pluto__iv @pluto__iv https://potofu.me/a-d-ykmt 夢腐 夢友くん×むざさまの作品置き場💠🌸 ☆quiet follow Yell with Emoji POIPOI 72
ALL イラスト 小説 嘉辰盈月 永年百鬼夜行 無受webアンソロ らくがき 無惨受愛 pluto__ivDOODLE死後、自分の行為を善行悪行問わず客体として受けるというものがあったなら、そしてむざさまが唯一他者に齎した良いものとは夢友くんがむざさまから勝手に見出し受け取っていたものだったとしたら……と考えてた文章。シッダールタを読みながら、オームってなんだろなって。「言葉未満の音の連なり」が「結果としての感情」だけを想起させる、みたいな概念面白いなと思ってメモしたかったもの。こんなに長くなるのは想定外結果だけが明白な正体不明の原因、どんなものだろうねあちこち書きかけでフォーマットも整っていないけれど、お気に入りなので公開しておきます。2023/1/25円環琥鴞こきょうは囁いた それは言葉を持たない言葉だった その囁きは意味のある音の連なりとは思えなかったが、その響きは私にある種の感情を抱かせた あるいは喜び、あるいは愛しみ、あるいは目眩めくるめく高揚、あるいは深く静かな慈しみを。 地獄で生前の科とがを逆回しに精算し、数多の人間に殺され続ける中、琥鴞の紡ぐ無形の感情、原初の言葉、結果としての感情の形でしか実態を持たないそれの恩恵が、無惨の罪まみれの精算の中で息継ぎのように束の間の安らぎとなった 私が与えていたのは数多の痛みと死 しかしそれだけではなかったのか いや違う、私は与えようとはしなかった。こいつが勝手に私から受け取っていたにすぎない 2008 pluto__ivPROGRESSバックアップ用世尊寺家5・6代当主と人間琥鴞くん(三条□□)養子に入った家の嫡男、九つ?歳下の伊行による□□に関する独白・一切経・夜鶴庭訓抄 1495 pluto__ivPROGRESS同人誌スペース以下略の会の企画『御託はいいから早く書け』にて、30分(+α)で書こうチャレンジで作った作品です。お題は診断メーカー(https://shindanmaker.com/804548)よりこきょむざのお話は「耳触りのいいその声が、好きだと思った」で始まり「本当に嬉しいとき、言葉よりも涙が出るのだと知った」で終わります啼梟 耳触りのいいその声が、好きだと思った。朗々と吟じる情味豊かな声、淡々と報告する澄んだ声。はにかみながら笑いかけてきた遠い昔の記憶、そして今几帳きちょう越しに背中から時折囁かれる愛の言葉。一介の地下じげの戯言に聞く耳を持つなど、あの頃の無惨には考えられないことだった。その気にさせたのは声によるものか、はたまた滲み出る性分のせいか。この男によると何故だか忠言すらも耳に心地よい。だからだろう、こんな関係になったのは。 初夏の風が、鶯の囀りを乗せて庵の重い茅葺きを潜る。屋根と御簾みすと几帳は無惨を守る闇を作り出している。その几帳が風に揺れると、隙間から件くだんの男がこちらを見やる気配を感じた。気を抜くといつもこうだ、と無惨は溜息をつきながら嗜める。 682 pluto__ivDOODLE鏡に映った自分の姿が人間の頃に重なり取り乱す無惨さまと、その激情を受け止めて落ち着かせ向き合う手伝いをする琥鴞くんの話。浅草の路地裏での感情発露を受けて、むざさまが人生をこよなく愛せるようにと祈りを込めて書いた文字の改変・供養小説。もともと漫画にする予定だったネタなので、最初の方は台詞が小説にそぐわないかも……見逃して……元ネタ: 恩師から貰った、因果の意味付けの逆転の言葉2021/2/26覗淵「違う違う違う違う!」 叫び声が響いた。続いて鈍い音。 「私は違う!今の私は!もう昔とは違う! 私は永遠に生きられる! 死にはしない! 私は生物の限界を超えた! 私は夜の闇から死を追い遣った! いずれ太陽からも奪ってやる! 死ぬなどありえない! 私に終わりは訪れない、常に最盛期であり、邪魔する者は全て滅ぼす。わたしにはその力がある。惨めに病に倒れ伏すなどありえないのだ……。もうむかしとは違う……わたしこそが黄泉から最も遠く、いずれ死を永久に追放する存在なのだ……」 鏡を殴り飛ばした無惨が、長い髪を振り乱していた。正気を失ったように何事かを小声で呟いている。右手の甲から血が滲んだままで、止血する余裕もないようだった。何事かと襖を開けた琥鴞こきょうを、無惨は恐ろしい形相で睨みつけた。 1659 pluto__ivDOODLE叙爵後〜鬼化の期間のどこか、出奔前夜の時期、欲をくすぐるのが上手い無惨様と、その悪魔的な囁きに魂を持っていかれてる人間琥鴞くんの話。未完成だけどお蔵入りを防ぐために一旦上げます。羽化「君に伝えなければならないことがある」 浮かない顔の青年、民部大丞みんぶのたいじょうは、彼が望月もちづきの君きみと呼んで慕い通う友人、目の前の黒衣の公達きんだちに告げた。曰く、彼の叙爵から数ヶ月が経ち、受領ずりょうとして京を離れる時が近い、と。温和な官人かんにんは彼の友人の願いで、いくつかの書物や記録を調査していたのだが、それも旅立ちまでには終わる目処が立っており、安心するよう付け加えた。 書き物を続ける彼は幾分憔悴しているように見えた。友人を目にする度、にへらと綻ぶ笑顔も最近ではなりを潜めていた。なにがそんなに苦悩の種なのだ、京を出ても死にはしまい、と問えば、君に会えなくなるなどと優男の模範的返答を吐いたので、友人はこれ見よがしにため息をついた。青年は弱々しい笑みを浮かべ、その他にも理由はある、と地方の暴動や武士勢力の話を持ち出し、文弱の自分に彼らを統制する力も魅力もない、と静かに述べた。この時代に何事もなく帰ってこられる保証はない、さもなくば目代もくだいに立てる家人いえも居ない、そして自分の何よりの楽しみである詩歌の交流が京を離れては望むべくもない、と締めくくり、諦めたように微笑んだ。肉体の危険と魂の死、どちらにせよ彼は京の文化なくして生きていけない。公達はそれを見下ろしながらつまらなそうに聞いていた。 1843 pluto__ivDOODLE縁壱さんと琥鴞くんのはなし。無惨様の生き方や存在の是非の話をしてもらうつもりが、よりいちさんの掘り下げメインになった書き散らし。虚空から受信したので認めたものを添削した。人間から人間側の言い分を一度彼らに伝えて欲しいと思って。2021/10/6〜7 1669 pluto__ivMOURNING夢腐 死後の無惨様を迎えに来た夢友くん原作23巻読破後、気持ちの整理に書いてたもの。2021/9/9〜10彼岸そこは静かだった。濃霧の白が視界を覆う。目を落とすと足元は彼岸花が群生しており、霧で霞む視界の端までびっしりと生えている。陽光に焼かれ崩れ落ちたはずの肉体は傷まで元通りだ。突然、前方から微かな音がした。草を掻き分ける軽い音、そして湿った衣擦れの音。何者かの歩みは少し離れたところで止まる。空気が揺れ、靄の向こうに青白い影が見えた。 「迎えにきたよ」 何者かと鋭く問うと、影は困ったように笑った。 「かつて君の友だったものの亡霊さ。忘れてしまったかな、もう何百年も経っているもの」 無惨の睨む先の影は周囲の花を揺らしながらゆっくりと近付いてきた。霧の奥から、浅縹あさはなだの縫腋袍ほうえきのほうに冠を身につけ、長い黒髪を垂らした柔和な笑顔の青年が姿を表す。 2437 pluto__ivDOODLE夢腐 琥鴞くん視点の考え事 鎌倉後期以降のどこかで、善悪とは別に強い信念を持つ無惨様への尊敬と心配をつらつら述べてます。 琥鴞くんのテーマが共に生き方を語らい忠言を与える友人であり、無惨様の推しポイントの一つが自分自身を生きているところなので、推しカプの好き概念(サビ)何度でも繰り返す 説話由来だけど無惨様は神仏の逆なので捻くれた展開になった概念の由来: 沙石集、デミアン憧月 『賢者は誰に言われるでもなく道徳的で、愚者は何度忠告されようが学ばない。だが多くの人は中庸であり、周囲次第で良くも悪くも染まる。従って必要なのは良き友人だが、どんな人間であろうと四十九日の道程を共に歩めはしない。最後まで信頼できる友は良き知識のみである』 僕はただの凡人だ。都で見てきた人々もまた、高官から民草に至るまで、我が友人ただ一人を除いて皆が皆凡人だった。凡人は賢愚の考を知らないため、僕なりにこう理解してみる。賢者を愚かな道に引き摺り下ろせぬ由と同じく愚者もまた染まらぬ何者かであり、それは己の生きる道を初めから知っている人であってその善し悪しは単に世俗の求めるところに合致するか否かにすぎない、と。 874 pluto__ivDOODLE夢腐 無惨様の生前語りと、これからへの転換のはなし。生前の無惨様は心身共に想像を絶する苦しみ方してたろうなぁという想像と、受動的(死からの逃避)ではなく能動的(人生を楽しむ等)に生きてくように思考切り替えたいねって趣旨。『第四の男』のアネットと『デミアン』のエヴァ夫人由来の要素が多いです。無惨様が隣に琥鴞くんいるのに即自分探索に瞑想するの、安心と信頼の現れだと思うのですよ☺️病苦 生前の様子を訪ねたのがいけなかった。語る無惨の口調は激しさを増して行き、次第に震えも混じってきた。 「苦痛が絶えることはなかった。家の者も皆私を疎んじていた。何をしようにも臓腑が、骨が、肉が軋んで邪魔をした。不味い薬や無味の粥を流し込まれては吐き、そうでない時は終わりのない肉体の拷問に独り苛まれ、忍び寄る死の足音に怯える生活。全ては布団の上で完結し、なんの慰めもなく、周りを行き交うは健康な馬鹿者ども! あんな愚者が丈夫な身体を持ったところで何になる? しかも皆、私を憐れみ! 見下し! 私は常に我慢ならなかった! 皆嘲笑っていたのだ、病床に監禁された私を、無力な私を!」 無惨は普段の様子からは想像もつかない取り乱しようで吼えた。 980 pluto__ivDOODLE夢腐 琥鴞くんのかんがえごと診断メーカーよりお題「こんなに好きになる筈じゃなかったんだけどな。」を元に指を動かしてたら、こきょむざの歴史みたいになった。良さみのエッセンスを感じてくれ……あと膝枕は良いぞ沈思「こんなに好きになるつもりじゃなかったんだけどな」 琥鴞こきょうは膝の上で微睡む無惨を見下ろし、その癖の強い黒髪を弄りながら呟く。 元はと言えば生まれて初めて自分に匹敵する才能と思想と品格の持ち主、そして自分を遥かに上回る意思と生命の力に満ちた彼の姿に、朝廷暮らしで擦り減らした自我と欲を呼び覚まされたのだ。政まつりごとに組み込まれた無味乾燥な人生を嫌悪し、知らぬ間に緩やかな絶望の道を歩んでいた自分に、彼は本当の人生を思い出させてくれた。初めから尊敬と親愛の情を寄せていたことは否めない。 しかし、当時は彼の本性を今ほど理解していなかったのだ。自信に満ちた振る舞いは、他者に微塵も価値を見出さない過度な傲慢さからくるものだと知った。鋭い舌鋒は機知のみでなく、彼の生に根付いた深く絶え間ない怒りの現れだった。品性は病的な完璧志向と卑賤なるものへの嫌悪と蔑み、孤高は共感性の欠如、生命力は気も狂わんばかりの死への恐怖の裏返しだった。 1910 pluto__ivDOODLE夢腐 花見お花見の絵(https://poipiku.com/1791508/4120504.html)の補足な小説もどきの書き散らしメモ。暫定版なので諸々調整するかもです。花見「無惨くん、花を見にいかないかい?」 「歌人は花と恋しか頭にないのか」 「はは、でもこの度のは歌ではなくて……百数年越しにさ、一緒に見たいんだ」 せっかくだし着飾っていこうよ、と言って琥鴞こきょうは隣室から櫃を押して来た。中には男物、女物の着物が色様々に入っている。 「気合を入れても月明かりでは大して変わらんぞ」 「夜桜もいいけれど、今度は明るいうちに行きたいんだ」 正気か、と言わんばかりの顰め面で無惨は振り返る。却下も想定済みの琥鴞こきょうは動じない。 「この近くに立派な桜がある。昼間でも傘があれば問題なく往復できることはこの間試して分かっている」 穏やかに述べる琥鴞こきょうを、無惨は狂人でも見るような目で見遣る。 1661 pluto__ivDOODLE夢腐 琥鴞くんと無惨様が散歩して言い争いする話。鬼って悪天候の昼間なら出歩けるっぽいねって趣旨で、風景と無惨様に見惚れる琥鴞くんを書く…はずだった!色々と至らない書き散らしだけど、お蔵入りさせるよりは後々修正することにして投稿してしまえの精神。補足山茶花は花弁が一枚ずつ散る。椿は花の付け根から丸々落ちる→処女喪失や頸切りの比喩だった気が…(うろ覚え)。今回は後者。落椿無惨様と琥鴞君のお話は 「冷たい風が頬を刺す」で始まり「あんまり綺麗で、目頭が熱くなった」で終わります。 #こんなお話いかがですか #shindanmaker https://shindanmaker.com/804548 ※指定された台詞で終わりません ※結構真面目です 冷たい風が頬を刺す。庵を離れて半刻、琥鴞こきょうは早くも提案を後悔した。「こうも吹雪いているならば、陽の光なぞ地上に届きはしない。少し外を歩かないか?」そんな発言を取り消したい。屋内暮らしの長かった琥鴞こきょうは、自然の猛威を知らなかった。笠も靴も持たない二人は、真っ白な雪道を薄着で進んでいた。雪は幾分穏やかになったものの、耳元で唸る風が邪魔で、とても静かな散歩とは行かない。数歩先を行く無惨は何の表情も浮かべず淡々と歩いている。 2342 1