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    suzumi_cuke

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    suzumi_cuke

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    そういえばこの暑い時にする話じゃないが、どうして月島軍曹がいつも外套なのかって考えたメモ
    ※小説じゃないです!!考察でもない
    https://twitter.com/suzumi_cuke/status/1418522562296905731

    どうして軍曹は外套姿が多いのか?というのを考えた結果、個人的には以下の三点がその理由かなあと。
    1.利便性
    2.他者との障壁
    3.本人の育った環境

    1については、防寒のためというのは勿論なんですが、一番はポケットの存在ですね。「物入」というやつ。軍衣(上着、ジャケット)にはブロマイドとか入れておく胸ポケットがあるんですけど、確か軍袴(ズボン)にはポケットが無かったはず…。そうなると、胸ポケットには入らないけれど、カバンを持つほどでもない荷物…そう、例えば財布とかをどう持ち歩くか…これ地味に困ると思うんですよ。例えば今だったらちょいコンビニに、みたいな、財布と鍵とケータイだけ持って出る時とか、ポケットの大きいコートがあれば、全部突っ込んでいけちゃう。今だって尻ポケットに財布突き刺して手ぶらの男の人とかいますよね、あんな感じ。
    軍曹はどこか出歩く時には、いつもひょいと財布をポッケに突っ込むようにしてるんじゃないですかね。江渡貝くんの時にも、そのつもりで出たのにポケットを探ったら無かったので戻ってきた…という感じで。

    2ですけど、これは外套をATフィールド的な感じで用いてるというか…。自分と他人との間に一枚プラスすることで距離を空けておきたい、踏み込ませたくないという内なる心理的なものがあるということかと。素肌に触れられるのは嫌でも、服の上からならまだ許せる、もっと言えば相手の感触が伝わらない上着の上からがより望ましい…というように、心の壁がこの外套とリンクしているのではないかという。だから外套を脱いでいる時はよりパーソナルが出てるとか。月島軍曹といえばこの外套、外套を脱いでいる時は月島基寄りとか。軍帽ほど明確に公私が分かれてはいないと思うけど。

    3は自分の実体験から思ったことです。新潟ほどではありませんが一応雪国(豪雪地帯)出身なので、冬の寒さには色々思うところが…。自分の実家はフツーの家庭で、別にド貧乏というわけではなかったと思うんですが、父親が合理的かつ質素倹約を是とする男でした。部屋が寒いッ!ストーブの温度上げたいッ!と訴えるといつもこう言われました。「もう一枚上に着なさい」と。灯油代をケチっているわけではなく(節約はしたい)、部屋の設定温度をバカみたいにあげると寒暖差が身体に良くないとか、色々父なりに思うところはあったと思いますが、とりあえず我が家では寒くなったら一枚着るというのがルール(?)となっており、自分は冬だと家の中でも上着を着っぱなしの癖がついています(今の季節も長袖の上着を着てる。薄いものですが)。あと、雪国育ちなら寒いの平気なんじゃない?とはよく言われますがそんなことありません。寒いの滅茶苦茶弱いです少なくとも自分は。防寒をちゃんとしてるだけです。コツとしては薄着でもとにかく素肌を出さないことです。
    長くなりましたけど、つまり佐渡育ちの軍曹も、寒風吹き込む家の中で暖を取るのに苦労して、着込めるだけ着込む癖がついているのではないかと。少なくとも裕福ではない、親も問題がある人物、となると、自分でなんとかしないといけないから、自然そうなったんじゃないかな…。
    あと、裕福ではない暮らしをしていると、必要だからと言ってほいほい手に入れることが出来ないから、一度手にした物を手放すのが苦手になると思うんですよね。次また手に入るかわからなくて不安で溜め込んじゃう。お金持ちはそういう不安が無いから、いらないと思ったらポイッと手放して、必要になった時に平気で新しいものを買う(ミニマリズムな生活が送れるのはお金がある人のほうだと思う)。
    まあ下士官の外套は官給品なので、そもそも大事にしないといけませんけども、着ていることが許される状況において出来る限り着ていたいと思っているのではないでしょうか…。

    ということでこの三点がミックスされて、「なんか軍曹いつも外套着てる」になるんじゃないかと思っています。
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    suzumi_cuke

    MOURNING鯉月。樺太帰り道の杉リパ(https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=14554097)のオマケで前に書いた短いやつ。193話後くらい。賑やかしに置いておきます。怪我してるから血の臭いがするのか人殺しだから染み付いているのか、どちらにせよ良いことではない
    193話後くらい むくりと音もなく起き上がると、鯉登はかぶっていた上着を手に月島の枕元に立った。
     寝台に手をつくと、聞こえるか聞こえないかといった程度に軋む音がして、耳聡く月島が薄く目を開けた。自分の顔を覗き込んでいる鯉登に気がついて、不審そうに眉をひそめる。
     鯉登は真顔で見下ろしていた。
    「寒くて眠れんだろう」
     ぼそりと低い鯉登の呟きに、月島はしょぼ、と瞬くと億劫そうに答えた。
    「……さっきまで寝てましたが……」
    「一緒に寝てやる」
    「いえ結構で」
    「狭いな。少し詰めろ」
    「話を聞かない……」
     上着をばさりと月島がかぶっている毛皮の上にかけると、鯉登は寝台にあがった。鯉登に押しやられ、どう考えても定員を超えている寝台に月島は鯉登と並んで横になった。鯉登と壁に挟まれながら、月島はとにかく心を無にしてこの時間をやり過ごそうと決めた。決めた矢先に、鯉登が月島のほうに身体を向けてきた。吊ったままの腕を広げる。
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    suzumi_cuke

    MEMO20220422 大団円後のモブ視点鯉月if話のプロットです(プロットではないです)。時代考証とか何も考えてません。追記:さすがに佐官は盛りすぎました。
    金塊争奪戦後の鯉月ifサッポロビール工場や五稜郭の戦いはロシア人ゲリラたちの鎮圧のため、列車内の惨劇はヒグマと土方歳三率いる脱獄囚によるものということになった。部下を多数失ったことや権利書を横領しようとした件は行方をくらませた中尉に全ての罪をひっかぶせて、残った部下を守るために少尉は奔走する。親が軍高官であることや、中尉に騙されていたむしろ被害者であること、顔に大怪我を負ってまで戦い抜いたことが評価され、少尉の罪は不問になる。
    だが中尉の腹心の部下で下士官だった軍曹は罪を免れることは出来ず、また本人もそれは望まなかったため、免官となり再び陸軍監獄へ入ることになった。

    何年かが経ち、そんな争奪戦のことも知らない若い兵士が新たに師団へやってきて、進級して大尉になっていた鯉登元少尉の下につく。休暇ともなると、鯉登閣下は誰にも何も言わずに外出しているので、ある時どこへ言っているのか尋ねると「想い人に会いに行っている」のだという。それからも時々休み明けに気力充実している鯉登閣下の顔を見ては、「あ、想い人に会ってきたのだな…」と部下は微笑ましく思っていた。いつも閣下が会いに行くばかりで、一緒に外出やご旅行などもされた様子が無いし、もしやその想い人とはどこぞで囲われている芸者か遊女であるまいか、と心配にもなったが、何より鯉登本人が嬉しそうなのである。「囚われの姫のようですね」と言うと、鯉登閣下はキョトンとした顔になってから大笑いして、姫か、それはいい、あいつはどんな顔をするだろうなと目を細めた。
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