Can't hold us政府から与えられた長義の部屋に真新しい黒のスーツが届けられていた。
そのスーツの生地は細い糸で高密度に織り込まれていて光沢があり縫製もしっかりしていて、就活生が大手チェーンの紳士服店で購入する安物のリクルートのセットものではなくプレタポルテの部類に入る品に見える。当然だ。多少の個体差があれどこの監査課で勤務する『刀剣男士 山姥切長義』の服の採寸等時の政府が把握済みである。
これは今夜の任務先がお偉いさん方政府関係者が多く集まるから変なものは着せられないとの考えなのだろう。
もし戦闘等が無い保証もないし無かったとしてもこの一度きりの可能性も捨て切れず税金の無駄遣いとも取れなくもない。それに急に決まった任務とは言え仕立てが早すぎる。採寸が分かっていたとは言えこれは以前からこうなる事を多少想定していたのではと思う。
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