叔父様の受難 私は、久しぶりに叔父様——ヒューズ・ローズガーデンの船に乗せてもらった。船員たちは活気がよく、しかし流行り病には勝てずに命を落としている者もいるようだ。彼らの形見であろう、ベルトを提げている人もいた。
その中に、見かけない青年がいた。他の船員よりも細く、色も白い。幽霊船から捕まえてきたかのような、儚げな雰囲気を漂わせている。かなりの美形だ。前髪がはらりと耳元に落ち、長いまつ毛が影を作っている。耳飾りは雫の形をしており、時折ゆらゆらと揺れる。この色気に、船員はあてられないのだろうか。と少々不思議に思ったが、叔父様の部下たちだ。そのあたりは徹底しているのかもしれない。
彼は、一人ぼうっと海を眺めている。肌はきめ細かく、陶磁器のようだ。叔父様たちは、いったい、どこから連れてきたのだろう。
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