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    @7_kankankan_100

    気の赴くままに書き物。今はエク霊、芹霊。(以前の分はヒプマイどひふです)
    正しい書き方はよく分かっていません。パッションだけです。
    食いしん坊なので、ぜひ応援絵文字で餌付けしてやってくださいw

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    @7_kankankan_100

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    支部にあるオメガバどひふのヒートのその先の書き出し。

    #どひふ
    servant

    オメガバどひふ

    初めて巣作りをした一二三が招き入れてくれた巣は、外界から守られたような深い安心感があった。一二三匂いも篭って逃げていかない。
    独歩は一二三の匂いを取り込むように深く吸い込むと、意識がとろとろ溶け始めたのが分かった。早くΩを、番を、一二三を抱きたいと、目の前の一二三を勢いよく引き寄せ搔き抱いた。
    「んぐっ、独歩……嬉しい。あ、ふふ、先にお疲れ様だったな」
    一二三は気付いたように独歩の首元に擦り付いた。そこにはまだかっちり締められたネクタイが。
    独歩はまだ帰ってきたばかりで、外の様々な匂いが入り混じって付着していた。 取引先の病院の消毒の匂い、昼に食べたお弁当の匂い、デパ地下のお惣菜、何種類かのアロマ、都会の喧騒を生み出す行き交う車の排気、走って帰ってきた汗の匂い。
    一二三はスンスンと嗅ぎ分ける中、汗の匂いに反応して腰がびくりと跳ねた。
    「どっぽ……、もっと、もっとぎゅってして」
    一二三の体温が瞬間的に上がる。巣の中が湿り気を帯びていよいよ繋がる時が間近なのを物語っていた。
    早く抱きたいのはやまやまだが、こんなに匂いが混ざっていては気が散ってしまう。独歩はシャワーを浴びてくる、と一旦一二三から離れた。
    「え、う〜……んん。分かった。早くな。独歩以外の匂い全部落としてきて」
    素直に離してくれたので、まだヒートが深くなってないことが分かる。この後数時間もすれば一二三は仕事中の精悍な顔付きとも、普段の朗らかな顔とも違うΩの顔になるのだ。独歩はそれが堪らなく愛おしい。一心に自分を求めてくれるのだから。
    いつもは悲観的な独歩も、ヒートの時だけは自分が必要とされていると心から感じることができる。
    一二三は独歩じゃなきゃダメで、独歩も一二三じゃなきゃダメで。

    シャワーの間に独歩はふと気になった。
    (どうして巣作りなんてしたんだろう)
    一二三は今まで一度も巣作りをしたことがない。愛情表現の一種だと言われているが、巣作りをするかしないかは二人にとって大した問題ではなかった。
    番になって十数年たってさらに愛情が深まってきたという事なのだろうか。それはそれで嬉しいけれど、何かきっかけがあって巣作りしたのなら、そのきっかけがなんのか気になったのだ
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    シウト@のんびり

    MAIKING観葉植物を愛でる独歩くんとそれによりなんだかソワッとしてしまう一二三くんの話。まだ付き合ってない。唐突に思いついたネタ。文章も投稿出来るようになったと見たので上げてみます。書きかけのネタがいくつかあるのでとっとと書き上げたいです。「おまえの名前借りてもいいか」
    珍しく休日に出かけていた独歩が、左手にぶら下げたビニール袋を掲げて聞いてくる。
    一瞬何のことかわからなくて首を傾げたけど、ビニール袋に印字してあるホームセンターのロゴを見て把握した。
    「なに、また買って来たの?」
    「またって言うな、俺の数少ない趣味のひとつだぞ」
    ちょっと拗ねたように言って、ローテーブルに恭しく置かれたビニール袋から独歩が取り出した観葉植物は、黄色と緑色が混在する多肉植物だ。
    いや、これ絶対俺の髪色と似てるからって名前借りるとか言い出しただろ。
    「別にいいけどさぁ、でも今まで名前なんかつけてなかったじゃん?」
    「ん···なんかおまえの名前つけたら生命力強くなりそうだなって」
    「それは褒められてるんだよね?」
    「もちろん」
    なんだか釈然としなかったけど、その手のひらサイズの「ひふみ」を見つめる独歩の顔がいつになく輝いていたので、それ以上何かを言うのもはばかられた。
    激務が続いて心身ともに疲弊してくると、独歩はよく観葉植物たちに話しかけてるみたいだから、俺の名前がつけられたあいつにも愚痴ったりすんのかなって思うとちょっと面白くて、悪い気はしな 1514

    @7_kankankan_100

    MAIKING供養しようと思ってた学生どひふの夏休みステップアップ話、少し進んだ。
    これ本にしたいと思ってたから進んだのはいいんだけど、小出ししないと死ぬ病にかかっているのでそっと出させてください。後で消すかも。
    【ひとつ前のやつの続きから】


    「合ってる……いっぱいエッチなこと考えてて、実は……」
    独歩は何か言おうとしているが言葉が詰まって何度も息を飲んでいた。一二三はそれをじっと待つ。
    「じ、実は、昨日の夜、お前とのキスを思い出して勃っ……た」
    言った。遂に言ってしまった。
    猥談をしたことがない一二三に生々しい話をしてしまい独歩は一気に恥ずかしくなって、それを紛らわすように一二三を抱きしめる腕にさらに力を込めた。
    「ぐえ。くるしーって。へへ、独歩とこーういい話したことなかったよな。俺っちもやっぱ独歩とはなんか恥ずくってさ。なぁ……勃って、んで、どうしたの?」
    こんな状況で隠す方がおかしいと思った独歩は洗いざらい話した。
    「へ、へぇ……だからさっき布団嗅いだ時にあんなにあせってたんだ。そっか……ここで」
    一二三の脳裏には、独歩が自分を慰めている姿が浮かんで頭がくらくらした。しているだろうな、とは思っていたがいざ聞かされると刺激が強すぎる。小さい頃から一緒で、くだらない話で笑い転げて遊んでいたのに、もう立派に雄の慰め方を知っているのだ。
    一二三は「俺っちのことをガキんちょ扱いしている 5383