Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    @7_kankankan_100

    気の赴くままに書き物。今はエク霊、芹霊。(以前の分はヒプマイどひふです)
    正しい書き方はよく分かっていません。パッションだけです。
    食いしん坊なので、ぜひ応援絵文字で餌付けしてやってくださいw

    ☆quiet follow Yell with Emoji 🍙 🍣 🍨 🍜
    POIPOI 32

    @7_kankankan_100

    ☆quiet follow

    エク霊。
    相手の不快を取り除いてやりたいと思う愛。

    #エク霊
    EkuRei

    笑顔をちょうだい 空を仰ぎ見れば青空が広がっている。頰をすり抜ける風も心地良い。町を行き交う人々は穏やかな午後に目を細めていた。
     しかし、エクボだけは眉を潜める。そこらの人間にも霊幻にも聞こえやしないが、エクボには街路樹たちがささめきあっているのが聞こえたのだ。
     モウスグオオアメガクルネ
     そういえば鳥たちも随分と急いでいて、大雨に備えて止まり木を探しているのだろう。
     エクボと霊幻は依頼後の帰り、電車に乗るため駅まで歩いていたがその道のりは近くはない。
     降られては面倒だと、エクボは街路樹たちに礼を述べつつ霊幻の腕を引っぱり、「俺様を労え」と側の喫茶店へと連れ込んだ。
    「帰ってからでもいいだろ」
    「いいや、今がいい」
    「なんだ、お前結構わがままだな」
     悪態を吐かれたが、霊幻の伺い知れない事をやっているのは自分なので、エクボは痛くも痒くもなかった。
     入った喫茶店は長らく続いているようで壁紙が煤けていた。だからなのかは分からないが、店内に客はまばらで静かなものだった。
     窓際の席に座り、二人してコーヒーを注文しのんびりと啜っていると、十分もしないうちにあんなに明るかった空がまるで日が暮れたようになった。
     差し込む日の光が遮られ手元が薄暗くなったのが分かると、霊幻はハッと窓に目を向けた。エクボも窓から空を仰ぎ見て、なるほど、と思う。この空の様変わりは人間では気付かないはずだ。
     間もなくいくつかの雨粒が窓ガラスを叩いた後、ドォっとけたたましい音を立てて大雨が街を霞ませた。
     すぐに道行く人々が駆け込んで来て、静かだった店内はあっという間に賑やかになる。
    「うわー、雨降る天気だったか?ちょうど一休みしてて良かったな」
     人で埋まっていく店内を見回しながら霊幻は呑気に笑った。
     これが悪霊によって予定された雨宿りとは知る由もなく、けれどそれでいいのだとエクボは素知らぬ顔で返した。
    「おう、ラッキーだったな」
     願わくば、不安を感じることなく穏やかな気持ちであってほしいと思うのだ。悪霊がどの口で言う、と自嘲もあるが、エクボはもうこの気持ちを知ってしまったのだから仕方がない。
     しかし霊幻にもプライドがある。守られている事を口にしたらきっと余計な事をするな、と許されはしないだろう。
     だからこれはエクボの自己満足であって、エクボだけの楽しみなのだ。そうして霊幻が綻んだ笑顔を向けてくれたなら、愛が無事に届いた証拠だ。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    😭👏🌂💒💚💛💞☺💖💖💖💖👏👏☺👍👍💗💜
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    @7_kankankan_100

    DONE20〜21歳くらいのどひふ。大学生独歩が安アパートに一人暮らし。
    えっちの後にコインランドリーに行く二人です。
    コインランドリーまでは歩いて五分。
    深夜十一時に独歩と一二三は洗濯物を抱えてそこに向かっていた。
    独歩は一二三に留守番しているように言ったのだが、一緒にいたいとずいぶん可愛いことを言われて仕方なく連れてきた。さっきまでセックスをしていた一二三は柔らかく甘い雰囲気が抜けきらず、本当はそんな彼を外に連れ出したくなかっのだけれど。
    そんな直後だったら部屋でピロートークでもしていればいいのに、なぜわざわざコインランドリーに行く必要があるのか。それは、潮を吹いた一二三の体液でぐっしょり濡れたカバーを洗濯しに行くためだった。独歩はシーツをかけた布団にさらにパッドタイプの敷布団カバーをかけているので、少し厚手のカバーが濡れるだけで済んだのは助かった。布団まで濡れてしまったら今日は寝る場所がなくなってしまう。
    「ひふみ」
    「んー?」
    「……漏らしたな」
    荷物を持つ独歩の片腕にぴったりと寄り添う一二三の返事はやっぱりまだ声音が甘い。
    「も、漏らしてない!出たの!……いや、俺っちマジでヤバいから待ってって言ったじゃん?なのに独歩がしつこいから」
    なにも揶揄ったわけではない。独歩はただ単純に潮吹きする 2946