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    スヅキ

    @nekosui94

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    スヅキ

    DONE《赤い退治人をねらい撃ち!2》展示小説。

    期間中に間に合いませんでしたが、半ロナ強化月間のお題「その日は雨が降っていた」で書かせていただいた作品です。
    Twitterにも投稿してあります。文章はそのままです。

    テーマソングはTulipとSingin' in the Rain☔️
    育花雨 その日は雨が降っていた。
     
    「傘持って行かないの?」
     巡回に行こうとドアに手を伸ばした所でドラルクが指摘した。ロナルドは少し考える素振りをして振り返った。
    「あー……まぁ、これくらいなら大丈夫だろ。邪魔だし」
    「でも段々激しくなるらしいよ、雨」
    「いいっていいって。行ってきます」
    「……いってらっしゃーい」
    「ヌーヌー」
     雨の日は吸血鬼もあまり出歩かない事を考慮して、直ぐに帰ってくるつもりの発言なのかもしれないと、ドラルクとジョンはロナルドを送り出した。
     
     ポツポツと降っていた雨はやがて、サ――ッと音を立てて街中を包んでいく。
     ロナルドは、とある店の軒先で雨宿りをしながら空を眺めた。
     真っ黒い雲は、これから更に雨が激しくなるのかもしれないと連想させた。これ以上降られるのは、ロナルドにとっても望まない所である。小雨過ぎず土砂降り過ぎない、このまま適度な雨が降っていて欲しいと空に願った。
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