おにぎりをかじる瞬間って、ワクワクする。やっと食事にありつけるという空腹からの欲と、さあて具はなんだろうかという期待感がないまぜになるからだ。
それが、恋人の手料理であったならば尚更。
だから三井はいつも以上に期待感を持って、がぶり、と齧り付いた。モシャモシャと咀嚼して、目をつぶって具の予想を立てる。ジューシーで甘くて、なんだか不思議な味わい。ツナでもないしおかかでもない。全然わからねぇ。
ドキドキしながら目を開けて、大きなおにぎりに視線を落として。
「エッッッッッッッ…………!?!?………ッッ!?!?!?」
絶句した。
だって、なんか、なんかアレだ。なんというか、なんというかだ。
目をこする。変わらない。深呼吸して頬をつねって、水道まで走って行って頭から水を浴びても、なにも変わらない。
おにぎりの中身は──虹色の『ナニカ』だった。
ミトー・ヨーヘーと特製おにぎり
恋人に一服盛られたかもしれない。一服?一服なのかこれ?かなりガッツリはいってるけど。爆弾おにぎりにぎっしりと。
ふるふると、暗殺者に狙われるターゲットの気分で恋人──水戸特製おにぎりに怯えていると、うわ、と無遠慮な声が投げつけられる。この生意気さかげんは宮城だ。
「なんすか、奇行繰り返したと思ったら今度はおにぎり崇めて。一年が怯えるんでやめてください」
「い、いや、わりい、けど宮城、これ」
「ああ、恋人からの手料理でウキウキなんでしょ。でもそんなんこっちからしたら知らねーの一言しかないんで。さっさと食って練習再開しましょ」
「とりあえず見ろって!!」
「はあ?…………ちょ、あんたこれ……」
ぐ、と近づけて半ば強制的に見させると、宮城の顔色がさっと変わる。信じられないものを目にしたかのような──っていうか目にしてるんだが──愕然とした表情へと。そうしてまんまるの瞳を上げて、虹色おむすびを指さして、言う。
「めっっっっっちゃうまそうじゃないっすか!!え、ポーたま!?すげえ、こっちじゃあんまり見ないのに」
「ぽ、ぽー……????」
「ポーたま!ポーク玉子っすよ、沖縄の。えー、あんたの恋人まさか沖縄出身?うわ、懐かし〜!食べたい、めっちゃうまそう」
「だだだ、だめに決まってるだろ!?!?」
「冗談っすよ、サーセン」
虹色の具材を『ポーたま』などと呼びあまつさえ食べようとする宮城に、正気を疑う。……え、おれ、おかしくないよな?それとも何だ、ポークと玉子は俺が知らないだけで今や虹色に発光する摩訶不思議食材と化しているのか。それに、いくら怪しいとはいえ愛しの恋人が俺のために作ってくれた手料理。『部活、頑張ってね、三井さん』などと微笑みながら手渡された弁当だ。誰かに食べさせることなんてできるわけない。
頭のおかしい宮城では話にならない、と、三井はキョロキョロと周囲を見回す。もっと常識的な判断ができるやつを求めて。すると、近場にタオルで汗を拭う流川の姿。こいつもまともとはいえないが、少なくとも今の宮城よりかはマシだろう。
「るる流川るかわ、ちょっとお前、ちょっとこい」
「……ワンオン」
「なんでもやってやるから、ちょっと今だけこっち来い」
「うす」
トテトテと歩いてきて、おにぎりの上ににゅ、と影ができる。
ん、と差し出して、反応を伺う。
「……?アザス」
「ッッちっげーよ!!つかこんなんもらうなよ!!返せ!!俺んだ!!」
「流川、無視でい〜ぜ、この人恋人の料理自慢したいだけだから」
「まてまてまて、流川お前、なんか言うこと無いのか、突っ込むこととか!なんか、このおにぎり見て!!」
「……どあほう」
「はあ!?」
駄目だこいつもおかしい。どあほう、って、桜木のことか?まさかこいつ、虹色の謎物体のこと桜木だと思ってる?えっ怖すぎんだろなにそれ。
ところが流川は、違う、と否定し、おにぎりではなく三井を指さしてもう一度。
「センパイが、どあほう」
「!?!?」
「うわ、ガラ悪……」
宮城がなんとか言ってるが無視だ無視。あいにく後輩に舐めた口きかれて黙っていられるほど、おとなしい性格ではない。不良時代の経験値をもとに思いっきしガンを付けても、流川は全く動じずに無表情だ。
「コイビトの作ったもん、『こんなもん』呼ばわりとか、ありえねー」
「ッッ……ッ!?!??!」
「わー、ほんとだ。三井サン、そりゃないっすよ」
る、流川がレンアイ談義を……あの流川が……。そして正論だった……。ガックシとうなだれる。けど、まてよ。まだこの発光物についてのツッコミが無いんだけど。
「おい……じゃ、これ、なんの具か言ってみろよ」
「おかか」
「「おか、おかか!?!?」」
宮城と二人で、流川を二度見する。いや、どう見てもおかかじゃない。おかかなわけあるか。2番に可能性を排除したやつだわそれ。味も全然違ったし。
「流川が冗談を……あの、流川が……!」
「宮城、多分こいつ本気で言ってるぜ……」
正直俺からすれば宮城も笑えねえ冗談を言っていやがるトンチキ野郎だが、もうそこらへんについてうだうだ考えてても仕方がない。これで少なくとも、俺だけがおかしいんじゃないと証明できた。むしろ俺がまともなのかもしれない。ポーたまやらおかかやら、普通のおにぎりに見える奴らよりも、虹色の明らかな危険物体とわかっている方がまとも。で、あってくれ頼むから。
ともかくこのおにぎりをどうにかしなければ。捨てる?いやありえねー。大好きで大好きで、心臓止まるかと思うくらい好きな水戸が、せっかく作ってくれたおにぎりだ。そんなん無理。じゃあ食べる?…………覚悟がいるな。
「リョーちん!ミッチー!いい匂いがするぞっ……っふぬ!?キツネ、てめえもいたのか!!」
「どあほうが増えた……」
「なんだと!?」
「桜木ッ!!これ何に見える!!」
ちょうどよくやってきた桜木にも、喧嘩になる前におにぎりチェックを施す。宮城もゴクリとつばを飲んで、だいぶ気になっている様子だ。『いい匂いがする』とのセリフからあまり期待はしていないが、それでも一縷の望みにかけて。たのむ、お前には、水戸の親友であるお前にだけは、虹色に見えていてくれ!!
「…………む、これは……ええと、、アレだ、」
「ど、どれだ……?」
「う、む……これはそう、……アレだな!ずばりこれは──肉だ!!!!」
ず、ずっこーん!
なんだよ、そんな溜める答えでもねえじゃねーか!肉なら一目でわかるだろ!!
と、宮城が全部言ってくれたので黙って同意する。『ははははは、まぁいいではないか諸君』と視線をうろうろとさせて、冷や汗がダラダラだ。なんだか怪しい。口を開いて追求しようとした、その時。
「どあほう、目までどあほうになったんか」
「はぁっ!?なんだとキツネてめえ!!」
「肉なわけねー。どう見てもおかか。ヘタなのは目が悪いからか」
「ちっげーよ!!つかそんなに言うんなら食ってみろ!ぜってえおかかじゃねーからよ!!」
「む……やってやる」
がば、と虹色物質を奪われ、桜木が流川の口に押し付けようとする。流川もパカリと口を開いて、食べようとしていて。
何かに気づいたようにサ、と桜木の顔が青くなり『まてルカワ、やっぱりだめだ、』と言いかけるのと。俺が飛びかかるのの、どちらが早かったろうか。
「俺の恋人の料理、食おうとしてんじゃねーよ!!!!」
そうして、勢いのままにバク、と爆弾おにぎりを押し込んでしまう。んぐ、と喉がなって、苦しい。桜木がとんでもない顔をしている。ついでに宮城も。
あれ、これ俺もしかしてやばい?と思いつつも、吐き出すなど言語道断。必死に咀嚼して、ごっくんと完食。っはあ、と息を吐いて、今更のように体が震えだす。みんなして俺のことを見ている。そうだろうな、見る人によって具材が全く変わるヘンテコおにぎり、一口で食っちまったからな。その上おれには虹色に見えてたし。
三井は、ハアハアと息を整えて、脂汗を滲ませた声で言った。
「…………しぬほどうまかった……」
*******
ごっそーさん、と空になった弁当箱を差し出すと、嬉しそうに笑って受け取られる。その笑みには一体どんな意味が込められているのだろうか。
幸いにも体に影響はなかったようで、部活は滞りなく、というか絶好調で進められた。やっぱり愛の力はすごい。
「……あのさ、水戸。えと、おにぎりの具って、その……なっ、なにを、使用されましたかね……?」
何食わせやがったんだゴラァ、と言ってやりたいところだったが、ビビった。怖い。情けなく敬語になっちまった。きょとん、と水戸が目を丸くして、?と首を傾げる。あ、好き。その仕草スゲー好き。
「え、普通に……ね?」
ね?じゃねーよ。具を言えっていってんだよ、どこをどう普通にすれば虹色に発光するんだ?そんでどうやればあんな美味いおにぎりになるんだよ、トぶかと思ったわ。
と、そのまま言えるわけがない。
「普通にって……?」
「三井さんが好きなもの入れたよ」
「お、俺が好きなもの……??」
俺が好きなものって、水戸とバスケと水戸くらいしか思いつかない。なんだ、体液でも入れたのか?確かにこないだ飲んだ水戸の精液は美味かったけれども。でもアレはその場の雰囲気と水戸のものという情報がなければ成立しない美味さであって。
混乱して、そしていい加減しびれを切らして。三井は、ついに核心をついた。
「でもその、なんつーか。……虹色、だったんだけど」
「──」
水戸が息を呑んで、そして。
その顔から、表情が抜け落ちる。
ニコニコと読めない笑みを見せていたのがなくなって、無表情に。どうやら俺は、マジでやばいことを聞いちまったらしい。虎の尾を踏んだ。あのときの、散々に殴ってきたときの水戸を思い出す。アレより怖い。あのときは水戸の目的も怒りもわかっていたが、今は本当に何を考えているんだかわからない。
「──なんだ、三井さん。知ってたのか」
真っ黒の瞳。温度のない声。
どく、どく、と響く鼓動のワケは、きっと恋する相手と対面しているからというだけではないだろう。水戸のことがわからなくて、でもそれでも好きな人のことだから何でも知りたくて。
水戸は、ふっ、と寂しげに笑った。びゅうと冷たい風が吹く。晴天に雲が差して、またたく間に暗雲と化す。
こわい。怖いけど、何かしらの表情を見せてくれたことにまず安堵した。
「あのおにぎり、三井さんの言う通り、普通じゃないよ。でも『普通』なら、見る人の好きな具の入った美味しいおにぎりに偽装される。はず、だったんだけど」
宮城のポーたま、流川のおかか、桜木の肉。水戸の計画では、俺の目にも好きな具材に写っていたのだろう。そういえば『恥ずかしいから一人のときに食べてね』だとか念を押されていたっけ。可愛い奴めと思って言いつけどおりに一人で食べていたけど、虹色が衝撃すぎて吹っ飛んだ。
「俺の正体を知ってるやつには効果がないんだ。まさか知られてるとは思わなかったなあ。俺が──」
水戸の正体。たしかに知っている。だって好きな人のことは何でも知りたいタチだから。
水戸は──
「魔法つかi「プリキュアだ!!!!」……????」
瞳が大きく見開かれて、心からびっくりしているときの顔。だんだんいつもの水戸っぽくなってきた。水戸は数秒間フリーズしてパチパチと瞬いたあと、え、と困惑した。
「え、なに、ぷりきゅあ?」
「おう。プリキュアだろ、水戸」
「や、違いますけど……」
「いや、もう隠さなくてもいいって。俺全部知ってるからよ」
「いやいや、隠してるとかじゃなくて。てか何でプリキュア」
証拠1、正義の味方。俺という悪をぶっ倒した実績有りの立派な戦士だ。
証拠2、強い。聞けばプリキュアは巨大な船をたった二人で止めれるほどの怪力を持つらしい。水戸ならできそう。
証拠3、こないだうさぎに変身してた。何を言ってるのかわからねーと思うが、たしかにこの目で見た。きれいな毛並みでくりくりおめめの黒うさぎだった。かわいかった。
証拠4、謎の飛行物体と話してることがある。電話してるかと思ったら違った。なんかよくわからない物体と会話してた。プリキュアもそれやってた。
以上、四点の確固たる証拠から、水戸洋平をプリキュアと位置づけるものである。
「うわ、全部見られてんじゃん……え、なにあんた俺のストーカー?」
「違わい!偶然見ちまっただけだっての!ま、プリキュアだってことは他の奴らには伝えてねえから安心しろよ!」
「そもそもプリキュアじゃないし。ただの魔法使いだし」
「た、ただの魔法使い!?!?」
それって全然『ただ』じゃない。震撼していると、水戸がまた寂しげな顔をする。こいつってすぐにシリアスモードに切り替わるから、俺としてはついていくのが大変だ。
はあ、と溜息を吐いて、水戸が眉を下げた。
「……ゴメンね、三井さん。俺、三井さんに酷いことしてた」
「は?あんだよ」
「三井さん、俺のこと好きでしょ?」
「好き。大好き。めっちゃ好き」
水戸はぎゅ、と唇を噛んだ。俺が愛を伝える時、度々見せる顔だ。そして言葉を反芻するように目をつぶって、数秒噛みしめる。次に見えた瞳は、覚悟を決めた色をしていた。
「──それ、嘘だよ」
「……は?」
「俺、三井さんに惚れ薬飲ませたの。さっきの虹色の。今までも定期的に飲ませてた」
「え、は?ほれぐすり、って、あの?」
「あの。全然バレないから油断しちゃったな」
「あ、え、い、いつから」
「……んー、付き合う前。三井さんが俺のこと好きになり始めたとき」
パクパクと開閉するも、何も音にならない。
水戸を好きな気持ちが、この気持ちが、嘘?作り物?薬で作れらている、まがい物だと水戸は言うのだろうか。
「卒業まで、って、思ってたんだ。卒業したら、もう近づかないつもりで。その時まで好きなことやろうと思ったら、歯止めが効かなくなっちまって。……ほんとにゴメンね、三井さん」
「は、離れるとか、やめろよ、そんな事言うなよ、俺お前の事好きだから」
「、それは薬が効いてるからだよ。効果が切れたら俺のことなんて好きじゃなくなる。それどころか嫌いになるかもね。貴重な最後の一年間、奪われちゃったわけだから」
「何言って、」
「俺、未来も見えるんだ。三井さん、バスケ部復帰したらすごいモテちゃって。かわいい女の子と付き合う運命だったんだよ」
「は……?、じゃ、いつ切れるんだよ、その効果」
「2週間」
「今すぐ解くのはないのかよ。なんか、解毒剤とか」
「、毒呼ばわり?酷いなあ。丹精込めて作ったのに」
水戸はくしゃりと顔を歪ませた。珍しい表情だ。網膜に焼き付けるように見てしまう。
あーあ、バレちゃった、と小さく言って、ポッケに手を突っ込む。取り出されたのは、キラキラと光る宝石のような液体。
「……はい、これ。飲んだらすぐに魔法が解けるよ」
「おう」
受け取って、小瓶の蓋を開く。シャラシャラと幻想的な物体は、あの虹色のおにぎりに酷似した光を纏っている。
水戸の方を向くと、苦しそうに俯いていて。こうしていると年相応で、まだまだ15歳の少年だ。好きな人を惚れ薬で振り向かせようとするなんて、馬鹿げたことをしちまうような。
「水戸」
「……」
「好きだぜ」
「……」
ぁ、と小さく水戸が呻いて、顔を上げる。
確認してから、見せつけるように小瓶を口に傾けた。
舌にのった途端、しゅわ、と弾ける。不思議な感覚。目をつぶって、ジュワジュワと甘くて苦く、そして熱いそれを飲み下す。炭酸のような口当たりなのにドロリと粘性があって、水戸の愛を表したのならば多分こんな感じ。温度が喉を伝って、バチッと。脳の奥で音がなった。
あ、解けた。
理解して、そろり、とまぶたを開ける。
そして正面に立つ水戸を──あれ。いない。え、まさか逃げられた?
慌てて周囲を見回すと、だいぶ遠いところで佇んでいる。なに。混乱しながら駆け寄る。
「おい水戸!なんでんなとこにいるんだよ!」
「いや……近くにいたらイヤかなって」
「遠くにいられたほうが嫌だわ!」
すぐに離れようとする手を引っ掴んで留める。顔は平然としているのに、手はブルブルと震えているもんだから驚いた。
水戸はヘラリとごまかすように笑う。普通の、いつもの笑み。
「三井さん、悪かったって。もう関わらないようにするからさ、離してくんない?俺、薬盛っちまうくらいアンタの事好きだからさ、こんな手ぇ握られてると困るし、」
「水戸」
「、どうにかなっちゃいそうだから。ねえもういいでしょ?文句なら後で聞くから、今はちょっと。なあ謝るから。変なことに付き合わせてゴメンね。セックスもしちゃったけど、あ、なんなら忘却薬いる?安心して、今度はなんにも入れないから。作る工程見てくれててもいいし、あ、でも素人が見ても、」
「好きだぜ」
「わかんな、い……か…………」
静寂。痛いほどの、静寂。
ペラペラと回っていた口がぽかんと開けられて、呆然としている。可愛い。今日は珍しい水戸がたくさん見れる。
顔を近づけて、無防備なその唇に口付けた。ペロ、と舐めてみて、ニヤリと笑ってもう一回。
「水戸、俺お前のこと好きだぜ。薬とか関係なく」
「…………え、」
「つーか俺がお前のこと好きになったときって。はは、んなの無理に決まってんだろ。だって俺のこと庇ってくれたときだぜ?襲撃の時。いつ薬盛る暇があるってんだよ」
「……でも、アンタ、女と」
「お前に告白されるまで、ぜってぇ嫌われてると思ってたからよ。墓場まで持ってくつもりだった。水戸のこと忘れようとしたんじゃねーかな」
「嘘……」
当て馬にされる可哀そうな女子生徒もいなくなったことだし、もしかしてすげーハッピーエンドかも。水戸、グッジョブだ。恋に暴走してくれてありがとう。お前が惚れ薬盛らなかったら、多分俺ら付き合えてねえから。
「嘘じゃねーよ。水戸のこと好き。可愛い。かっけえ。見てるだけで、考えるだけでドキドキする。大好き。……水戸は?」
ボボボ、と目の前の顔が赤くなっていく。レアだ。
ぐい、と引き寄せられて、唇をふに、と当てられた。凶悪な目つきで、でも頬が緩んでいるものだから全然怖くない。甘くて熱い、シュワシュワとしててドロリとしてる、ちょっと苦い愛。
「……愛してるよ」