二度目のあの世の住人からこの世の住人へとなり、色々と落ち着いてきたころ悟空は日々に思うことができていた。
「こういう毎日が当たり前に続くって実はすんげぇことなんだな」
長くあの世の住人であったときと違って、チチがこちらで生業としていた「農業」という仕事が増えたものの、朝が来て昼になり夜が来るこの世の移り変わりとチチが作ってくれるおいしい食事に子供達と過ごす時間、子供達が眠ったあとに触れる妻のぬくもりはこちらでなければ得られない。
「まいったなぁ」
眠る妻を抱きしめて悟空は笑う。
戻ってきてから、毎日が本当に記念日だ。