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    sweets_m0gum0gu

    @sweets_m0gum0gu

    銀魂のろくでなし2人が好き。
    ここに上げているものは高銀のみです。
    2021年のお空ファンタジーとのコラボをきっかけにハマりました。

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    sweets_m0gum0gu

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    隠居高銀
    全て終わった後なんやかんやでくっついた二人。
    二人の隠居宅でJOY4が同窓会をする、会話がメインのお話です。
    よく書いてる隠居話の続きと言えばそうですが、読んでなくても問題ないです。

    #高銀
    Takasugi x Gintoki

    第二回攘夷志士同窓会「高杉君と銀時君の幸せを願って、乾杯!」
    「乾杯!」

    押しかけてきた馬鹿二人のやり取りを呆れながら眺める俺と銀時。

    「テメェら馬鹿共に願われなくたって普通に暮らしてるよ」

    淡々とそう言いながら銀時は料理を自分の皿に盛っている。

    「普通に?! お前らが?!」

    辰馬がでかい声で銀時に問う。

    「あーもーうっせーよ、唾飛ばすな馬鹿」

    手で辰馬の顔を押さえつける銀時。するとヅラが辰馬の隣に寄る。

    「坂本が驚くのも無理はない。お前達が普通に暮らすなど、十年前は想像もできんからな」
    「そうそう、顔を合わせりゃ喧嘩ばかりしちゅう。わしの頬は何度お前らの拳に殴られた事か……」

    そりゃテメェが間に入るからだろ。

    「そんなんお前が間に入らなきゃ良かったんじゃねーの」

    銀時が俺の思ったのと同じ事を言ってくれて口角が上がる。
    そんな馬鹿共の会話はほっといて銀時作の料理に箸を付けた。今日のポテトサラダも美味いな。

    「高杉! 何を悠々と食っているのだ!」
    「目の前にある料理食って何が悪ィんだ」

    ヅラに絡まれてイラつきながら返事をする。

    「もっとこう、昔を懐かしむとかしろ!」
    「俺にンな事求めんじゃねェ」

    すると銀時が隣に寄ってきた。

    「そうだぞヅラ! 高杉君は友達いなかったんだから、懐かしむなんてハードル高い事させんな」
    「テメェもさり気なくおちょくってんじゃねェ」
    「だって事実だろーが」
    「あァ?」
    「はァ?」

    銀時と眼を付け合っていると、辰馬が間に入ってきた。
    結局俺達は何一つ変わっちゃいないようだ。全員一致でそう思ったらしく、部屋に笑い声が響いた。

    +++

    宴会が始まってから数時間が経った。
    ペースを考えずに酒を飲んだ馬鹿共は畳に大の字になって寝ていた。風邪でも引かれたら面倒なので別室から軽い掛け布団を持ってきてかけてやる。
    それから静かになった部屋の縁側に移動し、煙管を咥える。

    「今日は楽しかったか、高杉」

    背後からヅラの声がし、そのまま隣に腰掛けてきた。

    「相変わらず、馬鹿だな」
    「それはお前も含まれているんだぞ」
    「……そうだな」

    そう言いながら幸せそうに眠る銀時を眺める。

    「銀時、幸せそうだな」
    「そう見えるか?」
    「ああ、やはりお前にしか成し得ない事だ」
    「あ?」

    一呼吸した後、ヅラが口を開く。

    「ターミナルでの決戦後の銀時を知っているか?」

    それは万事屋の子供達から少し聞いていた。
    毎日飲んだくれていて、その後が大変だったと苦笑しながらあの眼鏡の小僧は言っていた。

    「眼鏡の小僧から、少しだけ」
    「そうか……あいつが俺の所に来た時はもっと酷かったぞ。誰かさんのせいで泣き腫らした顔を見せて。かぶき町では顔が広いとは言え、先生や貴様の事などは俺にしか言えんだろうしな」

    その話に返事はせず、紫煙を燻らせる。

    「あの時、俺が逸れた後の事は詳しく話してくれないが、銀時に斬らせたのだろう」
    「……あァ」
    「あの時はそうするしかなかったとは言え、銀時に貴様を斬らせるなど……先生を斬らせたのと同じ事ではないか。あの崖の一件を共有した者同士、銀時には幸せになって欲しいという思いは同じだと思っていたぞ」
    「だから、あの時そうしたじゃねェか。あいつはかぶき町の連中と馬鹿やってるのが幸せなんだって思ってたから。だがなヅラ、あの時俺は銀時と地獄で会う約束を交わしたんだぜ。そんな事できるのは俺しかいねェだろ」
    「……それも待ちきれず、今こうしているという事か。つくづく我儘なヤツめ」
    「俺ァ、次に銀時とは地獄で会う気だったさ。だが先客にまだ早いって言われて拳骨くらった」
    「拳骨……なるほど、お前達の事に関しては俺も先生と同意見だ。よく話していたからな」
    「何を……」
    「というわけで高杉、歯を食いしばれよ」

    そう言った直後、ヅラは俺の頭に拳骨をしやがった。衝撃で咥えていた煙管が庭に転がっていく。

    「……痛ェ」
    「はー気が済んだ。本当はもっとやりたいけど、それこそ銀時に怒られるからやめておこう」
    「テメェ、今日はこれやりに来たのか」
    「今日は純粋に同窓会を楽しみに来たぞ。お前には拳骨してやろうとずっと思っていたよ。機会を伺っていただけさ」

    ヅラは庭に落ちた煙管を拾って差し出す。俺はそれを受け取って懐にしまった。

    「高杉、また銀時を泣かせるような事はするなよ」
    「……わかってらァ」

    +++

    翌朝。
    ヅラは辰馬を連れて夜の内に帰って行き、銀時はまだ寝ている。
    出来る限りの片付けはしてみたが、踏み込みすぎるとかえって怒られそうだから途中でやめておく。
    銀時の側で新聞を読んでいると、ピクリと体が動いた。

    「……んあ〜、よく寝た」
    「起きたか」
    「んー」
    「片付け、出来るところまでやった」
    「あんがと」

    そう言いながら伸びをして起き上がる銀時。

    「お前、昨日ヅラに説教されてたでしょ」
    「見てたのか?」
    「ぼんやりね。なんか拳骨されてたけどそんなに悪い事したの?」

    悪い事、ねェ。

    「まァ、そんなところだ」
    「……ふーん」

    口角を上げてそう言う俺を少し怪訝な顔で見る銀時。だが深入りしない事にしたらしく、すぐにいつもの表情に戻る。

    「ところで飯食った?」
    「まだだ」
    「んじゃ、作るから待ってて。でも俺酒抜けてないから簡単なのしか作れないけど」
    「あァ、構わねェ」

    ゆっくりと起き上がって洗面所の方へ向かう銀時。その背中を少し見送った後、再び新聞を読み始めた。
    今日も一日が始まる。


    *****

    四人で同窓会してるのと、ヅラが高杉に説教してる所が書きたくてこんなお話になりました。
    小説というか会話がメインのお話ですね。

    そのキャラならこんな風に言うだろうなって会話を考えるのが好きなので私の話は会話が多い…
    そして語彙力がないので描写を書くのは苦手です。。皆さん凄いなと思いながら他の方の作品を読んでいます。
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    セツト

    MAIKING現パロで鳥使いの銀時です。

    野鳥でも友達感覚で接する
    どこに行っても鳥が寄り付く
    という設定で衝動書きしました。

    高銀要素ないけど高銀です。銀時は鳥と会話が出来て勝手に懐かれてしまいます。高杉は多分何かの出張とかから帰ってきてそのまま銀時を迎えに行ったら先に松陽先生が来てしまったという感じです!

    良かったら読んでね(*^^*)
    現パロ 鳥使いの銀時ピィィィィーーーーッ


    「…ありゃ?」

    響いた鳥の鳴き声を聞いて、銀時が空へ顔を上げる。視線の先に映ったのは一羽の大きな鳥。鳥は銀時が認識すると同時に降下する。その行き先は、銀時の元へ。
    大きな鳥がいきなり降りてきた事に驚いて周りにいた人達が急いで銀時の元から離れていく。人々に囲まれるように一人立つ銀時。その肩に降り立った。

    「あれ〜?なんでお前いんの?」

    降り立ったのは一羽の鷹。立派な黄金色の眼がよく映える茶色かがった黒色の羽毛。強く鋭い眼光に反して銀時の頬に擦り寄るような様は意外性が凄い。


    「ふんふん、あ〜、マジかぁ…え、嘘!?帰りたくねぇぇええええ」


    鷹を相手に受け答えをしていたかと思えば帰りたくないと突然嘆きをあげる銀時に周りはついていけない。するとそんな所に響いたのは凛としたテノール声。
    1397

    レイさん

    MOURNINGむかし書いてほっぽり出てたのが発掘されたので供養。吉原の中で勉強や楽器、勝負事を教えている訳あり高杉と、そこに売られてきた仔銀ちゃんの話し。モブが出しゃばるしとっても冒頭だけです。
    ちなみに銀ちゃんの育ての親は松陽先生で、亡くなって身寄りがないから売られてきた的な感じです
    吉原に住む訳あり杉×売られてきた仔銀ちゃ「旦那ァ、この子、買っちゃァくれやせんか?」
    「…………あ?」

    思わず眉を寄せて男を見た。汚い、痩せた顔が媚びるように上目で使いで笑っていた。見知った女衒を思わずまじまじと見つめてしまう。

    「お前、とうとう頭までやられたか。俺ァ楼主じゃねえって事まで忘れちまったたァな」
    「いえいえ、違ぇんですって旦那。旦那が女郎屋じゃねぇのは百も承知。その上でコイツを買って欲しいんです」

    何を言ってるのだろう、この男は。本当に頭がやられてしまったのか、と本気で心配になっていると、女衒は、実はね、と目を伏せて語り始めた。

    「いえ、このガキはね、旦那。ここから遠く、西国の方で買ったんです。しっかしコイツぁ、そっからずっともっとちいせぇ子供の面倒を見てくれてたんですよ、ええ。他の子がもう歩けねぇって泣き出した時にゃぁおんぶなんかもしちまって」
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