Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    R_mantankyan

    BL。七風と風七とリバしかないです。
    @R_mantankyan

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💙 💗 👔 🍬
    POIPOI 67

    R_mantankyan

    ☆quiet follow

    むんさんのイラストに小説をつけさせていただきました!風七です。

    アイスが溶ける前に大学の夏休みが直前に迫った頃。風真玲太は恋人である七ツ森実の家を訪ねていた。所謂、お家デートというやつだ。手土産にはちょっとお高めなアイスクリーム。付き合って初めての夏休みに風真玲太は浮かれていた。

    「よぅ」
    「いらっしゃい」
    「あっついな」
    「もう7月ですから」

    家主である七ツ森実に招かれ、家の中に入るとひんやりとしたクーラーの冷気が風真を包みこむ。

    「アイスクリーム買ってきた」
    「マジか!食べたい」
    「あとでな。その前にさ」

    風真が七ツ森の大きな体をギュッと包み込む。

    「実を補給させて」
    「玲太……アイス……も、俺も溶けちゃうよ」
    「それは大変だな」

    クスクスと二人で抱き合いながら笑い合う。風真玲太はこんな時間が大好きだった。

    「アイス、冷凍庫に入れてくる」
    「ん」

    風真は冷凍庫にアイスを入れ、部屋に戻ると七ツ森はPCデスクのチェアに座り何かを検索していた。

    「何調べてるんだ……?」
    「あのさ、カザマ。提案が、……その。あるんだけど……」
    「なんだ……?」

    「夏休み、旅行に行きませんかっ?」

    七ツ森が顔を赤くして風真に告げる。それはつまり、初めての宿泊ということで。

    「へーー。2人で旅行か。いいじゃん。」
    「はぁ、言った……」
    「勇気出して言ってくれたんだな。ありがとな」
    「へへ……」
    「実と二人ならどこでも楽しいだろうけど、行きたいところとかあるのか?」

    七ツ森がPCを操作しながらモニターを指差す。

    「幾つか候補があって。暑いから北国なんていいんじゃないかと思ってるんだけど」
    「へーー東北か」

    風真が画面を覗き込む。そこには幾つかの宿屋が映っていて。

    「天然温泉……家族風呂……?」
    「わーー!!!これは……!!」
    「ふぅん?この宿、いいじゃん。実と二人っきりで温泉入れるって事だよな」

    七ツ森は真っ赤になって固まってしまった。

    「なーに?実。真っ赤だぞ。もしかして、想像した?えっちなこと」
    「これは、その、ちがくて…!!」
    「かーわいい」

    風真が慌てる七ツ森の頬にチュッと音を立ててキスをする。

    「ここにしようぜ。めーいっぱい、可愛がってやるからさ」
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    👏💖💖👏👏☺☺💒💒💒💒💴👍👍👍👍👍
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    むんさんは腐っている早すぎたんだ

    DONE七風リレー小説企画 第一弾ラストになります。
    お付き合いいただいた皆様ありがとうございました!!

    (なおラストはどうしても1000文字で納められなかったので主催の大槻さんにご了承いただいて文字数自由にしてもらいました💦今後もラストパートはそうなると思います)
    七風リレー小説⑥ 一度だけ響いた鐘の音に惹かれて風真は歩を進めていく。理事長の方針なのかは知らないが目的地までの道は舗装されておらず、人工的な光もない。すでに陽は沈みきってしまっているため、風真は目を慣らしつつ〈湿原の沼地〉を進んでいく。草木の茂る中ようやく着いた開けた場所にぽつんとあるそこは、予想はついていたが建物に明かりなどついておらず、宵闇にそびえる教会はいっそ畏怖さえ感じる。……大丈夫。俺は今無敵だから。そう心で唱えた後、風真は教会の扉に歩みながら辺りを見回して声を上げた。
     
    「七ツ森。いるのか?」
     
     ――返事はない。
     シン、とした静寂のみが風真を包み、パスケースを握った右手を胸に当てて風真は深くため息をついた。あれだけ響いた鐘の音も、もしかしたら幻聴だったのかもしれない。そもそもこんな闇の中、虫嫌いの七ツ森が草木を分けてこんな場所にくるはずもなかった。考えてみたらわかることなのに、やはり少し冷静さを欠いていたようだ。風真はそっと目の前の扉を引いてみる。……扉は動かない。
    2524

    oredayo_mino

    DONE七風食堂:冷蔵庫の残り物でごはん作ってくれ……風真……。
    明日は買い出しへ買い物に行く日は週に一度と決めている。自宅から徒歩十五分のスーパーは金曜が特売日で、カードで支払うと5%値引いてくれる。一週間分買いだめした食材を小分けにして冷凍し、作り置きのおかずを作っていれば「主婦みたい」と緑の瞳がいつも笑う。
    食材がほとんど底をつく木曜は俺の腕の見せ所だった。すかすかの冷蔵庫の中にはシチューの残りとサラダに使ったブロッコリーの残り。冷凍庫の中には食パンとピザ用チーズ。戸棚の中には使いかけのマカロニ。
    今日の夕食は決まりだ。残り物を工夫してそれなりの料理に変化させるのは意外と楽しい。まず冷凍の食パンを常温に戻す。その間にシチューをあたため、マカロニを湯がく。マカロニは少し芯がある位でざるに上げ、グラタン皿に盛りつける。その上からブロッコリーを乗せ、常温に戻した食パンを一口サイズに切り、同様に皿に盛りつける。その上からシチューを流し込み、冷凍してあったピザ用チーズを振りかける。それからオーブントースターで約8分焼くだけ。すると、チーズのいい香りに誘われたのか、ふらふらと実がキッチンへやってくる。
    1000