勝手に十日間チャレンジ:二日目(ワルロゼ)この時季の母親の手は荒れやすいから。そんな理由で購入した赤切れや手荒れにも効くハンドクリーム。
彼女と出会った事で趣味となった星見の途中で、そのケースを握り締める。
明日はカートのツアーで顔を合わせる事になっていた。
こんなちっぽけなプレゼント、喜ばれるかは分からないが。
誰かの役に立ちたいなんて、これまで抱いた事のない感情だった。彼女は経験した事のないさまざまな思いを呼び起こしてくれる。
寒い夜。彼の小さく温かい欲望を乗せて、今日も星は巡る。
(おわり)