謎時空で軍人で将校のki×現地妻41︎︎♀謎時空で軍人で将校のki×現地妻41︎︎
のkiis︎︎♀
kiのいる国に制圧された41の国。敗戦国は戦勝国の言いなりになるしかなく、女性は特に慰み者として酷く扱われていた。41︎︎もその中の一人であった。女は日に何人もの軍人の相手をしなければならない。しかし41の場合は少し特殊で41はある一人の敵国の男にひたすら奉仕させられる日々が続いていた。男はなんでも将校クラスだそうで、41は運が悪くその男の目にとまったらしい。否、他の女からすれば41は運が良い女であるというだろう。一日に何人もの相手をする必要がなく性病にかかる心配は少ない上にkiは権力があり尚且つ酷く色男であったものだから。その上奴隷の立場に近い41に対し、kiは会う度に贈り物を渡してくる。そのどれもが効果で希少なものである。羨ましい妬ましいと他の同郷の者の鋭い視線を受けながら、41は彼女たちと変われるものなら変わりたかった。だって41はkiがどうしようもなく恐ろしかった。
彼の視線がまとわりつく腕が、41はkiの国の言葉が分からない。だが、低い身分の41は主人のkiの言葉を思いを汲み取り機嫌を取らなければいけないのにも関わらず、kiは逆に41の国の言葉を学びカタコトながらも愛を囁き、41の機嫌を伺うように貢物をしてくるだ。
それがどうしても気持ち悪く恐ろしかった。これなら欲の捌け口として酷く扱われた方がましであった。
そんなある日、ki達軍人に帰国命令がでる。それを聞いた41はやっとこの役目から開放される、kiから離れられると安心した。
ki達軍人には故郷があり、勿論待つ人がいる。41達敗戦国の女はどんなに身体を愛されようと、所詮現地妻のようなものなのだ。
それにkiには美しい許嫁がおり、kiが帰るのを待っている、国に帰れば任務を無事に完了した暁に結婚をするのだという噂を耳にした。
kiが帰る前日の夜、41はkiに抱かれていた。こんな婚約者の元に帰るギリギリまで他の女を抱き、愛をささやく言葉を吐くkiをとんだ薄情者だと思った。
「ヨイチ、ヨイチスキダ。ヨイチ モ オレ ガ スキ??」
kiは41を酷く久ぶりながら何回も何回もこの言葉を繰り返す。41は快楽に溶けた脳で何も考えられなかったが、促すように突き上げられた揺さぶりに翻弄され、kiの問いかけにうんうんと頷くしかできなかった。
kiが酷く満足げに笑っていることに気づけなかった。
次の日の朝、41達は馬車に乗り国へと帰還するki達を見送る。
否41は見送るはずの馬車の中にいた。隣にはkiが鼻唄を歌いながら、41の腰をなでている。
あれ、なんで、どうして??あ、れ?
そんな、俺は使い捨てのはずで。
気づいた時には41の国は遠く離れており敵地の真ん中で41は白い美しいドレスを着ていた。ベールの向こうでkiが微笑んでいる。
なんで、だって、許嫁がいるはずじゃ。
国に帰ったら、美しいご令嬢と結婚するんだって話で。
へ?やだ、なんで。俺、花嫁衣裳を着てるんだろう。
ベールが外され、視界が開ける。カソックを着ている男が何かを言っているが、41にはまったく分からなかった。ただ分かるのはこのままじゃいけないことだけ。ドクンドクンと心臓が嫌な音をたてている。手を握られ、薬指に嵌られそうになる指輪が酷く嫌で、綺麗な筈のそれ41には重い鎖に見えた。
「やっ」
嫌で堪らなくて、それを拒否しようと手をひこうとした瞬間、痛いぐらいの力で手を連れ戻され、あっけなく指輪が41の指へと収まった。
その瞬間、ぎゅっとkiに抱き寄せられる。
「ヨイチ、スキイッタ。オレモ、ダカラ ズットイッショナル。カワイ オレノ オヨメ サン」
そうして美しい祝福の鍾が鳴る。だけど41にはそれが断頭台へと登る合図のように聞こえた
kiは酷く嬉しそうに41を見つめている。何せ最愛をこの腕に抱いているのだから、だが腕の中の最愛はただただ顔を青白くして小さく震えていた。
「帰りたい」
41の懇願の声はまたも祝福の鍾に無情にもかき消された。