「白、薬を貰えるか」
「胃薬か?」
薬棚にある古い薬草を籠から取り出した新しい薬草に入れ変えていると薬堂の扉が開いた。誰がこの店に踏み入れたか分かるから整理を続けてたが薬の所望に振り返る。
思った通りの人物、斬月サンが居たが珍しく覇気がない。薬棚を閉じて斬月サンにカウンター前の客用の椅子を指す。
「座れよ。なんか体調悪そうだな」
「ああ、少し体調が優れなくてな」
「医院の方は行ったか?」
薬草が入った籠を奥の薬室に投げ込み店に戻ると椅子に座った斬月サンが気不味そうに黙っている。
「斬月サン」
「…一護が知れば気を遣わせるだろう」
まぁ、この辺で医院は黒崎医院しかねぇからバレる確率は高い。
「正しい病名で処方してぇんだが、まあいいか」
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