バレンタイン高銀事務所に届いた大量のチョコレートを見て溜め息を吐いた。
配信などで甘い物は苦手だからチョコレートは送るなと言ったのに、あまり効果がなかったようだ。
送られたチョコレート、特に手作り物は何が入っているかわからないし、手作りでなくても危険だから食うなと事務所に言われている。だからこの大量のチョコレートは事務所の人間によって廃棄されるのだ。仕方ないとは言え、食べ物を粗末にするのは良い気持ちにはなれなかった。
「送るなって言ったのにな……」
その呟きは空気になって消えていった……と思いきや、
「ったく、相変わらずいっぱい送られてきやがって、モテモテだねえ」
そう言いながら不貞腐れた顔で部屋に入ってきたのはマネージャーである銀時だった。
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