サンズが自らの嫉妬心に困惑する話2憧れ…ねぇ。
学校のチャイムが町に響き渡る中、サンズは屋上でジュースのストローを奥歯でくわえていた。
口寂しい。何かしらその歯で何かを噛み潰していないと落ち着かなかった。
モンスターであるサンズには、ニンゲンの感情がよく分かる。悪意を込めて触れられればダメージを受けてしまうほどに。好意をもった相手に触れられればそれはとても心地よく、力がみなぎるようだった。
ニンゲンであるフリスクの手はいつだってサンズに好意しか伝えてこなかった。
信頼、尊敬、憧れ
大好き
その手はサンズにはとても心地よかったが、同時にモンスターの自分なんかにそんな一生懸命になっていて大丈夫なのかと心配していた。
ただ分かるのは、ニンゲンが「自分」に向けている感情のみだ。
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