もくもく @8clouds_hrkw ss置き場。書いたものや書ききれなかったもの、それから進捗をまとめておいています。 ☆quiet follow Yell with Emoji Tap the Emoji to send POIPOI 14
もくもくDONEかみやじょ文化祭 展示用作品です。文化祭バンドに誘われた颯真くんの歌を聴きに行く新くんの話。 23 もくもくDONE私が遠野のことを考えるときに思ってることだよ。 4 もくもくMOURNING新くんの人生、あまりにも颯真くん中心に回りすぎじゃない? 相棒以外out of 眼中すぎ……。って思ってる人が書いた都合のいい産物。颯真くんはこんなこと言わないよ……新くんは自分の力でちゃんと答えに辿り着きなよと思ったので供養。強みが弱点 夕方の渋谷の交差点。学校や仕事を終えて家に帰る人、これから街に繰り出す人、なんとなく街に入り浸っている人。いろんな人でごった返す交差点を、俺は人に揉まれながら当てもなく歩いている。 たまに人にぶつかられて舌打ちされることあるけれど、八つ当たりされたって文句を言われたってどうだってよかった。 不意に彷徨っていた足が止めてみる。そういえば今どこにいるんだっけ? 我にかえって足元を確認すれば俺は歩道橋の上に立っていた。見上げれば見慣れた窓ガラスが瞳に映る。 また、こんなところにきてしまった。 颯真の病院はこの歩道橋を降りた少し先にある。今更行っても、とうに面会時間は過ぎている。 ずるいな、面会時間を言い訳に使うなんて。 3995 もくもくMOURNING「トリック オア トリート」する颯新(高校生if)全年齢だけど煩悩にまみれててすまん……。と恥ずかしくなったのでここで供養。 8 もくもくINFOそれはたしかに「 」だった 冊子用特典で書いたあとがきです。パスワードは本の奥付のところに記載しています。 7107 もくもくDONE謎時空。ナチュラルに同棲してる。あらたに甘えるそまが見たかった。そまは世話する方だと思うけど、そういう人の気を抜いた姿とか、甘える姿ってたまらなくなるなという妄想。あらた面倒見がいいし。微睡む君の回復薬(颯新) 日本の夏はどうしてこうも暑い。湿度が高くて蒸し蒸しする上に、毎日毎日こう猛暑だ、最高気温更新だ! と騒がられるとこっちが干からびたミイラみたいになってしまう。 「うう……つめたい。ここから離れたくない」 ぺたり。我が家の中にも避暑地を、と梅雨明け早々導入された接触冷感ラグ。滑り込むようにその上に寝転がった。 コンビニに行くだけで、アイスも自分も溶けそうになった。無事購入できた氷菓子は既に俺の腹の中に消え、カップとスプーンは汗だくのままテーブルのうえに放置されていた。 ひんやりとした空間にほっとして、欠伸を一つ。どうせしばらく颯真は帰ってこない。また床で寝てって怒られるんだろうなと思いながら、微睡んだ。 2162 もくもくDOODLE三十分ドロ。事後。どうしようもない悪い男のこよを書きたくなったので衝動のままに書きました。いけず(紡紅) 不思議と目覚ましよりも先に起きたから、シャワーを浴びた。濡れた身体を洗い立てのタオルで拭いて白いシャツを羽織ると、柔軟剤の柔らかい香りが鼻を掠める。この家に自分以外の誰かが住んでいる、という痕跡の数々は未だに慣れない。 洗面台の鏡に映る自分は、自然と上がってしまう口角を必死に下ろそうとしていて、ひどい有様だった。これで名俳優とは。看板に傷をつけぬよう、気をつけないと。 それもこれも全部紡くんのせいだ。俺がこんな腑抜けになってしまったのは。それに、彼と過ごす時間増えるほど不安になる。 この幸せはまやかしで、俺はいつも夢を見ているんじゃないかって。 「だから跡、つけて欲しいのに」 傷一つない自分の鎖骨を指でなぞる。昨夜彼の唇や指先が撫で、吸い付き、愛されていた感覚を思い出すように。 1355 もくもくDONE両片思いの二人と新の指輪の話。暗い。願望と捏造しかない。そまが具合悪そうな日ほど心配で付き添ってしまうあらたいそう……。って思って書いた。これを考えたときに生まれた「親愛のキスは~」は、これといろんなところが逆になるように書きました。君が触れたら最後(颯新) 宮田颯真には、ずっと口にしたかった問いがあった。 答えを知りたい。思い立ったら一直線に進む彼の足を止めたのは、ある懸念であった。もしもその問いに「YES」と言われてしまったら? 新の前で相棒だ、親友だと笑っていられる自信がなかった。 このままこの疑念や不安を檻の中に閉じ込めて真実から目を逸らすのだと思っていた。 不意にその問いが口からこぼれるまでは——。 ✳︎ ✳︎ ✳︎ 最近、調子が良かった。だから、忘れていた。自分の脆さを。 「……っ、た…ぁ」 ずきり。また身体のどこかが軋んだ。痛みの発信源は頭なのか四肢なのか、はたまた内臓なのか。それとも全部なのかもしれない。 寝具の上に仰向けになりながら、何度目かの重い息を吐いた。額に腕を乗せる。防衛本能からなのか、汗腺から噴き出した雫が手首をじめりと濡らした。 7166 もくもくINFO2021/2/28 に発行した同人誌の再録です。「つむぐとおでかけ」紡くんとおでかけする短編集。6/30 蒼星と紅陽の話を再録7/2 琴子ちゃん、斗真とサリー、優ちゃんお話を再録※再録にあたり多少修正しています。多少残部あります。→https://minto88225.booth.pm/items/2784850つむぐとおでかけ旅にお供はつきものなので(紡と蒼星)「へい、そこのお兄さん! 一緒に出かけようぜ」 軽くクラクションを鳴らそうとしたのだが、強く押しすぎて町内に響き渡ってしまった。同居人は訝しげに俺を見下ろして、迷惑そうに眉間のシワを深く刻んでいる。悪かったって、そんな顔すんなよ。 「行かない。俺は部屋で作業の続きを……」 コンビニで糖分を買ってきたのか、蒼星が歩くと、ぱんぱんにお菓子の詰まったビニール袋がふりこのように揺れた。それぜんぶ胃に入れるつもりかよ。 「パーキングエリアのお高いソフトクリーム食べ行こ! 蒼星はパフェの方でいいから。な、行こうよ〜。かもん、かもんそーせー!」 玄関へ向かっていたひょろりと伸びた背がぴたと止まる。くるりとこちらを向いた彼は、ぱたんと助手席のドアを閉じた。あまりに簡単な手のひら返し。俺は頬杖をついて、へらっと笑ったのだった。 15552 もくもくDONE切ない話を書いていたらしんどくなって、原作軸でもいちゃいちゃしてる二人もみたいとかきなぐりました。内容はタイトルのままですたまにはちゃんとCPしてる幻覚も収穫したいよね。親愛のキスは建前なので(颯新) 暑さは人を狂わせるのかもしれない。絶えず続く猛暑で倒れる人がやまないというし、実際街中で救急車を見かけることが増えたけども……。 一定の温度に保たれている室内に居るはずの颯真が変だ。現にいつもより顔が赤い。 「遠い。ほら、もうちょっと」 彼は顔の横に手のひらを出し、骨張った指先を小さく揺らしながら俺を手招く。 普段は俺を引き寄せることすらかなわないくせに。汗だくで炎天下を歩いてきた俺を嘲笑うかのように声だけで俺を誘うんだ。まんまと従っている俺も大概なんだけど。 白いシーツの上に膝をついて乗り上げると、二人分の体重にスプリングが軋む。反動で俺の襟足から落ちた汗が首筋をつぅ、と流れていった。 「外、あっちいな」 5513 もくもくDONE中学生の両片思い颯新。いちゃいちゃしてる二人が見たかった。原作軸だと夢を叶えるまで付きあわなそうだなと思っているのですが、ずっと前から恋愛の意味で好きであれ(暴論)お互いの考えてること顔見れば分かると思ってる二人かわいいね。無自覚恋心(颯新) 新の声はどこにいてもよく聞こえた。 爆音のライブ会場だって、人混みの中だって、なんと言っていたのか聞き返したことはない。一度、新本人に伝えたことがあったけど、彼はパックジュースのストローを口に含みながら首を捻った。 「颯真には負けるよ」 「どういう意味だ?」 つられてオレも頭の上にはてなマークを浮かべる。 「俺は隣のクラスまで聞こえるような大声は出せないってこと」 それはそれは大変失礼しました。授業中寝てて悪かったな。五限の世界史はキツイんだって。……まてよ。二組にも聞こえてたってことはもしかして、反対側の四組にも聞こえてた? ったく、ニヤニヤしやがって。 新のからかいはいつものことなので、気にしたってしょうがない。オレはビニール袋からメロンパンを取り出して大口で食らいつく。反動でビスケット生地がほろりと零れ落ちた。 4455 もくもくDONE某ツイートに爆発して書いた。歳の離れた知らんモブなら、素直な気持ちを吐き出してくれんかな?と。二人が相棒に戻るまで見届けたい。月が綺麗に見えるのは颯真のことを考えてるからだよ。オレの自慢の相棒(颯新) 颯真の病室の前。病室の中に入る前にノックするのが新の習慣となっていた。何回も来ているし颯真相手には今更だとは思うのだが。一応マナーとして。 軽く手を握り、扉を叩こうとしたときだった。 「——♪ ————♪」 開けるときの反動で開いたのだろう、小さな隙間から、懐かしいメロディーが漏れ聞こえる。颯真と新が初めてライブで歌った曲だった。 即座に手を引っ込めて、新は息を殺した。扉に背を向け、ばくばくと鳴る心臓を抑えようとシャツの裾を血管が浮き出るほど強く握った。背中を伝う汗の感覚が気持ち悪い。持っていた紙袋を落とさなかっただけ褒めて欲しい。 颯真の歌声を聞いたのは何年振りだろう。 遠くまでよく響くその声に何度勇気をもらったことか。力強いのびのびと自由な歌声は、新の心にずっと残っているものだ。宝物の箱が開いて、過去の思い出がシャボン玉のように次々と浮かんでは弾けていく。 5911 もくもくDONEライブの後はチョコパフェだっていうからさ。初めての打ち上げ(颯新) 願掛けってわけじゃないけど、ライブの後はチョコパフェって決めている。 イベントの後、誘われた打ち上げを断って、全国チェーンのファミレスに入る。頼んだのは、ワンコインでお釣りが来るタイプの安いパフェ。フルーツパフェならともかく、チョコパフェはとにかく安かった。頼んだ理由はそれだけ。 下半分はほとんどコーンフレークで、バニラアイスとチョコソースがのっている。そして申し訳程度に左右に添えられた二本のバナナ。味は想像できるんだけど、何故か食べたくなるんだよね。 あの日もそうだったっけ——。 「初ライブ、おつかれ〜!」 「おつかれ」 グラスとグラスがぶつかって、中の炭酸がパチパチと宙を舞った。案内された席は窓側の西日が差し込むソファー席。俺達以外にも学生らしき人のいるテーブルがいくつもあった。日差しが眩しくてしかたない。けど、舞台上の熱気に比べたらなんてことなかった。 1999 もくもくDONE初めて書いた颯新。タイトルは「むげん」と読みます。二人ならと無限の可能性に賭けたそんな意。訓読みすると「ゆめうつつ」ライブ後のふわふわした様子や長くは続かない幸せな夢をみている二人。終わらせてたまるか。うぅ、二人で幸せになれ。夢現(颯新) 何をしていてもつまらなかった。やりたいことも夢もない。勉強もスポーツも大概出来たが、一位を取れるほどでもなかった。かといって、そこから血の滲むような努力を重ねたいと思えるほど、打ち込めるものも見当たらなかった。 そんな頃だった。あいつの無謀とも思える夢に乗っかったのは——。 誘われてライブハウスに足を運んだ、運命の日。ハコから外に出ても観客の熱気は留まることを知らない。 「こんな最高な夜ってあるのかよ!」 「次は、俺達がこの夜を超えるパフォーマンスを披露してみせる」 あちらこちらで興奮冷めやらないミュージシャン達の声が響いた。夜も深くなってくる時間だというのに、音楽が鳴り止む気配はない。 俺たちは会話らしい会話もせず、ふらふらとおぼつかない足取りでビビットストリートを後にした。 1703 1