かに興味がある。

    「オレもやろうと思って!」
    「ウチ、撮影禁止」
    「即答」
    「オレもイヌピーも元暴走族なんだけど」
    「だからなんだよー!いいじゃねえかよ!」
    「芸能人でもあんだろ、過去にヤンチャして叩かれてるの。オマエも叩かれるし、ウチの迷惑にもなンだろ」

     肩を落とすサトウにタイミング良く「終わったぞ」と声をかけてくれたのはイヌピーだ。さすがに客という立場を慮るぐらいには成長したので、ぶっきらぼうだが喧嘩腰でもなくサトウと整備の最終チェックをしてくれている。成長したよな、イヌピーもオレも。
     出していた茶菓子を片しながら、余ったどら焼きにふと、マイキーは好きだろうか、と疑問に思った。どら焼きじゃなくて、さっきのモトブログってやつ。
     アイツはバイク本体っつうより運転が好きなクチだったと思うけど、今のマイキーは免許はおろか、ひとりで運転すら出来ねえ。もはやオレや周りに生かされている状態だ。
     たい焼きとどら焼きは食うけど、味はちょっとしかしねえ。お子様ランチの旗を見てほんの少しの安らぎを得る。そんなアイツに、オレはもっと人生を楽しんでもらいたいと思ってる。今まで苦しんできた分以上に。


    ***


    「つうことで見てみようぜ」
    「ええ……」

     妙にテンション高く帰ってきたケンチンは、オレにメシを食わせて薬を飲ませるなり、スマホを掲げてナントカってやつを見るんだとやたら気合いが入っていた。
     裏社会から戻ってきて数ヶ月。ムショから出てきたオレを捕まえたのは梵天のやつらではなくてケンチンで、行き場のないオレの首根っこを掴んで、何も言わずに家に置いてくれた。不眠、食欲減退、意欲の低下。精神が疲弊したままらしいことを知っているケンチンは、オレに働けとは言わない。黙って甘やかされていれば、オレは普通に寝て、起きて、ダラダラしてるだけで衣食住に困らない、いわゆるプー太郎というやつだ。
     そして、ケンチンはオレに元気になってもらいたいんだろう。10年そこいら、こんな状態で生きてきたのでオレにはその「元気な状態」がどうなっていることを表しているのかすら分からないんだけど、きっとあらゆる世話を焼いてくれる裏には、ケンチンの後悔があるから、黙って受け入れている。ゴメンな、オレ、おかしいから。離れなきゃ、キズつけちまうんだよな。

    「おすすめ聞いてきた」
    「オススメ?」
    「そう。投稿してるヤツ、いっぱいいてさ。うるさくねえのとか、トークがおもしろいのとかあるんだって」
    「ふーん」
    「マイキーはどれがいい?」

     ケンチンのスマホにずらっと並んだ動画のサムネイル。バイクと、ヘルメットかぶった人と、文字。何が違うか分からなくて、適当に押した。

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    recommended works

    fukuske5050

    MOURNINGド誕のつもりで書き始めだけれども…😭下書き状態でだいぶ意味不明ですが…いろいろ無理だった⤵️⤵️
    ドがひとつ年を取るのはマが身を削って頑張った証、と思って書きました
     やっと軌道に乗ったバイク屋の灯りが消えるのがは遅いのは毎晩のこと。営業時間を終えると共に店を営む相棒が先に店を出る。アイツは店にひとり残りデスクに向かい、辺りが暗くなった頃にやっとシャッターに鍵をかけて帰路へと向かう。
     跨るのは丁寧なメンテナンスを繰り返した昔と変わらない愛機。同じ商店街で挨拶ついでに総菜を買うか、遅くまで開いているスーパーで買い物をして帰るのが日課。渋谷の繁華街にある実家を出て、安アパートにひとり移り住んでからは一層堅実に生きている。
     けれどその日だけは閉店作業を終えると早々に店を出る。少しばかり遠回りをして、昔なじみの店で懐かしい味の甘味を2つ。時代に合わせるように改装した小洒落た店構えと女性向のメニュー。いかついツナギ姿の男がひとり、不釣り合いな店に入れば一斉に注目を浴びて少しばかり肩身が狭い。遠慮がちに店員に声をかけると、店員は古参なのか訳知り顔で表情を崩すと店の奥に声をかける。かけられた声にぱたぱたと小走りに姿を現したのは母親のような年代の店の主だ。にこやかに目じりの皺を緩ませて、小さな茶色の包みをアイツに手渡した。
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