落ち着く彼 彧紫毎日毎日。仕事が増えていく。
戦が絶え間なく続き、軍議や戦闘、策略などに引っ張りだこだった。
とうとうその疲労が限界を迎え、荀彧は歩いている途中に倒れてしまった。
周りの市民が心配して急いで医務室に運ばれていった。
その知らせを聞いて紫鸞は一目散に彼の元へと駆けつけた。
布団の上でぐっすりと眠っている。
目の下には酷いクマができている。
なんでもっと早く気づいてやれなかったのだろう。
紫鸞は自分に腹を立てていた。
その時、荀彧の目がうっすらと開く。
「ここは……?」
見渡す限り知らない景色が彼の目を写していた。
「し……紫鸞殿…?」
起きたばかりなので思考が上手く回っていない。
「無事か…?」
紫鸞は今にも泣きそうな顔をしていた。
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