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    曦澄ワンドロワンライ。お題。喧嘩。
    甘々になってしまった。
    お題は初投稿です。駄文お許し下さいませ。

    #曦澄ワンドロワンライ
    eiChengWangdrooWanglai.

    喧嘩にならない居場所。やめてほしい。
    やめてほしくない。

    本当はどっちなんだ。

    事の発端はほんの些細なこと。

    夜狩の宿泊先で部屋が一緒になった。
    秘め事の恋仲だけど藍曦臣が手配してくれた。
    それまではいい。問題はそこから先だ。

    「曦臣、寝台が一つだけってどういうことだ?」

    寝台一つと二人が一緒に入るのには少し狭さを感じる風呂桶。

    「曦臣と一夜を共にするとか考えてもないし実行したくないからな」
    「まだ恋仲を内緒にするおつもりですか?」

    内緒にしてほしいと頼んだのは江晩吟の方だ。

    「…せめて寝台は二つにしてくれないか?」

    共寝をする勇気もないから少しぶっきらぼうにひねくれてみた。

    「嫌です。恋仲だから共寝してもいいでしょう?」
    「嫌だ。曦臣のばかっ…やめてほしい。共寝したらどうなるかわかっているんだろ?」

    江晩吟は藍曦臣の背中をぽこぽこと甘えた子どものように力を弱めて叩きつけた。

    「私の欲求が抑えられなくなります。…背中を叩きつける晩吟も可愛いですね」

    そう言って藍曦臣は江晩吟に向かい合わせになるように振り向き、俺の手を握る。

    「晩吟、本当はやめてほしくないんでしょう?寝台一つで共寝したいんでしょう?」
    「……」

    藍曦臣の優しい眼差しに見つめられ、江晩吟は言葉を失ってしまう。
    この眼に見つめられると何も言えなくなってしまう。
    口喧嘩どころじゃなくなってきた。
    藍曦臣とは喧嘩なんてできやしない。
    すぐに悟られて心の中を読まれてしまう。

    「やめてほしくない…一緒に寝てほしい」
    「よく言えました」

    そう藍曦臣が微笑んで頭を撫でてくれるから、藍曦臣が俺を怒らせないように宥めてくれるから、傍に居ることができる。
    唯一の心が落ち着ける場所。
    喧嘩腰にならないで過ごせる場所を藍曦臣は作ってくれる。
    だから…大好き。

    「曦臣、共寝はいいけどなにもするな」
    「我慢できるでしょうか」

    藍曦臣は江晩吟に優しくにっこりと微笑んだ。
    それから白い衣装を脱いで湯呑みをし、一緒に入るように促した。

    「…二人きりの時だけだ。許す」

    二人きりの夜が始まる。
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    sgm

    DONE曦澄ワンドロお題「看病」
    Twitterにあげていた微修正版。
    内容に変わりません。
     手足が泥に埋まってしまったかのように身体が重く、意識が朦朧としている中、ひやりとした感覚が額に当てられる。藍曦臣はゆっくりと重い瞼を開いた。目の奥は熱く、視界が酷くぼやけ、思考が停滞する。体調を崩し、熱を出すなどいつぶりだろうか。金丹を錬成してからは体調を崩すことなどなかった。それ故にか十数年ぶりに出た熱に酷く体力と気力を奪われ、立つこともできずに床について早三日になる。
    「起こしたか?」
     いるはずのない相手の声が耳に届き、藍曦臣は身体を起こそうとした。だが、身体を起こすことが出来ず、顔だけを小さく動かした。藍曦臣の横たわる牀榻に江澄が腰掛け、藍曦臣の額に手を当てている。
    「阿、澄……?」
     なぜここにいるのだろうか。藍家宗主が体調を崩しているなど、吹聴する門弟はいないはずで、他家の宗主が雲深不知処に来る約束などもなかったはずだ。仮にあったとしても不在として叔父や弟が対応するはずだ。当然江澄が訪れる約束もない。
    「たまたま昨夜この近くで夜狩があってな。せっかくだから寄ったんだ。そしたら貴方が熱を出しているというから」
     目を細め、伸びて来た江澄の指が額に置かれた布に触れる。藍曦臣の 1972

    sgm

    DONEお野菜AU。
    雲夢はれんこんの国だけど、江澄はお芋を育てる力が強くてそれがコンプレックスでっていう設定。
    お野菜AU:出会い 藍渙が初めてその踊りを見たのは彼が九つの年だ。叔父に連れられ蓮茎の国である雲夢へと訪れた時だった。ちょうど暑くなり始め、雲夢自慢の蓮池に緑の立葉が増え始めた五月の終わり頃だ。蓮茎の植え付けがひと段落し、今年の豊作を願って雲夢の幼い公主と公子が蓮花湖の真ん中に作られた四角い舞台の上で踊る。南瓜の国である姑蘇でも豊作を願うが、舞ではなくて楽であったため、知見を広げるためにも、と藍渙は叔父に連れてこられた。
     舞台の上で軽快な音楽に合わせて自分とさほど年の変わらない江公主と弟と同じ年か一つか二つ下に見える江公子がヒラリヒラリと舞う姿に目を奪われた。特に幼い藍渙の心を奪ったのは公主ではなく公子だった。
     江公主は蓮茎の葉や花を現した衣を着て、江公子は甘藷の葉や花を金糸で刺繍された紫の衣を着ていた。蓮茎の国では代々江家の子は蓮茎を司るが、なぜか江公子は蓮茎を育てる力よりも甘藷を育てる力が強いと聞く。故に、甘藷を模した衣なのだろう。その紫の衣は江公子によく似合っていた。床すれすれの長さで背中で蝶結びにされた黄色い帯は小さく跳ねるのにあわせてふわりふわりと可憐に揺れる。胸元を彩る赤い帯もやはり蝶のようで、甘藷の花の蜜を求めにやってきた蝶にも見えた。紫色をした甘藷の花は実を結ぶことが出来なくなった際に咲くというから、藍渙は実物をまだ見たことないが、きっと公子のように可憐なのだろうと幼心に思った。
    2006