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    daihuku_huku45

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    daihuku_huku45

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    医者白さん。多分本にも入れんし続きを書くの疲れちゃった!このあと無🌙のとこ行ったら押し倒されて🍓が即助けにくるやつー

    『黒崎クンの日常』
    不定期の深夜にやっている黒崎クン。第一回で終わる予定だったソレは視聴率が良すぎて第二回、第三回と続くドラマになった。
    ドラマと言っても台本が無いらしく出演者の素でやってる事からプライベート情報がポロッと出るし、普通の番組では見れない表情も見れると人気になっている。ゲストに毎回振り回される『黒崎クン』も見れてファンも満足してるらしい。俺も満足してる。
    第一回で終えるはずだったから一話は無月と一護が一緒に出て、次の回から交代制でゲストに振り回されたり振り回したりしている。が!その中でも第一回ゲストの天鎖は神回だった。ライブの裏側とかプライベートな事とか…観た時マジで企画してくれた人ありがとうって感謝したな。ドラマのエンディングで今病院で撮影してる医者ドラマの監督が企画したものと知って、病院で監督を見掛けた時感謝の土下座しようとしたら気配を察知したのか足を踏み出した瞬間檜佐木に羽交い締めにされて出来なかったけど。
    そしてなんでこういう回想してるかというとー
    「実は黒崎先生に『黒崎クンの日常』に出演してほしいんだけど」
    監督から直々なお願いをされてるからである。
    「無理デス」
    「そこをなんとか!日程は黒崎先生に合わせるし!」
    手を合わせて頼む監督に申し訳なさを感じながら首を横に振る。
    「いや、そもそも俺は芸能人じゃないんで」
    「でも『黒崎』だし」
    「…探せば俺以外にも黒崎いますけど」
    「黒崎君達が心を許してる黒崎先生じゃないと!」
    名字を出された時はそこを攻めてくるのかと一瞬思考が止まったが、髪をガシガシで掻いて目を閉じた。見てたら押し切られそうだ。
    「そもそもなんで診察室に…」
    「ここなら話聞いてもらえるって看護師さん達が教えてくれてね。あ、勿論患者さんがいない時を狙ったから!」
    「は?」
    看護師…?
    驚きで目を開け振り返ればドアを少し開け覗いて俺と監督の話を聞いてた看護師達が散って行った。
    おい、今お局もいなかったか。
    「お願い!黒崎先生!確か水曜に休みって聞いたんだけど、どうかな」
    おい誰だ情報売ったの。


    あれから診察室で結構な時間お願いされ、根負けした俺は貴重な休日に指定された場所に行き説明を受けた。今回は寝起きドッキリで、キャストは寝起きドッキリをされると知ってるが誰が起こしに来るかは伝えられてないらしい。
    キャスト、一護と無月が住むマンションの構造に近い物件選んで持ち物も出来るだけ集めて限りなく本人達の部屋に寄せた状態にしてあるとか。そして俺の役目は疲れでグッスリ寝てる一護と無月を起こせという事。
    それは俺である必要があるのか?他の芸能人の方が盛り上がらないか?
    「じゃあ黒崎先生お願いしますね」
    監督の言葉にはぁっと息を吐いて頷く。
    「じゃあ始めまーす」
    スタッフの言葉に溜息とは違う息を吐いて緊張を解す。預かった鍵を差し込んで玄関から入るところから始まるって言ってたな。
    インカムから『スタート!』と合図があり、玄関の扉に鍵を差し込み開錠して玄関を開けた。玄関で靴を脱ぎ、廊下を歩きリビングへの扉を開けたがリビングには誰も居なかった。
    寝起きドッキリなんだから誰もいねえだろ落ち着け俺。心臓の鼓動が早過ぎるぞ。いくら推しの家(仮)だからって、いや推しの家(仮)だからか。恋次の部屋や檜佐木の部屋入ったからってなにも思わねえもんな。
    リビングに足を踏み入れ、視線だけ動かし俺の部屋とは比べ物にならない生活感のある空間に心臓が耳に心臓があんのかってくらい心臓が鼓動を刻む。
    一護と無月から話の流れで聞いた事がある。自分の部屋は玄関入ってリビングに行くまでにあるが、寝室はリビングに入って左右にある部屋なのだと。一緒のグループだから大体一緒だがたまに別の仕事が入ると時間が合わない事があって、一度ズレると一定期間顔を合わせないなんてザラにあるからリビングを間に置いて顔を合わせる確率が上げてると。家族として話したい事や相手の体調を確認するのは大事だからと照れながら言っていた。
    声は出して良いと言われてる。でも起こすまでは出来るだけ出さないようにと言われてて、難しい。いや独り言を言うタイプじゃねえけどな俺。
    でもやっぱり推しが寝てると思うと緊張感が半端じゃねえな。要らない力が身体に入って疲れる。
    これからが本番で、二人を起こしに行くから外の花粉やらが引っ付いてるコートを脱ぎ椅子の背凭れに掛けた。今から行くの寝室だし。


    『15』のネームプレートが掛かったドアを静かに開ける。
    マナーとしてノックが必要なのは分かってるが今回はノックで起きられたら企画が潰れるからしないでくれと言われてて、心の中で謝罪をしながら暗い部屋の中に入る。
    暗いとカメラに顔が映らねえからカーテン開けるんだったな。
    一護の部屋はカーテンの横にベッドが置いてあるから慎重に足を進めベッドに片膝を付いてカーテンを開けた。カーテンを開けると一護が眠るベッドに日が差し、日の光を嫌がるように布団を被る一護にふっと笑いが漏れる。普段遠くに感じるアイドルも当然だが一人の人間なんだと分かる。
    さて、よく眠ってる推しを起こすのはファンとして心が痛ぇが企画だし心を鬼にするか。あと早くしねえと俺の心臓が最後まで保つ気がしねえ。
    「おら、起きろ一護」
    ベッドに付いていた膝を下ろし、しゃがんで一護の顔があるであろう場所に顔を寄せた。



    深い眠りから突然何かで浮上させられて、それを防ぐ行動を体がした事でまた眠りに落ちた。
    落ちたのに、今度は何かなんてぼんやりしたものじゃなく体を揺さぶられる感覚で覚醒し始めた意識に自然と眉間に皺が寄った。俺を起こす奴なんて一人しかいないから被っていた布団から顔を出し、抗議をしようと瞼を開くと視界は白に染まった。
    「おら、起きろ一護」
    しゃがんでる白と目が合う。顔も近い。
    「へ?え?しろ…?」
    「おう。起きたか?」
    「な、なんで!は!?夢?」
    白が俺の部屋にいるなんて夢だろ。
    「夢じゃねえよ。お前を起こしに来たんだ」
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