「単刀直入に言おう、ディルムッド!この部屋に隠しているものを見せなさい!」
すこぶる真面目な表情で、当然自分は確固たる真実を見抜いたのだとでも言いたげに、まるで事件の真相にたどり着いた探偵よろしくフィンが突き付けた言葉に、ディルムッドは口を間抜けに開いたまま短く息を漏らした。
ちなみにディルムッドはちょうどシャワーを浴び終えて浴室から出てきたところで、数十分前に同じことをしたフィンは今はディルムッドが貸した服を身に纏っている。
その姿になんとも嬉しいような恥ずかしいような、控えめに言ってもいくつかの感情が混ざり合いよくわからないものになって湧き上がってくるのを押さえつけながら、ディルムッドはフィンがハーフパンツのウエストあたりを不自然に摘んでいることに気がついた。
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