天使がくれた休日「暑いな……」
光の守護聖ジュリアスはそう言いながら額に浮かんだ汗を拭った。
女王の力により常春の聖地であるが、今日はアンジェリークの「夏を満喫したい」、そんな理由により今日は真夏の日差しが燦々と降り注いでいる。
心頭滅却すれば火もまた涼しという言葉もあるが、さすがにこの暑さの中、執務服を着ていると守護聖といえども熱中症になりかねない。
そのため、ジュリアスは今日限定で執務服以外の着用も認めた。
そして、それを率先するべく、自分もTシャツを着ることにした。
選んだのはかつて下界に視察に行ったときに買ったもの。
ただ、そのときもオスカーはうまく着こなしていたが、自分はイマイチ浮いていたのを思い出す。
おそらく今日も服装と自分の醸し出すオーラがちぐはぐなことになっているだろう。そう思うと苦笑せざるを得ない。
1913