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    #曦澄ワンドロワンライ藍曦臣BD「サプライズ」で書かせて頂きました。藍曦臣、誕生日おめでとうございます。なんとか本日中に間に合いました。

    #曦澄ワンドロワンライ藍曦臣BD

    20221008藍曦臣生誕祭永遠に愛し続ける事を神に誓います。

    「おめでとう」

    自分の思いを伝えることが不器用な江晩吟は、今年こそ、藍曦臣に自分の思いを伝えようと、藍曦臣の誕生日前夜に雲深不知処を訪れた。

    「藍先生、失礼します」
    「江宗主、来てくれたのか。明日の準備はできているのか?」

    足を運んだ先は藍啓仁の部屋の松風水月。
    まずは、藍啓仁に一言申して、藍曦臣に逢いに行こうと考えた。
    江晩吟は藍啓仁に拱手をしてから、室内に入室する。

    「明日の準備はできています」
    「うむ。そうか。江宗主が準備できているのであれば大丈夫だ。ご苦労であった」
    「こういう日ではないと自分もなかなか藍宗主に自分の思いを伝えることができませんから」

    緊張した赴きで肩に力が入っている江晩吟に、藍啓仁はそっと江晩吟の肩をポンと叩き、肩の力を抜くようにと促す。
    藍曦臣の誕生日に江晩吟は一体何をしようと考えているのか。

    「藍先生、明日、厨房を貸して頂きませんか?」
    「うむ。よかろう」

    江晩吟が持ってきた食材は蓮根と紫蘇の葉と清河から取り寄せた豚の挽き肉。
    この食材で一体何を作るのだろうか。

    「曦臣には江宗主が来ることを秘密にしておる。なにせ、自分の誕生日などもう気にもしない年齢になっておるからな」

    藍啓仁には予め文を送り、藍曦臣の誕生日を祝いたいという旨を伝えていた。
    藍啓仁からの返信の文には前日に雲深不知処に泊まりに来て客室に泊まるがよいと記載されていたため、前日に宿泊に来たのだ。
    二人してお茶を一口口に含み、明日の事について、藍啓仁に説明をする。
    藍曦臣は江晩吟の事を慕っているのは誰がみても態度であからさまに分かるが、江晩吟は照れ臭さと恥ずかしさ、宗主である身分のために、恋仲になるのを拒んできた。
    江晩吟も藍曦臣の事を慕っている。
    永遠に一緒に在り続けたいと思っている。

    「藍先生は藍宗主と俺がもし、どんな関係になろうとしても、受け入れてくれますか?」

    お茶をまた一口飲んだ藍啓仁は頬杖をついて考え込む。
    甥の幸せの為にはそれなりの受け入れる覚悟はできておる。
    藍曦臣が何を言い出すのかは分からないが、もう、受け入れるべきで、藍氏の宿命を受け入れるしか方法はない。
    それを内密にして今後、どうするべきなのかを江晩吟と話し合ってきた。

    「今まで江宗主と話し合ってきただろう。それが答えだ。曦臣の選択を受け入れる」
    「ありがとうございます。このご恩は一生忘れません」

    正座をしたまま頭を深々と下げる江晩吟に藍啓仁は頭を上げてほしいと声を掛けるも感謝の意志は強く、江晩吟にとって有難いことであった。

    「いずれにせよ、もう夜も遅い。今夜は客室で休むとよい」
    「有り難うございます」

    頭をようやく上げた江晩吟は立ち上がり、藍啓仁に一礼をして松風水月の部屋から出て誰も居ない廊下を一人歩き客室まで歩き、扉を閉めて明日の準備を整えた後休む支度を始めた。

    ***

    卯の刻に江晩吟は起床した。
    朝餉の支度を終えた門弟達が厨房から立ち去った後、早速、厨房を借りて、準備に取り掛かる。
    蓮根のは2〜3ミリ幅に薄切りにし酢水につけておく。酢水につけた蓮根を料理用の清潔な薄い紙で拭き、片面に片栗粉をふる。
    揚げ物用の粉をを清潔な袋に入れて、すりこぎで叩き細かくする。
    ひき肉に塩小さじ1/2と胡椒、卵1個をいれ、よく混ぜる。蓮根の片栗粉をつけた側にひき肉を少量伸ばして挟み、合わせてぎゅっとくっつける。
    レンコンの片栗粉をつけた側に豚挽き肉を少量伸ばして挟み合わせてくっつける。肉を挟んだ蓮根に衣、揚げ物用の粉の順につける。
    170度の油で、こんがりと茶色になるまで揚げる。
    蓮根に挟まれている部分にも火が通ったことを確認をする。
    蓮根と豚挽き肉のはさみ揚げが完成した。
    江晩吟は藍曦臣に手料理をプレゼントしたかったのだが、藍氏は揚げ物料理を滅多に食べないということもあり、蓮根を使った揚げ物料理を食べさせてあげたいと思って、藍啓仁に相談をしていた。
    藍曦臣がどんな反応をするのか楽しみである。
    蓮根と豚挽き肉のはさみ揚げを作った皿を寒室へと持って行きながら江晩吟はにんまりとしている。

    「藍宗主、江晩吟だ。失礼してもよいか」
    「江宗主、いらっしやっていたのですか。どうぞお入り下さい」

    藍曦臣は突然の江晩吟の訪問に驚いていたが、嬉々として江晩吟の入室を許可した。
    藍曦臣は今日は何の日か分かっていない。
    自分の誕生日であることなど忘れてしまっている。

    「今日、突然の訪問、失礼する。貴方に食べてもらいたい物があって作ってきた」
    「ありがとうございます。これは、揚げ物ですか?いただきます」

    揚げ物や肉料理を滅多に口にしない藍曦臣はきょとんとした表情で、一口食べてみることにした。
    衣のサクサクとした食感と蓮根から挟まれている豚挽き肉の肉汁がじゅわりと口の中に広がっていく。
    味付けは塩、胡椒といった簡単な味付けで薄い味付けで調理されており、藍曦臣は一心不乱に食べ進めていく。

    「江宗主、美味しいです。揚げ物にしてはこってりしていないですね」
    「貴方の口に合うのなら良かった」
    「ご馳走さまでした」

    皿に盛り付けられた蓮根と豚の挽き肉のはさみ揚げを藍曦臣は一人で全部食べてしまった。
    藍曦臣が食べてくれたこともあり、江晩吟はほっと胸を撫で下ろした。

    「今日は貴方の誕生日だな。おめでとう。俺から藍宗主に伝えたい事がある」

    皿を卓の上に置き、口直しにお茶を飲む藍曦臣に伝えるために、江晩吟はごくりと唾液を飲み込んだ。
    緊張して昨夜から肩の力が抜けていないが、藍啓仁にも許可は降りている。
    後は、藍曦臣に自分の気持ちを伝えるのみ。

    「藍宗主、俺の事を慕っているそうだな。俺も貴方と同じ気持ちだ。今は宗主同士、公表はできないが、いずれ、貴方の傍で一緒に暮らしたい」

    嬉しいですと言わんばかりに藍曦臣が江晩吟の傍に来て至近距離で近寄っては力加減を気にせずに江晩吟の腰に藍曦臣の両腕が巻き付いてきた。

    「江宗主と同じ気持ちだったんですね。嬉しいです」

    藍曦臣は嬉しさの余り歓喜の涙を一滴だけ流した。
    これからはずっと一緒にいることができる。
    江晩吟を己の命をかけて愛することができる。
    藍曦臣の抹額は江晩吟の指に巻き付き、自然とほどけていった。

    「これで永遠に貴方の傍に居ることができますね」

    藍曦臣は江晩吟の身体に腕を巻き付けたまま離れず自分の身体に抱き寄せた。

    「あぁ…そうだな。藍曦臣、誕生日おめでとう」
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    sgm

    DONEアニ祖師7話の心の目で読み取った行間埋め曦澄。
    魏無羨の抹額ハプニングのアフターフォローしに兄上のとこに謝りに行く江澄。
     一位で雲夢江氏と呼ばれた時、少しでも期待した自分が恥ずかしい。藍忘機との諍いの後、藍忘機の態度が魏無羨も気になっていたのか、調子を崩していたようだったから、もしかしたら自分かもしれない、と思ったのだ。
     結果は一位は魏無羨で、自分は二位でもなく、三位でもなく、四位ですらない。途中で棄権した藍忘機にすら自分は勝てなかったのだ。温晁は途中で退場したから、残りの五大世家の公子の中で、上位に名前を呼ばれなかったのは自分だけだ。江澄は拳を強く握った。
     魏無羨が一位なのだから、雲夢江氏としての面目は十分に取れている。それは素直に喜ぶべきことだろう。雲夢江氏として誇らしいことだと。実際に喜ばしいと思う。雲夢江氏が一位だと聞いた時、自分ではなかったけれど、誇らしかった。ただ、そのあと、上位に自分の名前が呼ばれなかったことが悔しくて仕方がない。
     後ろではしゃぐ魏無羨と師弟たちの声を聞きながら江澄は溜め息をこぼした。まだ、修練が足りないということか。止まっている的を射るだけではだめだ。動いている的を確実に当てることができるようにならなければ、魏無羨に並べない。
     生まれ持った才能の差があるのだから仕 3526

    takami180

    DONE曦澄ワンドロワンライ
    第一回お題「秘密」
     藤色の料紙には鮮やかな墨色で文がつづられている。
     ――雲深不知処へのご来訪をお待ち申し上げております。
     江澄はその手跡を指でたどり、ふと微笑んだ。
     流麗で見事な手跡の主は沢蕪君、姑蘇藍氏宗主である。とはいえ、この文は江家に宛てられたものではない。藍曦臣はいまだ閉閑を解かず、蘭家の一切を取り仕切っているのは藍二公子の藍忘機だった。
     江澄は丁寧に文をたたみなおすと、文箱にしまった。
     藍曦臣と私用の文を交わすようになって半年がたつ。その間に文箱は三つに増えて、江澄の私室の棚を占拠するようになった。
     きっかけはささいなものだ。雲深不知処に遊学中の金凌の様子をうかがうために、藍家宗主宛てに文を出しただけ。何度か雲深不知処に足を運んだ、それだけだった。
     そこをかつての義兄につかまった。
     沢蕪君の話し相手になってくれという頼みだった。なんでも、閉閑を解くために世情を取り入れたいとか。そんなもの、含光君で十分だろうと返すと、結局は外部の者と接触するのに慣れたいという、よくわからない理由を差し出された。
     初めは寒室で一時ほど過ごしただけだった。それも、江澄が一方的に世情を話すのを藍曦 2495

    takami180

    PROGRESS恋綴3-5(旧続々長編曦澄)
    月はまだ出ない夜
     一度、二度、三度と、触れ合うたびに口付けは深くなった。
     江澄は藍曦臣の衣の背を握りしめた。
     差し込まれた舌に、自分の舌をからませる。
     いつも翻弄されてばかりだが、今日はそれでは足りない。自然に体が動いていた。
     藍曦臣の腕に力がこもる。
     口を吸いあいながら、江澄は押されるままに後退った。
     とん、と背中に壁が触れた。そういえばここは戸口であった。
    「んんっ」
     気を削ぐな、とでも言うように舌を吸われた。
     全身で壁に押し付けられて動けない。
    「ら、藍渙」
    「江澄、あなたに触れたい」
     藍曦臣は返事を待たずに江澄の耳に唇をつけた。耳殻の溝にそって舌が這う。
     江澄が身をすくませても、衣を引っ張っても、彼はやめようとはしない。
     そのうちに舌は首筋を下りて、鎖骨に至る。
     江澄は「待ってくれ」の一言が言えずに歯を食いしばった。
     止めれば止まってくれるだろう。しかし、二度目だ。落胆させるに決まっている。しかし、止めなければ胸を開かれる。そうしたら傷が明らかになる。
     選べなかった。どちらにしても悪い結果にしかならない。
     ところが、藍曦臣は喉元に顔をうめたまま、そこで止まった。
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