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    なつとまと

    レオ司の字書き

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    なつとまと

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    ワンライのお題「シャワー室」で書いたものです。お題に沿ってない気がしたので供養。

    #レオ司
    leoCoda

    知らない方がいいこともある「おっミドリじゃん。うっちゅ〜☆」
    「ど、どもっす。」
    個人レッスン後、翠がシャワー室に行くとそこにはまだ練習着を着たこれからシャワーを浴びるであろうレオが居た。
    「おまえもシャワー浴びに来たのか〜?」
    「そうですけど。それ以外にシャワー室に来る理由ってあります……」
    「ん〜。ここの場所だけカメラが無いって前に聞いたし、秘密の会話をする時とか?」
    「ここは利用者多いし、そんな事する人いるんっスかね。」
    「さぁ?知らな〜い。あっなんか霊感が湧いてきそう!」
    ふんふふ〜んと鼻歌を歌いながら服を脱ぎ始めたレオを見ていると、どっと疲労が襲いかかってくる。
    (やっぱりこの人よく分からない…)
    少し前にSVRSで『ぜんぜん知らない人』から『ちょっと知ってる人』になったとはいえ、まだまだ関わりは浅い。それに人見知りな翠にとって『陽キャ』『テンションの高い人』な部類に入るレオに話しかけられてグイグイこられるのは少し怖い。先にレオがブースに入ってから自分は離れた所に入ろうと思って目の前の空いているロッカーを開ける。
    「えっ……。」
    翠はブースに向かったレオがどこに入るか確認するために盗み見て、思わず声を上げてしまった。レオの背中ー肩甲骨の辺り、そこにくっきりとついた引っかき傷。
    昔、思春期真っ只中の兄に「男同士でもこんなことするらしいぞ!」と無理やり見せられた子供が、今の翠の年齢でも読んではいけない教育に宜しくない本の内容、そして昨日授業を休んでいたクラスメイトを思い出し、察した。レオとそのクラスメイト、司が恋人同士であることは翠も知っていたし、その傷がどういう行為の元に出来たかも分かってしまい、いたたまれない気持ちになる。
     (これ、言った方がいいのかな。)
    今はたまたまレオと翠の2人しかこのシャワー室にはいないが、ここはさっきも翠が言ったように利用者は多い。もし今このシャワー室に他の人が来て、このレオの傷を見てしまったら、それで噂が広がってしまったら。持ち前のネガティブな思考が最悪の事態を脳内に浮かび上がらせる。翠にとってレオは流星隊の先輩である千秋や奏汰、バスケ部の部長である真緒、画伯と慕っている弓弦に比べれば親しくはない。そんな相手に話しかけるのは翠からすると難しいことだ。
     (悪い人じゃないのは分かってるし怒ったりはしないよね?よし。)
    「あ、あの。月永先輩!!」
    「わっ。なに?」
    「そ、その背中の傷、隠した方がいいと思います。」
    「ん、傷?あぁこれか。ごめん、びっくりさせちゃっただろ。」
    「大丈夫です。驚きはしましたけど。」
    「そっか。言ってくれてありがとな。あと、この傷のことは秘密な?」
    「は、はい。」
    ひょいっとタオルを背中にかけてブースに入っていくレオを確認してからふぅっと一息つく。さっき秘密なと言った一瞬だけ変わったレオの雰囲気。
    「誰かと一緒にいると色々と見えてくるとは言われたけど、これは見たくなかったかも……。うぅ、鬱だ。」


    おまけ
    「もう。またあんな所で作曲して。今日はMeetingの日だと口酸っぱく私言ってたはずなのですが!?」
    翠がESビルの廊下で歩いていると前方から司がレオを引っぱって歩いてくる。
    「忘れてたわけじゃないぞ。」
    「忘れていなかったのであればちゃんと来てください!誰のせいで今日にMeetingすることになったか分かっているでしょう?」
    「ごめんごめんって〜〜。」
    ぎゃあぎゃあと騒いでる2人とすれ違うのは気まずいかもとは思ったけれど、この先を通らないと目的地には辿り着けない。
    「高峯くん。おはようございます。」
    「おはよう……。」
    「朝から騒がしくしてすみません。」
    「いや、別に。朱桜くん、色々と大変そうだね。頑張って。」
    そう言って翠は通り過ぎた。
    言われた司はなぜ翠に応援されたのか不思議に思ったが、予定の時刻に遅れる訳にもいかず、再びレオを引っぱって歩き始めた。後日、レオがうっかり口を滑らせて翠に引っかき傷を見られたことを司が知り、爪をこまめに切って整えるようになったのだった。
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    なつとまと

    PAST昨年の猫の日に投稿したものです。投稿した際のアカウントを削除しており、残っていないのでこちらで再掲させていただきます。
    *結婚しているレオ司
    *ギャグ風味
    *いずまこ、りつまおりつ、つむ夏要素あります。
    猫の日騒動チーンとオーブンが鳴り、扉を開けば漂っていた香ばしい匂いが強くなる。
    「うん。いい香りだねぇ。味も悪くなさそう。」
    見た目は独特だが、味は問題ないはず。残念ながら諸事情で味見は出来ないが…。
    「あの魔法使いから貰ったシロップと俺の作ったシロップが入ったお菓子。果たしてどうなるかな。」
    凛月は紅い瞳を光らせ、にんまりと笑った。

    「セナ!助けて!!スオ〜が猫になっちゃった!!」
    「は?」
    れおくんからそんな訳の分からない電話が来たのは早朝。ゆうくんを抱きしめて幸せな気分で寝ていたというのに、その時間をぶち壊された俺は当然怒ったわけで。
    「朝っぱらから変な電話掛けてこないで!!」
    電話先で喚く声を無視して通話をぶった切り、再び寝ようと布団に潜った時、ホールハンズの通知が鳴る。れおくんからだろうと無視しようかと思ったが、一応確認しておこうと開くと、そこには猫耳としっぽが生えて、見た目も幼くなったかさくんの写真が送られてきていた。
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