俺のかわいいおチビちゃん俺の恋人はかわいい。付き合って数年が経ち、出会った頃は文字通り「おチビちゃん」だった身長も伸びてもうすぐ俺を越すくらいになったけど、どれだけかっこよくなっても俺のかわいいおチビちゃんなことは変わらない。
お互い働き詰めで、ようやく迎えた休日前夜。ヒーローという職業柄なかなか望んだ日程で休暇をとることは難しくて、2人の休日が重なるのは2ヶ月ぶりだった。
研修期間が終わってタワーの外に借りた俺たちの家で、2人であーでもないこーでもないと迷った末に買った2人がけのソファに座りながらぼーっとテレビを見つめているとおチビちゃんが話しかけてきた。
「フェイス、なに見てんだ?」
「ん?ああ、バラエティ番組かな。あんまりちゃんと見てなかったから何してるかよくわかんないや」
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