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    ao_lake

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    高校1年の半ロナが付き合い始める話
    #半ロナ強化月間
    お題「嘘をつくな!」

    #半ロナ
    half-lona

    高校生半ロナ「嘘をつくな!」
    上級生たちに体育倉庫へ呼び出された俺を見つけた半田は、えらい剣幕で声を張り上げた。
    「ほんとになんもねえよ。……ちょっと変なこと言われただけだし、ちゃんと断ったし」

    変なことを言われたのは本当だった。
    「同級生にイジメられてるっていうじゃん。そいつ俺たちがシメてやろうか?」半田はちょっと変わったやつだけど友達だから断った。
    「そう言うなよ。カネも出すからさ」財布から取り出した紙一枚を差し出す上級生に意味がわからず首をかしげる。
    「大したことじゃない。ちょっと口を借りるだけで――」そこで半田が駆け込んできて、間髪入れずに上級生を殴りつけたのだ。

    「だから貴様は馬鹿なのだ!こんなところで一対多数で囲まれて!断って引き下がるわけがなかろう!」
    血液錠剤でブーストした状態の金色の目は、薄暗い倉庫の中でも爛々と光っているように見えた。
    「……貴様は、人の目を惹くのだ」
    半田の言っていることが俺にはよく分からなかった。髪や目の色で他の人より多少目立つことはあるかもしれない。けど、そんなことを言ったら、ダンピールの半田の方が普段からずっと目立っているだろう。
    当の半田は、なにか納得したような顔をして、目の前に進み出ると俺の手を取った。
    「ロナルド、俺と付き合え」
    「はあぁぁ?なんでそうなるんだよ!?」
    半田の思考回路がまったく理解できない。混乱している俺をよそに半田は至ってマジメな様子だ。
    「嫌なら、付き合っているフリをするだけでもいい」
    そう言う半田の顔が泣きそうに見えて、なぜか俺は焦った。
    「べつに…いやってわけじゃないけど」
    「では決まりだな。今後こういうことがあったら俺と付き合ってることを言え。それでも引き下がらなければ俺を呼べ」
    「なんで?」
    「彼氏だからだ」
    「……かれし」
    彼氏。と、もう一度口にしてみる。高校生になったら彼女が欲しいなと思ってたけど、彼女の前に彼氏ができるなんて思ってなかった。
    付き合うってことはやっぱりデートに行ったりするんだろうか?遊園地とか水族館とか……海にも行ってみたいな。近くの海釣り公園じゃなくて江ノ島あたりで、ビーチで遊んでから夜のライトアップを見たりして。どうしよう。すごく楽しみになってきた。
    「うん!よろしくな!半田!」
    ワクワクが止まらないまま繋がれた手をぎゅっと握ると、半田ははにかむように笑った。眉尻を下げた顔はめずらしくて、耳まで真っ赤になっているのも合わせて無性にかわいく思えた。

    「ってことがあって。俺、高校の時から半田と付き合ってるんだわ」
    半田と付き合い始めて、水族館にも遊園地にも海にも一緒に行った。デートは毎回(セ…が出てくること以外は)楽しいし、二人きりでいると特別な存在なんだと実感する。
    今は半田より力も強く体もデカくなってすっかりゴリラになった俺は、彼氏の存在をチラつかせて牽制する必要はないけど、ずっと付き合ってくれてるってことは半田もそう感じてくれてるんだろう。
    「二十四時間粘着監視ストーカーがカレピって本気で正気を疑うストックホルム真っ青案件なのに、予想外にゴリラとストーカーのアオすぎる青春を食らって死にそう……不意打ちで死ぬなんて……スナァ」
    ドラルクがサラサラと床に崩れ落ちていくのと同時に、派手な音を立てて窓が開け放たれる。窓のサッシを踏む音とともに入ってくるのは――。
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    h‘|ッЛ

    DONE #しん風版深夜の60分一本勝負
    お題「放課後」

    遅刻!ワンライ+20分!

    何度書いてもくっつく話は良いよねぇ...
    しん風しか勝たん...マジで...

    ※誤字に気づいて途中修正入るかもかもです。

    ⚠️アテンション
    高校生未来パロ。
    同じ学校通ってる。
    最初付き合ってない。

    3 2 1 どぞ
    しん風ワンライ『放課後の告白』

    ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

    西陽の射す窓。教室から溢れ出る紅に染る廊下。笑い声や掛け声が重なり心地よく耳を掠めていく。
    一般生徒の最終下校のチャイムまであとわずか。

    委員会の集まりが長引き、担当教員に頼まれて資料室に資料を置きに行った。ついでに整理まで行った所までは予定通りだった。そこから更に社会科教師に捕まり、今日提出だった課題を社会科教室前の箱から持ってくることを頼まれ、更にそれを名簿に纏めあげた。あろうことか最後に教頭に捕まって長話に付き合わされてしまった。

    今日もしんのすけと帰る予定だった。社会科教師に捕まった時点でしんのすけには先に帰っていいと連絡した。本当はしんのすけと帰れたのに。きっとしんのすけはモテるから、そこらのJKに絡まれて流されて一緒に帰ってしまったんだろう。

    アイツの隣は僕のものなのに――

    鞄は教室に置いてきた。しんのすけとは教室で待ち合わせていた。明日アイツに彼女が出来てたら、僕はどんな顔をするだろう。泣くか怒るかそれとも笑うか。こんな思いをするなら先に帰っていいなんて言わなきゃ良かったんだ。僕の心はなんて狭く 2725

    r0und94

    INFO【アンソロ寄稿のお知らせ(サンプル付)】
    2022/12/11 半ロナオンリーにて半ロナ学生アンソロジー「放課後の運命論」に参加させていただきました!
    ◯は夏を担当させていただいております〜。高1の頃のまだ距離感が掴めきれてない半ロナだよ! 全年齢で初々しい感じの二人だよ!!
    よろしくお願いいたします〜
    おれたちの夏はこれからだ!!(冒頭サンプル)「お前らはもう高校生になったんだから分かってるだろうが、休み中は羽目を外しすぎるなよー。ああそれと、期末で補習になった奴は特別課題を出すから職員室に各自取りに行くように」
     今日はここまで、と担任が話を切り上げたのを合図に教室から一斉に同級生たちが引き上げていく。明日からの予定について騒ぎ立てる声は、一夏を謳歌する蝉時雨にどこか似ていた。
    (どいつもこいつも、何でこんなに夏が好きなんだ?)
     級友たちがはしゃぎ回るのを、半田は窓際の席に座ったまま他人事の様に眺めていた。
     昔から夏は得意になれない。体質のせいで日に焼けると肌が火傷したみたいに痛むし、夏場の剣道の稽古は道着のせいで軽い地獄だ。それに、夜が短くなるせいで母と過ごす時間が少なくなってしまう。嫌いとまでは言わないが、好きになれる要素が少ないからどうしても気が重たくなる季節だ。
    2601