komaki_etc 波箱https://wavebox.me/wave/at23fs1i3k1q0dfa/北村Pの漣タケ狂い ☆quiet follow Yell with Emoji POIPOI 224
komaki_etcDOODLE漣タケ。一緒に風呂に入る話マスカラ 撮影で、赤いマスカラを塗った。撮影後に化粧を落とすとき、赤い涙を流してるみたいになって、すこし怖かった。 家に帰り、風呂に浸かっていると、アイツが無遠慮に浴室に入ってきた。追い炊き機能もない、狭い狭い浴槽に、無理やり身体をねじ込んでくるから、窮屈で仕方がない。だけど俺は文句も言わず、ただされるがままになっていた。身体はもう充分あたたまっていたけど。 「狭い」 「男二人で入るのには無理があるだろ」 アイツが濡れた手で豪快に髪をかきあげる。ヘアアレンジでもされない限りなかなか見ることのない彼の額が、てらてらと美しく濡れた。 「何見てんだよ」 「向かい合わせに座ってんだから仕方ないだろ」 アイツの体積の分だけ溢れたお湯が、排水溝に流れていく。どこまで流れていくんだろう。下水へ、川へ、ダムへ、海へ。ゆらゆらと揺れる水面を、ぱしゃ、と手で掬う。アイツが入ってるせいで肩までつかれない。 1524 komaki_etcDOODLE10年後漣タケ甘々ラブラブ同居エプロン 十年経っても、チビはチビのままだった。 詳しく言えば、チビもあの頃より背は伸びたものの、オレ様の方が多く伸びたので、差がさらに開いたのである。いまはチビの頭にアゴを乗せられる。 ガチャ、とドアノブを回すと、ぱたぱたと駆けてくる音がする。住処に帰ってきたのだ、という安心感が一気に広がるこの瞬間の、得も言われぬ幸福。チビがエプロン姿のまま、おかえり、と出迎えてくれた。 「ただいま」 「寒かったろ」 「そーでも」 コートを脱ぎ、チビに抱きつく。このコートはチビに選んでもらったやつだ。スタイル良いなら似合うから、とおだてられるままに買ったロングコートはペラいくせいに重く、本当はいつものジャンパーがいい。しかしこれを着ていると仕事先で好評なのも事実。似合っていると褒められるのは気分がいいから、結局着てしまうのだ。 1746 komaki_etcDOODLE漣タケセックス勝負 2773 komaki_etcDOODLE舞田。初詣の待ち合わせけらけらけら けらけらけら。目の前にいる女性が笑っている。けらけらなんて言ってないのに、どうしてけらけらって言うんだろう。俺はその場所をそっと移動した。電話の声が筒抜けだったからだ。「だからさぁ、スキー行こうって!」という声を背中に受けながら、自販機の前まで行く。百四十円かあ。高いなあ。 ミスターはざま達との待ち合わせに、ずいぶん早く着いてしまった。人混みの少なくなった今なら初詣に行けるんじゃないかとの算段だった。ミスターは去年、大凶を引いたっけ。なるべく高いところに結んできたから、きっといいことがたくさんの一年だったはずだ。凶を引くのは、その日が一年の中で一番悪い日となって、あとは右肩上がりなんだって、ミスターやましたに教わった。なんだそれは、とても素敵じゃないか。そんなら全然、凶ではないじゃないか。はやくおみくじを引きたい。どんな結果でも面白い。 1204 komaki_etcDOODLEアンドロイドのタケルと漣 9339 komaki_etcDOODLE漣タケ。アンドロイドの話のセックスパート 2879 komaki_etcDOODLE漣タケ。初日の出の中でキスする話1月1日 正月っていつも晴天のイメージだ。雨の降る元旦を経験したことがない気がする。 今年も、初日の出をベランダから見ていた。コートを着て、毛布をかぶって。白い息がゆっくりと宙を揺蕩う。 隣に並んだアイツは、何故だかとても大人しい。いつもと同じ朝日じゃねーか、位は言いそうなものを。じんわりと広がってく空の黄色の中、アイツは鼻を赤くして黙っていた。 「……キレイだな」 「……ん」 小さな声で呼びかけると、毛布が少し揺れた。寒さで喋りたくないのかもしれない。それとも、一年のはじまりの、どこか荘厳な光にあてられているのだろうか。 祈りが届く気がして、はあ、と息を大きく吐いた。口の中が熱くなって、その熱さが外に出た途端白く変わって。白が消える頃、アイツの顔が正面にあった。俺のことをじっと見る瞳の色は、日の出の色とそっくりで、俺は息を吸うのを忘れて見入ってしまう。 716 komaki_etcDOODLEおじさんとタケルの会話石にキスする人 野暮用で電車に乗っていたら、窓から覗く川縁に、佇んでいる人がいた。 冬の川に入るつもりだろうか。周りに人は誰もいない。 どうにも気になって、その駅で降りて、俺はその人を探した。少し歩けば辿り着いた、車窓から見えたのだからそりゃそうか。 つまり、誰からも見えるところで、入水自殺なんかするわけないってことだ。そんなに深い川でもない、俺はなんでこんな心配をしてしまったのだろう。 「キミ」 「……は、はい」 「石は好きか」 「は?」 その年老いた男性はしゃがんで、ひとつの石を持ち上げた。拳より小さめの、丸い石だった。 「川を転がって、角がとれて、丸くなってるんだよ」 「……そう、すね」 「なんて美しいんだ」 そう言ってあろうことか、そのおじさんは石にキスをした。とても愛おしそうに、慈しむようにするものだから、俺は汚いですよだなんて言えず、ただただその光景を見ていた。 1452 komaki_etcDOODLE漣タケ。タケル誕線香花火を灯して くしゃみで起きた。肩がすっかり冷えていた。 眠そうにしながら日付ぴったりを待つアイツをくすくす笑いこの日を迎え、祝いの言葉でもくれるのかと思ったら押し倒されて、何が何だかわからないまま三回致した。 祝い方が下手すぎるだろ。くしゃみをもう一度して、スマホを手繰り寄せる。お祝いのメッセージがたくさん届いていた。朝になったら返そう。このまま幸せな眠りにつくためには服を着ようか、それならばついでにアイツも起こして一緒に服を着させようか。風邪でも引かれたら困るし、それが俺のせいだと周りにバレるのはもっと困る。 なあ、と隣に声をかけようとすると、寝ていたはずのアイツがこちらを見ており、ぱちんと目が合った。 2683 komaki_etcDOODLE漣P♀ナデシコ「はい、今日のお花」 そう言って小ぶりな花束を渡すみのり。下僕は嬉しそうにそれを受け取り、いそいそと花瓶を用意した。古くなった花を捨て、新しい水を汲む。 「事務所が明るくなって、いい気分になれますよね」 「ふふ、俺はプロデューサーのその笑顔が見れただけで嬉しいけどね」 お上手なんですから、と受け流す下僕に、なぜか胸がむかむかする。そんな、食べられないモンに、大げさに喜んでみせるなんて。 それくらい、オレ様にだって出来んのに。 「いい香り」 顔を綻ばせる下僕に、喉が渇いた、と声を荒げれば、ぱっとこちらを向く。まったく、しょうがないんですから、とぱたぱたと冷蔵庫に駆けていく背中を見ながら、勝った、と思った。花なんかに気を取られてるからだ。オレ様のことだけ見てればいーんだよ。 1378 komaki_etcDOODLE漣タケエクストラなんとか エクストラなんたらホイップを勧められたから、テキトーに頷いていたら、甘すぎるコーヒーが完成した。一口すすって顔をしかめたオレ様を笑い、交換しようか、とココアのマグを差し出される。 「ココア飲みたかったんじゃないのかよ」 「甘いのが飲みたかったんだ。これも甘い」 チビは上のホイップをひとくち飲んで、うまそうに微笑んだ。チビが頼まないコーヒーを飲んでやろうと思ったのに。格好がつかない。まあ、この甘さに免じて許してやろう。ココアはこっくりと口の中に広がり、寒さで固まった身体がほぐれていく。 「今の時期って、正月の番組の収録があったりするだろ。まだクリスマスにもなってないのに、あけましておめでとうございますって言うの、なんか、くすぐったいよな」 1631 komaki_etcDOODLE血が緑色の舞田うさぎ柄 あ、と思ったときには遅い。紙の端が生んだ熱は、指先で燃えるほど痛かった。 紙で指を切るのは久しかった。日々、台本や香盤表なんかで紙に触れてるけど、いつもなんとなく注意していた。ハンドクリームを塗って保湿したり。先生だった頃も、滅多に切らなかったな。こういうのは忘れた頃にやってくる。 誰にも見られてないといいな、と思いながら、指先を口に含む。錆の味。後で絆創膏を貼ろう。絆創膏にありつくまで、血は止まっていてくれるだろうか。 「あれ、舞田先生、指切っちゃいました?」 うぐいす色の髪の毛が、そっと近づいてきた。ミスターうづきはカバンを漁って、絆創膏を探してくれる。 「あったあった。咲ちゃんから貰ったやつなんで、かわいい柄なんです。指先が明るくなっていいでしょう?」 657 komaki_etcDOODLE滅んだ世界で2人っきりの漣タケ電波塔 やけに静かな朝だった。鳥の囀りも車のエンジン音も聞こえず、ぞっとするほどの静けさに、俺は畏怖感を覚えて起きあがる。 ベッドの隣は空っぽだった。まだシーツの皺の跡が、アイツの形で残っている。さっきまでいたのだろうか? 消えた温もりのせいで、こんなに寂しくなっているのだろうか。 ガチャ、と音がして、アイツの帰りを知る。なんだ、どこかに行ってしまったのではなくて、コンビニにでも行ってたんだ。そう思ってたのに、アイツの呼吸音もいつもと違っていた。 「誰もいねえ」 「……は?」 「みんな死んでる。生きてるヤツが誰もいねえ」 何を言ってるんだ、コイツは。俺はまだ寝ぼけているのかもしれない。それとも、ドッキリか何かか。アイツの後ろにカメラを探すけれども、何もなかった。 1643 komaki_etcDOODLEタケル死ネタの漣 1701 komaki_etcDOODLE漣タケもどきお玉 左利き用のお玉を見つけて、そのまま買ってしまった。カバンは持ってないから、ビニール袋の値段もかかった。 さて、家にあるお玉をどうしよう。そのまま捨てるのもなんだかもったいない。でも使い古しを誰かにあげるわけにもいかず(新品ならともかく)。 家に帰るまでの道で、トイプードルが散歩していた。ピンクのチェックの服を着ており、裾から飛び出た毛がくるくると膨らんでいて大変可愛らしく、思わず頬が緩む。飼い主手作りの服だろうか。家族に自分の作品を身に纏ってもらえるなんて、きっととんでもなく嬉しい。 家には豚汁の素(にんじんやじゃがいもがあらかじめ切られているパック)と豚肉がある。今夜は豚汁だ。たっぷり作って、どんぶり一杯に食おう。円城寺さんならそこに鮭とか青菜とか何かつけるんだろうけど、俺にはそんな器用なことは出来ない。鍵穴に鍵を突っ込んだ時、違和感に気付く。味噌の匂いがしたのだ。 1927 komaki_etcDOODLE漣タケ。事後。 1278 komaki_etcDOODLE漣タケ。事後コーラ味 アイツのくしゃみは二パターンある。大地を揺るがすようなでかいやつと、子供がしたみたいな小さいやつ。今はささやかなほうが漏れた。 「寒いか?」 「さむくねえし」 嘘つけ、と笑って毛布を渡す。薄手とはいえ、一人一枚必要な季節になってきた。外ではすっかり秋の風が吹いている。 いい加減はだかでいることを諦めた方がいいのだろう、だけど心地いいのだ。つながった後、汗も精も尽きて一息ついて、二人でこうして寝ころんでいるのが。時折思い出したようにキスをするのは、なんだか犬と戯れているみたいだった。 「オマエってさ」 「あ?」 「コーラ飲めるか」 「飲めるにきまってんだろ」 何を言ってるんだと心底不思議そうな顔をされてしまった。俺はどうしても小さい頃聞いた「歯が溶ける」という話が頭をよぎって、避けてしまうのだ。 1463 komaki_etcDOODLEモブおじさんと、少年時代の漣の話タンポポ 一人になってからというもの、特に「恋しさ」というものは感じなかった。故郷や、暮らしや、親父に対して。 あの頃はとにかく夕日が眩しかったことしか覚えてない。果てしない汽車に乗った時の、目を見張っていないと目的の駅を通り過ぎてしまうんじゃないかという焦燥感と、日々の感情は似ていた。しかし、この国は夜も平和だ。そこらじゅう明るく、道は整備されている。 オレ様に貢ぎたいというヤツに任せておけば、寝る場所にも食い物にもそこまで困らなかった。毎日ストリートファイトに明け暮れて、汗を流した分、夜は眠るだけだった。いろんな大人に出会ったが、誰がどんな顔でなんて名前だったかも、もう覚えてない。だけど一人だけ、忘れていない顔がある。豪快に笑う男だった。 4167 komaki_etcDOODLE漣タケ。モブおじさんが漣を泊めてた過去があります手のひら 夜中の三時に目が覚めた。 どうして三時かわかったかというと枕もとのスマホで見たからで、どうして夜中に目覚めたかというと話し声が聞こえたからだ。 隣に寝ていたはずのアイツの姿はなく、かわりに風呂場の方から声がする。誰と話してるんだ、電話か? こんな時間に台詞暗記をするようなヤツではない。 俺は軋む身体を無理やり動かしてベッドから降りた。シングルベッドじゃ睦みあうのにも無理がある。しかし事はいつも急に始まるから、わざわざホテルに行っている暇もない。どうしたもんかと腰を摩りながら、俺はこっそり風呂場へ近づいた。 「だから、無理だっつってんだろ」 苛立った声が浴室に響く。俺を起こさないようにわざわざここまで移動してきたんだろう。真っ暗な室内に、煌々とスマホの光が反射する。 1992 komaki_etcDOODLE漣タケ金木犀のジャム 大家さんに、はい、と手渡されたその小瓶には、小さなオレンジ色の花が浮かんでいた。 「金木犀のジャムなの」 「手作りですか。すごいですね」 「趣味なのよ、ジャムづくりが。イチゴでしょ、マーマレード、りんご、金柑なんかも」 にこにこと笑うその目尻の皺に、日々の暮らしの楽しさが刻まれていた。回覧板と一緒に小瓶を受け取った俺は両手が塞がっていて、不格好なお辞儀しか出来なかった。 「それじゃあ、ハンコを押したらお隣に回してね」 「ありがとうございます」 朝のロードワーク帰りに、集合ポストの前で偶然会うにはタイミングが良すぎた。俺は大家さんの背中を見送りながら、さては俺の音で朝起こしてるな、と察する。もっと静かにドアを開けるようにしよう、この家は古いから音が筒抜けだ―― 1740 komaki_etcDOODLE漣タケ獏 夢を本当にする力が、もしあったとして。 「覇王」 「にゃあ」 路地裏で、いつものネコに煮干しをやる。嬉しそうに喉をごろごろ鳴らす様を見ていると、自然と自分の口角もあがってくる。 そろそろ寒くなってくる時期だ。コイツは今年、どこでどうやって過ごすのだろう。あたたかい場所で眠れているのか。食い物にはありつけているのか。さみしくなったりはしやしないか。 「チャンプ――っと」 オマエもいたのか、とあからさまにテンションを下げるチビに、オレ様の口角も下がる。お互い、一人きり――正確には一人と一匹――になれる、とっておきの場所なのだ。邪魔されたともなれば、気分はよろしくない。だけど、退散する気もないし、おそらくチビもそうだろう。仕方なく、といった風にしゃがんで、ポケットから缶詰を取り出した。 3036 komaki_etcDOODLE漣タケ。情事後波紋 アイツの胸の上で呼吸を整えていた。まだ夕飯には早い時間だった。 じんわりと全身を包む汗に、風呂に入らなくてはと思いつつ、もうしばらくこのぬくもりに包まれていたいと力を抜く。うるさかった鼓動がおさまってきて、まろやかな倦怠感が襲ってくる。 俺の頭の上で長く息を吐いていたアイツが、おもむろに俺の髪を撫でた。撫でたというより、掴んで離すような、髪の動きを遊ぶ仕草だが、俺はそれが酷く心地よくて目を瞑る。 「チビ、ここで寝んなよ」 「寝ない……風呂入るだろ」 全身でアイツの体温を感じる。さっきまで俺のナカで激しく動いてたとは思えない静けさに抱きしめられながら、アイツの肌のたくましさを味わう。薄暗くなった室内。カーテンをしめなければ。 1863 komaki_etcDOODLE漣タケシュート 鼻をかんだティッシュをゴミ箱に向かって放り投げたら、少し左に逸れて入らなかった。外では秋の風が吹いている。 「ハッ、だっせーの」 めざといアイツはけらけらと笑い、新しくティッシュを取るとぐしゃぐしゃと丸め、席に座ったままゴミ箱へ放った。ティッシュはそのまま吸い込まれるようにゴミ箱へ入り、アイツは得意げに鼻を鳴らす。 「見たかチビ!」 「こんなことでいちいち騒ぐな」 俺だって、そのくらい出来る。先ほどのティッシュはゴミ箱に入れ直し、俺も新しく丸をぐしゃぐしゃと作った。 「おい、そこからじゃ近いだろ。オレ様んとこからじゃねーと勝負になんねえ」 「細かいヤツだな」 まあ言われてみればその通りだから、俺はしぶしぶアイツの隣に座りなおした。手首のスナップをきかせて、ゴミ箱を狙う。 1740 komaki_etcDOODLE漣タケかもめ この世に十月があって嬉しい、そう言ったのは赤毛のアンだったか。俺は読んだことがないから知らないけれど。 確かに、ようやく涼しくなって秋めいてきたこの頃を、俺も嬉しく思う。夏と冬ばかりの世界はいやだ。くたびれてきた半袖のティーシャツを肩までまくるのを、そろそろやめていいかもしれない。 「人間、ライオン、ワシ、ライチョウ、角の生えたシカ、ガチョウ」 「なにジュモン唱えてんだよ」 ベッドに腰かけながら台本を口にしていると、菓子を食い終わったアイツが振り向く。机の上の麦茶を見て、夏の残り香を感じた。 「チェーホフのカモメだ。今通ってるワークショップの、次までの課題だ」 「動物の名前言ってるだけじゃねーか」 「このシーンだけだっつの……」 2072 komaki_etcDOODLE漣タケうさぎと炭酸水 夜の散歩のお供に、強炭酸水を買ってみた。水より幾分か気分が晴れやかになる気がしたのだ。 今夜は中秋の名月と十五夜がかぶっているそうで、それはとても珍しいことのようだった。台本チェックもひと段落したことだしとサンダルで外に出てみれば、なるほど綺麗な月夜だった。炭酸水はぴりぴりと喉を通過して、脳が冴えわたる心地がする。 花札で、月見で一杯という役がある。花見で一杯という役とセットで覚えたのだが、花見は春にしかできないのに対して、月なんか毎晩出てるのになんで特別視するんだろうと不思議に思ったものだ。これだけ見事な月なら、そりゃああやかりたくもなる。俺はまだ酒は飲めないけれど、綺麗なものを愛でながら飲む酒はきっとうまいんだろう。しゅわしゅわと舌の上で炭酸が弾ける。 1793 komaki_etcDOODLE雨想。雨彦さんが吸血鬼はじめから 本日三度目のカフェ。喉が渇いて仕方ない。 連日、雨彦さんに血を分け与えているからだと思う。カフェインばかり摂るなと眉を顰められたから、ブラッドオレンジジュースにするけれど、どうして僕がこんなに気を遣わなければならないんだろう。 きっかけは本当に些細なことで、雨彦さんが吸血しているところを見てしまったのだ。撮影してた建物の、外に続く非常階段の踊り場。外の空気が吸いたくなって、と一人でぷらぷら出ていったら、ばったり。スタッフの一人がこっそり喫煙しているところを口説いたらしい。吸血された時の記憶は消せるから、特に騒がれもせず、こうして撮影やロケのたび、事に及んでいたという訳だ。 「時折ふらふらとどこかに行くのは、そういう訳だったんですねー」 2020 komaki_etcDOODLE漣タケ。魔法学校パロセンコウハナビ「ハナビ?」 「恭二さんに貰ったんだ。マグルの祭りで使われるんだと。火花が出るらしい」 「そんなの杖ふりゃすぐだろーが」 「マグルは杖を持ってない」 少し頭を使えばわかるだろうに。短絡的なアイツにやれやれと頭を振りながら、透明なビニール袋を破り、説明書きを見る。 恭二さんはマグル出身だ。時々マグル界に帰った後、こうしてお土産を買ってきてくれる。俺や隼人さんたちの、密かな楽しみだ。今回は「夏祭り」に行ったらしく、そのおすそ分けだと言っていた。 「えーと、バケツに水と、ライターを用意する」 「マグルらし」 アイツは杖をひと振りして、俺が持ってきていたタライに水を張る。途端に重みを増したそれを俺は慌てて地面に下ろし、ハナビの一つを手に取る。 1487 komaki_etcDOODLE漣タケおやすみ 事務所のソファで寝ていたら、枕代わりのクッションの下で、スマホがブルブルとうるさくて目が覚めた。朝のアラームとして置いているだけなのに、なぜ夜中に起こされなきゃならないんだ。表示を見ればチビからだったので、画面に指をスライドさせ着信に応じる。 「……んだよ」 「悪い。寝てたか」 チビの声が片耳に響く。寝起きの頭はまだふわふわとしていて、まるで目の前にいるかのような錯覚に陥った。 「何の用だ」 「オマエ、今日はどこ泊ってんだ」 「事務所」 「そうか、ならよかった」 今夜は少し冷えるから。そう言ってほっと息を吐くチビが見える。大きなお世話だ、多少の肌寒さなど寝ていれば紛れてしまうのに。 「用がねーなら切るぞ」 「……なくちゃだめか、用」 1688 komaki_etcDOODLE漣タケうかうか 電車で隣に座った人が、花束を持っていた。 横を見なければ気づかないほどこぢんまりとした素朴な花束で、一輪、ひまわりだけが目を引くように鮮やかだった。 隣の人はそれを嬉しそうに、大事そうに何度も抱え直すものだから、自然と目が引き寄せられてしまう。きっと、じっと動かない人であれば、花束を持っていたことにも気づかなかっただろう。 花束は、職業柄、よく貰う。ドラマのクランクアップが主だ。ライブや舞台でもフラワースタンドを貰うが、持って帰れるものではない。手の中にすっぽりとおさまるサイズだと、家や事務所に飾れてささやかに嬉しくなる。 花は、一過性の美しさだ。あっというまに枯れてしまうし、それは手入れを怠れば尚のこと早まる。綺麗にドライフラワーにできれば長く楽しめるのだろうけど、自分はそこまで器用ではない。そんな一瞬の美しさを、わざわざ俺のために贈ってくれる存在がいるということは、なんと嬉しいことだろうか。右隣のひまわりを見ながら、そんなことを思う。きっとこの花たちは、帰宅後、速やかに花瓶に生けられるのだろう。存分に愛されてから散るに違いない。儚い栄華。俺は自分の右手の甲を見た。 1908 komaki_etcDOODLE漣タケまんなかバースデー展示 10 komaki_etcDOODLE漣タケゲーム実況「こんばんは、みんな、聞こえてるか?」 ヘッドセットのマイクに向かって声をかけると、数秒のラグののち、コメント欄に「聞こえてる」との書き込みが多数現れる。よし、準備は万端だ。改めてマイクに向かって、「これからゲーム実況配信をはじめます」と伝えた。 今回挑戦していくのはホラーアクションゲームだ。いわゆるゾンビ的な敵が続々と襲ってくるのを、手元の銃やらで倒していく、初見注意、叫び声注意、と表記はしたものの、俺は視聴者が期待しているようなリアクションはなかなか取れない。気を抜くと淡々と進めてしまうから、うまくトークを織り交ぜて、時折大げさに驚いてみせながら、順調にゲームを進めていった。 「あれ? この部屋、なんで開かないんだ?」 1507 komaki_etcDOODLE雨想砂糖多めに「夜中に口笛を吹くと蛇が来ますよ―?」 「ん? 吹いてたかい?」 「いいえー」 「なんだ、北村のいたずらか」 掃除している雨彦さんが、あんまりにも楽しそうな背中を見せるものだから。そのうち本当に口笛を吹きそうな雰囲気だったので、あらかじめ釘を刺しておいたにすぎない。 「鼻歌は歌ってましたよー」 「そりゃ無意識だった。何を歌ってた?」 「ドライブアライブ」 「はは、我ながらご機嫌だな」 シンクにクレンザーをかけながら、くつくつと笑う。換気扇がごうごう回って、彼の鼻歌をかきまぜていた。 時刻は二十二時。夜中と言っても差し支えないだろう。寝るにはまだ早い、ひそやかな、二人きりの時間。それなのに雨彦さんは、突然掃除をはじめてしまった。 2257 komaki_etcDOODLE漣タケ/ワードパレットお題:頬にキス・髪を撫でる・空き缶空き缶 ふと、夜中に目が覚めた。覚めたというより、いったん睡魔に身を任せて、それが過ぎ去っただけにすぎない感覚。 射精後というのはどうにも眠くなる。全身から欲求が抜けた途端、泥に片足を突っ込めば最後、あっというまに引っぱりこまれてしまう。がくん、と沈んでいくのは一瞬だ。自分が息をしているのすら不思議なくらいの気絶。これだけはどうにも抗えない。 自分と世界の境目がゆっくりとはっきりしていき、輪郭を帯びていく。暗闇の中でも目は冴え冴えとして、このまま電気を付けずとも歩き回れそうだ。 隣ですうすうと寝息を立てているチビをちらりと見たのち、起き上がる。うすらかいた汗に、喉の渇きを覚えた。飲み物が何かしらあるはずだ。起こさないようそろそろと歩く。全身を気怠さが包んでいた。冷蔵庫の前で、大きく伸びをする。 1482 komaki_etcDOODLE雨想カフェオレ 新潮文庫が好きだ。 天のアンカットや、スピンが付いているところ。ぶどうのマーク。素朴な手触りが、手に馴染む感覚がする。 表紙に惹かれて、所謂ジャケ買いをすることもあるのだが、僕は本を読む時にまず表紙を剥いでしまう。帯も外して、スピンをはじめのページに挟み直して。こうやってはじめて、その本を読み始める準備ができるのだ。 「ブックカバーでもプレゼントしようか」 ソファの隣の席でそう笑った雨彦さんは、コーヒーをミルクなしで飲む。僕も最近はブラックが好きだ。思考がすっきりする気がして、すがすがしくなる。 「あ、いいですねー。嬉しいですー」 「今度買ってやろう」 他愛もないおしゃべり。お互い一緒にいるのに別々のことをする、それが当たり前になっているのが心地よかった。 2382 komaki_etcDOODLE漣タケ飴 飴を捨てた。カバンの底でどろどろに溶けてしまっていたからだ。 誰に貰ったんだったか、おそらくヘアメイクスタッフさんだ。こういう気軽な菓子って、ふいに手に入るから持て余してしまう。いつもなら喉ケアにもなるからありがたく食べるのだが、立て続けの撮影ですっかり忘れてしまっていたようだ。 「なあ、飴持ってないか」 「持ってねー」 「そうだな。あったらオマエ、自分で食べてるもんな」 アイツの当たり前の返答に、一人で納得してしまった。アイツは貰ったら即食べる。収録の直前でもだ。飴は噛み砕くし、口の中がもたつくチョコレートもペロリだ。おかげでメイクさんは、撮影が始まる直前に、アイツの口元をチェックしなければならない。 1336 komaki_etcDOODLE漣タケ指輪 晴れだか曇りだかよくわからない午後、行き交う車の多さに辟易していた。 横浜の、大通りから横に逸れたこじゃれた小さな道に、その店は面していた。紺色の軒下に、眩い黄色のランプで店名が灯されている。 チビが来店時間を予約していたからか、女性の店員が待ち構えていたように出迎えた。白いシャツに黒い腰エプロン、まるでカフェの装いだ。店内には青いタイルと霞んだ色のドライフラワーが溢れ、ここだけ異国のようだった。 「本日はご来店ありがとうございます」 室内では僅かにピアノクラシックが流れていたが、全体的に静まり返っている。店員もヒソヒソ声の音量で話した。隠れ家、秘密基地、そんな言葉が似合う場所だった。 指輪を買いに行きたいと言ったのはチビからだった。これからも一緒に歩んでいく、約束がほしいと。証を形にしたいと、そう呟いたベッドの中、オレ様は「好きにしろ」と言いながらチビの髪を遊んでいた。 1812 komaki_etcDOODLE漣タケ見失ってしまいそうな幸福を インスタントラーメンに湯を注いでいたら、案の定アイツも「オレ様も食う」と言い出した。 「オマエはさっき菓子を食ってたろ」 「別腹」 どうせこうなると思って、ケトルには余計に湯を沸かしてあった。アイツは備蓄品を入れてある棚からカップラーメンを取り出し、線まで湯を注ぎ入れる。あとは三分、待つだけ。 がっつり食べたい時は円城寺さんのラーメンに限るけど、どうしようもない夕方の小腹には、この程度でいい。麦茶をコップに用意して、蓋を剥がして、手を合わせていただきますを言う。 俺が麺を啜りだしたのと同時くらいに、アイツも蓋を剥がした。三分待ちきれなかったのだろう。 「まだ硬いだろ」 「ヘーキだっつの」 ズルズルと勢いよく口に吸い込まれていく麺から汁が飛ぶ。仕方ない、ラーメンを食う時の宿命だ。机は後で拭けばいい。 2326 komaki_etcDOODLE漣タケハニーオレ 夏場にカフェの窓際の席に座るのは、グラスの氷が溶けるのが早くなるということと同意だった。 机の上に水たまりを作っていくグラスを手に取ると、ぱたぱたと水滴が垂れて、ズボンが濡れた。薄まったハニーラテの底をゆっくり吸い上げる。ずごご、という音は、何となく下品な気がして出したくない。 対してアイツはそんなこと気にしていないらしく、豪快に音をたてながらグラスを空にした。まだ出るには時間があるのに。レッスン後に二人だけの仕事があり、円城寺さんとは解散済みだ。 「見てるだけでもあちー」 「何がだ」 「外」 燦燦と照り付ける太陽と、陽炎を生むアスファルト。数十分後にはもう一度あの中に出なければならないのは億劫だ。 1692 komaki_etcDOODLEドラマの中でタバコを吸う役の漣タバコ 実際の年齢と違う役を演じるということは、多々ある。要は「そう見えればいい」のだから。俺だって中学生の役も、十九歳の役もやったことがあるし、アイツも然りだ。今回、俺は十七歳のままだけど、アイツは二十超えの役を演じている。 恋愛ドラマというのはむずかしい。中心に「ヒロインが好き」という思いがみんなあって、だけどそれだけじゃだめで、他の人間関係をどろどろさせるために、歪んだ感情も併せ持たないといけない。それぞれの思惑が交錯してこそ見応えのある展開になるから、ヒロインのいないシーンでも手が抜けないのだ。 ヒロインのいないシーン。それは自宅のベランダだったり、喫茶店だったり、職場だったり。そんな些細なシーンで、アイツはタバコを吸う役だった。 2590 komaki_etcDOODLE目が見えないタケルBGM:美しきもの(サンホラ)美しきもの 紫陽花を二輪、手に持って帰る。適当な植垣から折ってきたが、どこかの家の庭だったのかもしれない。申し訳なく思う心も薄くなる。じんわりとした世界に、肌が汗を纏いだす。 「ただいま」 「おかえり」 小さな声で呟いても、必ず返事が返ってくる。オレ様の帰りを今か今かと待っていたのかと考えてしまう。きっとたまたまだ。たまたま起きてて、たまたま耳を澄ましていただけだ。そう思わなければやってられない。 「今日はなんだ?」 「ん」 ベッドの横まで行って、紫陽花を渡す。チビは花の部分を触りながら、首を傾げては戻し、傾げては戻ししていた。 「紫陽花か?」 「そうだ」 「何色だ? 水色?」 「そうだ」 ぶっきらぼうにしか答えられないオレ様に構わず、チビはぱあっと顔を綻ばせて、大事そうに紫陽花を抱えなおした。 1436 komaki_etcDOODLE漣タケ同棲コーヒー 荷ほどきをしている手を休めて、ベランダの窓を開けた。さあっと新しい風が駆け抜けていく。まだカーテンも付けていない窓辺は陽射しをそのまま迎え入れて、ぽかぽかとあたたかかった。 テーブル、椅子、食器棚。二人で選んだ家具たちが、所在なさげにうかうかしている。これから馴染んでいくんだろう。そして、置かれているのが当たり前になっていく。ソファをひと撫でして、おおきく伸びをした。この空色を選んだのはアイツだ。 ただ暮らせればそれでいい、と思っていた俺たちを、事務所の人々は強く説得し続けた。何年も住むことになるんだから使い勝手のいいものを、ストレスのない快適さは自分で作るものだ、と。言われてみればそれは全くその通りで、俺はもうすっかりこの部屋が気に入っている。こげ茶で揃えた家具たち、そのなかでひとつだけ明るい色のソファ。二人で暮らすのにちょうどいい広さの部屋。 2858 komaki_etcDOODLE漣タケ寝坊 朝、オレ様の方が先に目を覚ますことは珍しかった。 チビは毎朝ロードワークに行くから、その支度の音で起き、勝負を仕掛けるために一緒に出ていくことが多い。どうしても眠気が勝ったらそのまま惰眠を貪ることがあるけれど、ともかくチビは、いつもオレ様よりも早く起きるのが日課だった。 それがどうして、今日はこんな時間まで寝ているのだろう。起こした方がいいのだろうか。鼻に手を当て、息をしているのを確認し、なんとなく安心する。こんだけ温かいのだから、そりゃ息もしているはずだ。 「オイチビ」 「ん……」 「起きなくていーのかよ」 そのまま鼻を摘まみ、チビがもごもご動くのを見ていた。苦しそうな顔をしたのち、オレ様の手を振り払い、うっすらと大きな瞳を開ける。チビは童顔だ。無防備な寝顔は、殊更幼く見える。 1944 komaki_etcDOODLE漣タケコンドーム 部屋の掃除をしている時に、コンドームの新しい箱を見つけた。 薬局で買ったのか通販で買ったのかはわからないが、薄い袋に包まれたままの黒い箱が、四箱も。 ――コンドームって、まとめ買いすると安くなったりするのか……? ベッドサイドのミニテーブルの小さな引き出しにそれは乱雑に突っ込まれており、隠す気もさらさらなさそうであった。俺は引き出しの中身を整理するために、一度全てを取り出す。 新しい箱の他に、開封済みの箱も出てきた。ジェル付きのと、薄さに拘ったのが。使い比べてみようとして、大して違いが分からなくて、暗がりの中で手に取ったやつを使っているから、減り方も半々だ。 六つの箱と、使いかけのローションをベッド上に並べて、俺は一人で赤面する。だってこれじゃあ、まるで、やることをこんなにも楽しみにしてるみたいだ。 931 komaki_etcDOODLEハッピーエンドのその先へ! komaki_etcDOODLE漣タケひまわり クランクアップです、の掛け声で、共演者やスタッフから拍手が起こる。まだ役が抜けきっていない俺は一瞬何がおきたのかわからず動揺し、理解したのちにお辞儀をした。黄色の花束を渡されて、その珍しい色に驚く。俺のイメージカラーが青だから、普段は青い花束を貰うことが多いのだ。鮮やかな包み紙の中で煌々と咲くひまわりは、夏を凝縮して輝いていた。 「んだソレ」 「今日、クランクアップだったから」 家に花瓶を置くようになったのは、やはり花束を貰うことが多くなったせいだ。細い花瓶、長い花瓶、種類も随分増えた。今手に持っているのは、水色の、側面がぎざぎざしたプラスチックの花瓶。光を反射して、揺れる水がきらきらと美しいデザインだ。これもファンからの贈り物で、もうすっかり我が家に馴染んでいる。花束の包み紙を剥がして、花たちの茎の端を切り落とす。 2743 komaki_etcDOODLEれおたい(大学生、同棲)前戯 3018 komaki_etcDOODLE舞握ハートマーク 俺の家には冷蔵庫がないから、夏に遊びに行くのは嫌だ、と言われた。だから俺たちはいつもカフェで待ち合わせをする。 カフェオレとカフェラテの違いがよくわからないなんて話をどちらかがして、どちらかが解説するのを、なんど繰り返しただろう。メニューを見ながら思いつく話は限られてて、でもラテアートのサンプル写真はどの店でも違ってて、やっぱりこれにしようって二人して選んで。異なるハート柄が運ばれてきて、小さく乾杯した。 「冷蔵庫、買わないのか?」 「んー、ミスターやましたんち行けばいいし……」 「それで事足りるんだもんなあ……」 ははは、と笑いながら口元に泡の髭をつくるミスターあくのは、店内をくるりと見渡して「いい店だな」と呟いた。仄暗いオレンジ色で照らされた隠れ家的な室内はシックなジャズがかかっていて、きらきらとした音色に観葉植物が泳いでいる。カウンター内にはアンティークのカップや皿が一面に飾られていて、曳きたてのコーヒーの香りが広がっていた。うん、いい店だね、と頷いて、俺は自分の部屋のことを思い出す。毎日蒸し暑いから洗濯が億劫で、ミスターやましたのとこにつっこんできたけど、大丈夫かな。またあとでなんか言われるかな。 1608 komaki_etcDOODLE漣タケセックス 3005 12345