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    Hoopono41030595

    @Hoopono41030595

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    Hoopono41030595

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    おおうぐ書きました。J隊パロです。
    潜水艦艦長の大包平2佐と副長(副艦長)鶯丸2佐です。
    いちゃいちゃはしませんでしたけど、深いところでつながる二人です。

    【おおうぐ】深海の音【J隊パロ】狭く薄暗い室内。複数の人間がいるとは思えないほどの、静かな空間に時折小さく電子音が響く。

    「前方11時の方角、確認中……」
    静かで穏やかな声に、数名の人間がそちらに意識を集中させた。

    深い海の底である。鶯丸は潜水艦のソーナールームでヘッドフォンから聞こえるわずかな音に集中していた。遠くから聞こえる海鳴りのような音にわずかに雑音が混じり、眼前のモニターに波形の乱れが生じる。

    (これは……クジラかな……)
    少しだけ緊張の糸をほどいたところに、キィっという耳障りな金属音が聞こえた。

    「やはりここにいたのか鶯丸。お前の持ち場はここじゃないだろう」
    扉があくと同時に、これまた穏やかな声が聞こえ、鶯丸はヘッドフォンをゆっくりと頭からはずした。
    「おや、大包平艦長直々のお迎えとは……ありがたいね」
    ソーナールームの扉によりかかるようにして立っていたのは、艦長の大包平である。
    「そろそろ、次の作戦行動に入るぞ。副長のお前はCICに戻れ」
    強い口調ではない。しかし、有無を言わさぬ説得力があった。鶯丸はよいしょっと椅子から立ち上がる。
    「そうは言うけれど……俺の能力はここでだいぶ重宝されているんだ。知ってるだろう」
    「ああ、聞いている。誰よりも……最新のパッシブソーナーよりも早く正確に目標を発見するんだそうだな。耳がいいんだな」
    「そう、それに俺はこの空間が気に入っている。CICのごちゃごちゃした雰囲気や、にぎやかなお前の声が入ってこないからな」

    ソーナールームはまるで深海そのものだ。光も届かず、わずかな音しか聞こえない。その部屋で副長の鶯丸は任務のないときは過ごすのが好きだった。

    「根暗な奴め……でもまあお前のソナーマンとしての能力が高いことはわかっている。だからこうして水測でもないのに自由にさせてやっているんだろう」
    ふんと、腕を組んで偉そうに語る大包平に鶯丸はふふふっと小さく笑った。
    「ああ、感謝しているさ」
    「じゃあ、すぐにCICに戻れよ。すぐに始めるからな」
    いうなり、静かに扉は締められた。耳障りな音もしない。


    「はぁ、心安らぐ時間も終わりか……席、ありがとう」
    軽く、水測長に声をかけると彼はにこりと微笑んだ。
    「こちらこそ、助かってます。それにしても、大包平艦長ってもっと大きな声を出す、にぎやかな人かと思ってました」
    「……ふふ、どうしてそう思うんだ?」
    「噂を……聞きまして」
    「噂……どれだろうか」
    防大時代の新入生スピーチで声が大きすぎてマイクが壊れた話だろうか。それとも、江田島時代に、意地悪をした先輩を大声だけで吹き飛ばした話だろうか。それとも、護衛艦との手旗信号が上手く伝わらなくて、大声を上げて伝えた話だろうか。
    (まあ、どれも噂を広めたのは俺なんだけども……)
    当時を思い出して、笑みがこぼれる。
    「まあ、彼の大きな声はライオンのたてがみと同じなんだ。敵から味方を護るための物で、普段必要なければ使われないのさ」
    「そうなんですか」
    「そう、だからこの艦の乗組員、例えば君がピンチに陥った時に彼は驚くほどの声を出すと思うよ。きっとこの潜水艦が破裂するくらいの……ね」
    その場面を想像して鶯丸はまた微笑む。
    「それに、潜水艦内で普段から大きな声を出していたら、迷惑でしかないだろう」
    特にソーナールームでは大声は厳禁だし、酸素を多く使うことだって禁止事項だ。
    「……確かにそうですね」
    「さて……大きな声を出されないうちに、行ってくるよ。またくる……」

    鶯丸がソーナールームの扉を開けると、その向こうから、さっきより少しだけ大きな「遅い!」という声が聞こえた。


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    Hoopono41030595

    MOURNINGくわぶぜの日りたーんに合わせて書いていたのですが、「美しい悲劇」で全て吹き飛んだので、出しそびれた。
    キス魔の豊前くんと、キスするタイミングがわからない桑名くん。
    加減がわからず暴走する桑名くんが大好き。
    桑名江はキスがしたい【くわぶぜ】「おけーり、桑名。今日も畑楽しかったか?」
    ニコニコの笑顔で、豊前が両手を広げて胸に飛び込んでくる。
    僕はそれを、両手を広げて受け止める。
    「うん、いっぱい収穫したよぉ」
    僕が、豊前の身体を引き離すようにして声をかけると豊前は満面の笑顔で「そっか、よかったな」と言いながらその唇に優しくキスをした。


    これは大広間での出来事。


    夕食前のひととき、歓談するもの、テレビを見るものなどたくさんの刀剣男士たちが集う大広間での出来事だ。

    キスをする僕たちに、びっくりするもの。冷やかしの声を上げるもの。にこやかに微笑むものなどその反応はさまざまだが、豊前は、そんなことは全くお構いなしのようだった。

    まあ、僕も豊前のかいた胡坐の膝に、頭を乗せようとしているわけだし、僕たちが恋人同士だということを知らない男士はこの本丸にはいないわけだし、日常の後継だといわれればその通りなのだが……。
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    Hoopono41030595

    DONEエアスケブじゃなくエアSSで頂いたお題「お酒を飲むウリブゼン君」です。
    いちゃいちゃじゃなくてごめんなさい。
    める(@mxexrxu)さんリクエストありがとうございました。

    #江楽宴
    俺は酒が飲めない。
    世の中には酒が強いやら弱いやらという体質による違いもあるが、俺のはそれとは根本的に違うようだ。アルコールアレルギーとかそんなかんじだろう。 
    アルコールを口から少しでも摂取すれば頭痛、嘔吐、呼吸器官に影響が出ることもある。アルコール消毒だって危険だ。不意に消毒液を手に吹き付けられて、真っ赤に腫れ上がったこともある。

    とにかく、酒はダメなのだ。
    こういう夜の仕事をしていて、これは結構なイメージダウンだ。必ず酒の席につき合わせる客もいるし、無理やり飲ませようとするヤツもいる。
    まあ、それで一度救急車で運ばれてからは、俺も断固として拒否するようになったのだが……。

    そして、ここにもひとり。その事情を知らないやつが。

    「ねえ、豊前。本当にお酒飲めないの?」
    桑名が、日本酒を片手に首をかしげている。
    「ああ、飲んだら死ぬぞ。」
    俺はにこやかに返すが決して比喩ではない。
    しかし、桑名はその返答に長い前髪の下で眉根を寄せた。
    どうやら、大学の友人から希少な日本酒を貰ったらしい。
    「豊前と一緒に飲みたかったのになぁ……。」
    「いーじゃねーか。飲めば。コーラで付き合ってやるよ。 1731

    Hoopono41030595

    DONEエアSSその2。お題は「ゴムを買いに行くヘタレクワナ君」。
    ホントにヘタレですんでご注意。
    くらげ(@ao_krg)さんリクエストありがとうございました。

    #江楽宴
    僕は今、ものすごく悩んでいた。
    激安と名高い、大型のディスカウントショップ。その売り場の一角で立ち尽くしてもう30分にはなるだろうか。

    「ゴムって……こんなに種類あるん……?」

    目の前に壁のように並べられた各種コンドームに僕は圧倒されていた。

    僕が豊前と体を重ねるようになって、数か月。
    ゴムやら、ローションやらを準備してくれるのはいつも豊前だった。
    僕も、それには何の疑問もなかったんだけど……。

    「あ、今日、ゴムもローションもねーわ。」
    夜も更け。
    さてやるか、という段階になって豊前がそう言いだしたのだ。
    僕はすっかりやる気満々でいたんだけれども、その一言で豊前は「今日はナシだ。」と言い始めた。

    そんな!そんなのひどい!!
    僕は抗議の声を上げるが、豊前が否というのだから交渉は成立しない。
    それでもあきらめられない僕は……まあ、口でしてもらったわけだけれども……。

    っていうことは、豊前に用意してもらわなくてもゴムとかローションとかが常備されていれば、いいんだよね。

    そう思い立った僕は生まれて初めて、そういったたぐいのモノを買いに来て、今、そこに立ち尽くしているのだった。

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