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    @94_ROM_12
    稲妻の目金君関連のみ

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    いつもの萌目の馴れ初め話。ノベル視点です。

    ##目君受け
    #萌目
    moemoon

    はじめましての二人秋葉名戸学園サッカー部のアジト、の上階に存在するメイド喫茶の一角にて。漫画萌と野部流来人は[シルキー・ナナ]の今後の展開について話し合うべく打ち合わせを行っていた。打ち合わせと言ってもその内容の大半は他愛ない雑談で占められており、開始30分を経過した時点で話題は既に同じサッカー部に所属する仲間達に纏わる世間話にすり替わっていた。そんな打ち合わせを模したお茶会の最中、学ラン姿の団体客がメイド喫茶に入店してきた。先頭に立つ小柄な学生は小慣れた様子だが、その後ろに続く者たちは落ち着かないのかそわそわと店の内装を見渡していた。

    「おや、ここに団体のお客さんが来るなんて珍しいね」

    メイド喫茶に訪れる学ラン姿の中学生(それも大人数)というあまり見かけない客人達に関心を抱いた野部流は、同じく彼らに関心を抱いているであろう萌に声をかける。だがそんな野部流の予想とは異なり、萌の眼差しは好奇心による悪戯っ気を孕んだ物ではなくアイドルを前にしたファンの様なキラキラとした光に満ち溢れていた。

    (いや、寧ろこれは『運命の相手に出会ったラブコメ漫画の主人公』の方がしっくりくる様な……)

    「えっと、マンガか?」
    「ねえ、ノベル」

    少し可笑しな様子の萌に野部流は戸惑いながらも声をかけるが、萌は団体客から目を離さず、こう呟いた。

    「あの眼鏡をかけた男の子さ、可愛くないかい?」
    「…………え、…は?」

    (カワイイ、可愛い?一体何を言っているんだ彼は)

    突如萌から発せられた言葉を受け止めきれず、野部流は唯々当惑する。一体どういう事なのか詳しく話を聞こうにも、萌は眼鏡をかけた彼に目線を向けたままぶつぶつと独り言を呟いていて話が出来る状態では無い。
    萌から話を聞くことを諦め、野部流は改めて席に着いた学ラン中学生達を___楽しそうに笑みを浮かべながらメニューを眺める眼鏡の彼へと目線を向ける。小柄な体系は未成熟な子供という印象を与え、子供特有の可愛さが残っていると言える。だが『可愛い』に該当する要素はそれ位しか野部流には見出せなかった。顔立ちはお世辞にも整っているとは言えないし、青い髪を携えたポニーテールの彼の方が余程中性的で『可愛い』の条件に当てはまっているように見える。だが萌は眼鏡をかけた彼から一向に目を離そうとせず、穴が開きそうな程にじっと見つめ続けていた。

    「ここに来ているってことはさ、メイド喫茶とかオタク文化が好きなのかな?」
    「ああ、うん。そう何じゃないかな」
    「……あ、メイドさんと恥ずかしがらずに会話してる!彼絶対こういうところに慣れてるよ!ねえノベル、彼を僕らのアジトに案内しよう!」
    「えっ?他のメンバーへの説明はどうする気だい?」
    「そんなの彼の振る舞いを見たら皆すんなりと受け入れるに決まってるさ!僕話しかけてくる!」

    そう言って萌は飛び出すように席を立ち眼鏡の彼の元へと駆け寄っていく。初めて見る友の一面に野部流は終始困惑してしまったが、稲妻町ではあまり見かけないサブカルチャーに精通していそうな新たな仲間との交流は、此方としても歓迎したい所だ。萌が心惹かれる眼鏡の彼は一体どんな人物なのか。そんな野次馬根性とも好奇心とも取れる浮足立った気持ちを抱きながら、萌の後へと付いて行った。





    そんなひと騒動からあっという間に数か月が経ち、秋葉名戸サッカー部の面々は眼鏡の彼こと『目金君』とサッカーの試合を通じて、同好の士だけでは無い深い絆で結ばれた友人となった。
    その中でも特に、当初から彼へ強い関心を抱いていた萌が目金とより深い交流を育んでいた。深い交流、と言っても萌が望んでいるであろう一線を越えた関係という意味ではなく『秋葉名戸の皆様方の中で特に仲良くさせていただいている漫画萌先生』という目金と特に仲がいいお友達、といったものである。
    萌の目金に対する異様な関心は出会ったあの日限りの物ではなく、立派な恋心となり萌の中にしっかりと根付いていた。一目惚れの瞬間に立ち会った人物、という理由からか何なのかは分からないが、あの日以来萌から『目金君のここが可愛い』『彼の一挙手一投足が愛おしい』『付き合いたい』『抱きたい』等といった惚気とも欲望とも区別がつかない可笑しな話を連日語られ続けていた。
    正直言って、どう反応すればいいか分からない為そんな話をされても困るのだが、長年共に仕事をしてきた友人としてはその思いが成就されることを祈ってはいる。けれども、萌の口から語られる欲望の数々を傍で聞いている身としては、いつの日か萌が目金へ合意も無しに襲い掛かってしまうのではないかと、警戒心を持ち続けてしまうのもまた事実であった。

    そんな背景はありながら、今日も目金はアジトに遊びに来ており、アジトの一角で萌の原稿の手伝いをしていた。比較的締め切りが遠い原稿をワイワイと雑談を交わしながら進めていく姿は見ていて微笑ましい。二人に憧れている、と言ってくれた目金は萌の原稿を手にする度にいつも新鮮に驚き、興奮した仕草を見せてくれる。作画担当でない野部流ですら嬉しく思うのだから、その担当である萌は相当嬉しいだろう。相手が片思いしている愛しの君なら尚更だ。
    原稿の手伝いをしている合間も、目金は萌がペン入れをした原稿の仕上がりを褒め称え、その仕上がりに見合う仕事をして見せると生き生きとした表情で語る。そんな健気な姿をみて心打たれぬ創作者はいないだろう。案の定と言うべきか、萌は目金の顔から目を離さずに嬉しそうに口元を緩ませている。
    初めはどうなる事かと思ってはいたが、萌はその胸の内に秘める思いの丈を未だ打ち明ける事なく、健全な関係を育み続けている。その内の熱量があまりに大きすぎるが故の躊躇いなのかも知れないが、何にせよ萌が行動に移るのはもう少し先の話になりそうだ。
    そう、思っていた。しかし、


    「___好きだなあ」


    突如、萌は目金への思いを口にしたのだ。
    ぽつりと。つい漏れ出たといったトーンで、しみじみとした言い方だったが故に、その言葉はそばにいた目金どころかアジト内の皆の耳にも届いた。

    「え?」
    「えっ?」
    「っ、へ……?!」

    野部流はまさかの展開に自身の耳を疑い、目金は萌から唐突に発せられた『好き』という言葉にきょとんとした表情を見せ、目金のその顔から思いが口から漏れていたと自覚した萌は茹で蛸のように顔を赤らめる。

    「いやっ、あの。これはっ!__何て言うのかな、その。ええと……」

    いつもの饒舌な舌は上手く機能せず、萌は誰がどう見ても動揺している、と一目で分かる挙動を繰り返す。そんな萌の振る舞いに、秋葉名戸サッカー部の全員から『鈍い』と称される彼ですらその意味が分かったのか、目金はじわじわと顔を赤らめ「え……?」と困惑した声を漏れ出す。

    (__これはいける。チャンスだよマンガか!)

    いつの日か萌は『彼に思いを告げたとしても、その意図を正確に読み取ってくれるか不安だ』と話していたが、今目金は萌から告白をされて照れている。萌の言葉を正確に理解している上に、顔を赤くするという脈が有るとしか思えない反応を見せているのだ。こんな絶好の機会を絶対に逃してはならないと、野部流は萌にアイコンタクトを送る。その視線の意図を正確に読み取った萌は野部流に頷き、椅子から立ち上がる。そして目金の元へ近付いてその手を取り、真剣な面持ちで語り始めた。

    「目金君、僕は君が好きだ。急にこんなこと言われて驚くだろうけど、僕は出会ったあの日から君のことが好きなんだ」

    直球ど真ん中の、何のひねりも無い愛の告白。それ故に誤解のしようがなく、萌に手を掴まれ逃げ出す事も叶わない目金は顔を真っ赤にし、見るからに混乱した様子で萌の言葉を聞き続ける。

    「目金君がメイド喫茶に来たあの日から僕は心を奪われたんだ。もっと目金君の事を知りたい、目金君に会いたい、色んな話をしたい。……そんな僕の思いに応える様に目金君は僕らのアジトに何度も遊びに来てくれた。友人として君と会う度に、僕の君への思いはより深くなるばかりだった。コロコロと変わる表情や、何気ない仕草の一つ一つに僕は惹かれていったんだ」

    尊敬し、友人として交流を育み続けていた相手からの告白を受け止めきれないのか、目金はその顔に赤みを帯びさせたまま、困ったように目線を少し下げる。
    地下アジトの一角で始まった告白劇は、両者男で且つ片方はチームメイトという事を差し引いても見応えがあり、自然と皆の目線が萌と目金に集まっていた。事の顛末を見届けようと固唾を飲んで二人を見守る中、萌は更にこう続けた。

    「君の笑顔を僕はずっと見ていたいし、笑顔でいられる様に僕も努力をして行きたい。……あ、笑顔といえば。目金君の頬っぺたって小さい子みたいに福々としていて可愛らしいよね。少し癖のある黒髪は子猫を連想させてとても愛らしいし、切れ目な瞳もキュートでチャーミングだよ」

    (……うん?)

    それは告白なのか?というか今言うべきことなのか?
    そう疑問を呈したくなるフレーズが飛び出し、告白劇を見守っていた秋葉名戸サッカー部の面々から疑問符が浮かぶ。顔を赤く染め静かに告白を聞き続けていた目金も「うん?」と言いたげな何処か釈然としない表情をしていた。芸夢が発した「おい、なんか流れ変わってねえか?」という呟きに誰も応える余裕がないまま、妙なスイッチが入ったまま萌の告白はエスカレートしていく。

    「それと、目金君は僕らに笑顔を多く見せてくれるけどそれ以外の表情も僕は余すことなく見てみたい。負けん気の強い君の表情が悔しさで滲む所を見てみたいし、羞恥で歪む顔も見てみたい。告白をされた時の顔は……僕が思い描いていた何倍も可愛かったよ。まさか照れてくれるなんてね、嬉しいなあ。
    ああ、そうだね。きっと目金君はキスの合間に上手く息ができなくて、途中で苦しくなっちゃうんだろうね。そんな姿も見てみたいなあ。誰にも触らせた事のない箇所に手を伸ばした時は?この手で服をはだけさせた時は?君はどんな顔を見せてくれるんだろうね?」
    「あの、漫画萌先生……?」
    「……ねえ、ちょっとマンガか。少し落ち着いた方が__」
    「叶う事なら君の薄いお腹に僕を招き入れて膨れ上がる様を見てみたい!」
    「ひぃっ!」

    遂にセクハラとしか言い表せない発言が萌から飛び出し、目金は顔を青ざめさせて萌から距離を取る様に身を捩り一歩後ろへと下がる。

    「もう僕は君と出会う前の僕には戻れないんだ!ねえ、目金君。どうかお願いだから僕と一つに___ぅぐっ!?」

    どさり、と大きな音を立て、萌は受け身も取らずに床へと倒れる。突然の展開に目金は「えっ、えっ!?」と困惑したまま立ち尽くし、いつの間にか萌の背後に立っていた芸夢へと目線を向けた。

    「……俺、殺してねえよな?」

    萌を倒した張本人である芸夢の手の中には秋葉名戸サッカー部の誰かが魔改造したスタンガンが握られており、自身が用いたスタンガンの性能の良さに若干の恐怖を滲ませていた。告白劇の途中から何かを探すようにアジト内をうろついている様子は横目で見ていたが、萌の暴走を止める為だったのかと野部流は一人得心する。

    「えーっと、大丈夫かな目金君」
    「っえ。ええっと、はい。大丈夫、です」

    萌が気絶した後もずっと萌の事を呆然と眺め続けていた目金は、こちらの呼びかけを受け漸くその顔を上げる。しかし、その目には未だ混乱の色が残り、まともな精神状態ではないことが見て取れた。

    「メガネ、お前今日はさっさと帰れ。今日のこいつは普通じゃねえ」
    「ですが、その……」
    「……急に色んなことを言われてビックリしただろう?今日はゆっくり帰って、また後日マンガかに返事をしてあげたらいいさ」

    どうせ今の彼は告白に答えることは出来ないしね。
    そう冗談交じりに萌を指さし笑ってみせると、目金は少し悩んだ末「分かりました」と此方の提案を受け入れた。
    そうして、申し訳なさそうに目金がアジトを去って数十分後。「うーん…」と苦しげな呻き声が萌の口から漏れ出る。

    「おや、目が覚めたかい?」

    ぱちぱちと重たげな瞼を瞬かせて萌は暫しの間ぼんやりと虚空を眺める。そして脳の回路が機能を取り戻したのか、急にカッと目を開き勢いよく体を起こした萌はきょろきょろと周りを見渡す。

    「え、さっきのは夢?現実!?」
    「残念だけど現実だよ」

    未だ混乱した様子の萌に野部流は厳しい現実を告げてやる。そんな野部流からの宣告に、先程の自身の奇行もしっかりと覚えていたらしい萌は、顔を青ざめさせて頭を抱え込んでしまった。

    「何であんなこと言っちゃったんだ僕は……!」

    後悔先に立たず、という言葉の説明文に張り付けられても可笑しく無い程に、萌はその身に後悔の念を纏わせて悲しみの底に沈んでいった。そんな萌の気持ちなど知らぬと言わんばかりに野次馬もとい秋葉名戸サッカー部の面々たちが皆好き勝手に喋り始める。

    「さっきのマンガか、完全にトランス状態だったよな」
    「あれは中々に見応えがあったよ。質の悪いアニメのワンシーンみたいでさ」
    「メガネからすりゃ恐怖でしかねえだろうがな」
    「あああ……僕はなんてことを……!」

    絶望する萌の肩を皆思い思いに叩き、失意の底にいる萌を慰める。
    萌の思いが成就するのは絶望的かもしれない。
    そんな共通認識を皆が抱いたところでその日の出来事は幕を閉じた。






    「すみません。萌先生はいらっしゃいますか?」

    そして翌日。早くも地下アジトに訪れた目金は昨日の告白劇など無かったかのように堂々とした出で立ちで萌を呼び出した。当分目金は現れないだろう、下手をしたらもう二度とここには来ないだろうと皆好き勝手に話していた為、まさかの展開にアジト内は騒然とした空気に包まれる。

    「ぅえっ?!め、目金君!?」

    当然、この展開に最も驚いたのは萌であり、目金の元へ向かう途中何度も足をもつれさせ、普段なら有り得ぬ箇所で体をぶつけていた。そんなガチゴチに緊張しきった萌に目金は大きな溜め息をつき、ジトリとした眼差しを向け、口を開く。

    「今日ここに来たのは昨日の告白の返事をする為なのですが……。萌えアニメやギャルゲーを通してありと凡ゆる告白シーンを見てきましたが、あの様な最低な告白は初めてでしたよ」

    そう言って目金は、バッサリと萌の告白に最低評価を下した。昨日の傷が癒えぬまま評価を下された萌はもう既に心が限界を迎えているのか、顔を青く染めどんよりとした雰囲気を漂わせる。
    露骨に目の前の相手に落ち込まれた目金は呆れた様に「まだ序盤も序盤ですよ」と萌を叱咤し、話を続ける。

    「それで、改めてお伺いしたいのですが。萌先生は本当に僕の事が好きなのですか?」
    「っ好きだよ!昨日はちょっと……、いや、結構、いやかなり驚かせてしまっただろうけど。目金君を好きだって気持ちに偽りはないから!」
    「……。ふうん」

    スマートさのかけらもない、必死でバタついた萌の返事に、目金はうっすらと満足げな笑みを浮かべ更に続ける。

    「僕は貴方に憧れていました。かの名作シルキー・ナナの作画を務めているあの漫画萌先生と友人になれる日が来るとは思ってもいなかった為、少し浮かれていた節はあるかも知れません。
    ですが、昨日の貴方からの告白に僕はときめくどころか引きました。具体的に言いますと、気味が悪いとすら思っています」

    グサグサと大きな棘が突き刺さす様が幻視する程に、萌は今にも泣きそうな顔で目金の話を大人しく聞き続ける。そんな萌の表情の変化に目金はクスリと笑い、こう締めくくった。

    「……けれども、昨日家に帰った後落ち着いて自分の気持ちと向き合ってみたのですが、萌先生に告白された事自体は嫌では無かったみたいでして。言ってしまえば、萌先生が僕を好いているという事実そのものは満更でも無かったみたいです。
    とはいえ、先日の告白だけで『はい喜んで』と言えるほど僕は悪趣味ではありません。……ですから、本当に僕を好きだと言うのなら、この不快な思いが掻き消える位僕を惚れさせて下さいよ」

    ね、先生?

    そう言って、目金は不敵に笑って見せた。昨日の萌の告白の語り初めに負けぬ程に情熱的なその返事に、皆呆けた様子で目金を見つめている。それを正面から受け止めた萌は、初めは何を言われたのか分かっていないのか呆然と、次第に言葉の意味を理解出来たのかその表情に纏う色が悲しみから喜びへと塗り替わり、ぱああっと晴れやかな太陽を思わせる満面の笑み満面を浮かべる。そして

    「目金君!!!!!」

    感極まった末、目金を力強く抱きしめた。

    「んなっ、ちょっと!まだその手の接触を許したつもりは有りませんからね!」

    抱き着かれた目金は不服そうに萌の腕をぺしぺしと叩いているが、本気で嫌がっているようには見えなかった。萌もそれが分かっているのか「へへへ」と締まりのない笑みをこぼしていた。

    「……上手く纏まったみたいだね」
    「纏まって良かったのか?」
    「良かったんだろ。……多分」
    「まあ、二人とも嬉しそうだし良いんじゃないかな?」

    二人の世界に入り込んだ目金と萌を眺めながら皆好き勝手に話し続ける。
    きっと僕らはこれからも仲間として彼らの恋路を見守っていくのだろうと、そんな予感を胸にして野部流は皆と困ったように、けれど皆嬉しそうに笑みを浮かべ、彼らのやり取りを見守り続けるのであった。
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