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    ナナシ/ムメイ

    @refuge774 @mumei_774
    ゲッター(漫画版と東映版中心/竜隼)書いて一旦投げる場所に困ったのでここに。推敲したのはpixiv(https://www.pixiv.net/users/1604747)に。■→推敲格納済
    なにかあればましまろにどうぞ↓
    https://marshmallow-qa.com/refuge774

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    ナナシ/ムメイ

    MOURNING漫画サーガ版。どうにも竜隼の雰囲気が漂う。
    真で竜馬がビビってたのが不思議だったって話の時に聞いた物から書いたはずの断片とか、データ破損時にサルベージしたの詰めたもの。

    東映版も一話から竜馬が隼人を意識してる描写はあるけど、漫画版の竜馬が勝手に運命共同体に見込んだ感じは一体なんだったんだろうなとか思います。
    ■ 空の「  」 早乙女家のリビングでBGMのように落ち着いた恋愛映画が流れていた夜だった。
     女性陣や早乙女博士が見つめる画面を横目に飽きてしまった元気ちゃんやリョウとトランプに興じた後(ムサシはミチルさんを落ち着かない様子でチラチラと伺いながら耐えていたが、結局我慢できずにソファの片隅で寝入っていた。ちっとも起きやしなかったから毛布だけ掛けて置いてきた)、寝付こうと向かう共同部屋への廊下で並んで歩く姿から流石にギョッとする言葉を耳にして足を止めた。

    「そういや一目惚れ、なんて言葉は信じて無かったけどよ、お前を見た時の気持ちはそういうのに近かったのかもしれねえな」

     今までも互いに恋愛なんて言葉からは程遠い生活をしていた俺達にはあの映画は縁の遠い世界の話だったかな、などと会話していた中でのそんな言葉は唐突にすぎた。
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    ナナシ/ムメイ

    DOODLE漫画サーガ版。無印。せっかくだから年末年始の話でも書こうと思った。ミチルさん絡んだ恋心っていうか下心っぽい描写もある。特にオチもなく三人でダベっている……だけの話のつもりだったんだけどなぁ……最後改行でスペース空いた後まで読むと辛気臭くなります。

    本当は東映版にしようかと思ったけど、この前書いたので漫画版で。
    武蔵については色々考えちゃってなかなか書けずにいます。嫌いではないんだ……。
    ■ ひとつとや年末年始、と言えど日本のカレンダーに合わせてくれるはずもない恐竜帝国との戦いの最中にある現在「実家に帰る」などという選択肢は無く。
    「はぁ、母ちゃんの蕎麦とかおせちとか雑煮とか……」
    「お袋さんのってのがポイントだな」
    「俺ぁ親父以外と過ごす年末って自体が珍しいや」
    そういえば盆にも似たような会話をして、竜馬は既に帰る先も無く、隼人もなかなか複雑そうだったと思い出し、武蔵はむぐと口を噤んだ。
    大掃除も粗方終わり、新しい年を迎えるために早乙女家の女性陣は台所に詰め切りとなっている年の瀬、これといってやることも無くなった三人は共同部屋のベッドに寝転がって取り留めも無く話をしていた。
    「寺まで行くのも一苦労だし除夜の鐘はテレビで見るとして……起きてていいもんかね? 早乙女博士に怒られやしねえかな」
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    ナナシ/ムメイ

    DOODLE漫画サーガ版。號の13年前。竜隼か何かと言えばそう見えると思われ。

    竜馬と隼人の身に起きた事を見ていくと「同じだけど違う」事が多いように感じて。
    校舎/道場の話の流れ、竜馬が隼人を/隼人が竜馬を迎えに行った結果……色々とありますがあれらは何処まで意図的で、彼らはなんだったのかと思います。
    ■ ふたつ、ひとつ ふと気付いた時、自分は何処ともわからぬ場所にいた。建物の中、しんと静まり返った空気の何処からか低く機械音の響く工場のような雰囲気の廊下。随分と広い建物である様子にも関わらず人の気配は無い。
     肌が粟立つほどの恐れに近い何かと、胸が軋むほどの懐かしさ。ここは何処だ、と妙にざわめく重い頭を押さえ、流れるようにそもそも何ひとつとして思い出せない事に気付く。自分の名前さえも。それに思い当たり、ふらついた身体を壁に手をついて支える。
     記憶喪失。
     そんな単語はわかり、この分ならば知識は残したままエピソード記憶だけごっそりと抜け落ちてしまったのかなどと頭の片隅で冷静に考える自分がいる。
     何も思い出せないと言うのに目眩がしそうなほどの速さで思考は巡る。なにか、なにか忘れてはいけないものがあったはずだ。やるべき事があったはずだ。身の内をごっそりと失った空虚感にそんな焦りはあるにも関わらず、まるで雲を掴むように判然としない。
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    ナナシ/ムメイ

    DOODLE東映版G終了後。ハロウィン話。
    三人で会話してるのが殆どなのでまだマシだがリョウとハヤトの謎の距離感バグは存在している。
    1970年代にハロウィンはまだ日本に無いだろ、と思って調べたらギリギリ原宿の某有名店舗で取り扱い始めてたらしく、G26話(暴竜鬼/放映日が76年11月頭)が新宿だし、姉が海外留学してる東映版ハヤトなら知っててもいいかもなと軽い気持ちで書き始めたがもの寂しいし特にオチは無い。
    ■ 甘くて苦いものは「はろうぃん? なんだい、それは?」「あー、なんか親父から聞いた事あったような……」
     早乙女家のリビングで「土産だよ」と隼人から渡された紫色やオレンジ色で包装された輸入菓子を手に竜馬と弁慶は二人首を傾げた。
    「姉さんに聞いたところじゃ、向こうさんの御盆みたいなもんらしいぜ」
     そう話す隼人と一緒に入り込んで来た外気は冬の気配がして、先程菓子を受け取る時に触れた彼の長い指も冷えていた。ここでの短い秋ももうすぐ終わるなと竜馬は思った。

     浅間山に今年初めての雪が降る頃だった。
     百鬼帝国との戦いも終わり、休日に腕時計からの通信に気をとがらせる必要も無くなっていた。珍しく朝早くから一人で出かけて行った隼人はどうやら新宿まで足を伸ばしていたらしい。
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    ナナシ/ムメイ

    DONE漫画サーガ版。無印隼人加入直後。あの後に押しの強いリョウが隼人を風呂に突っ込む話。ただし破廉恥な事はまるで無く、本当に長々と会話しているだけ。

    見た感じリョウは割と最初から隼人を気に入ってた(なんで??)のかなとは思えど、作中ドン引きしていた隼人からすれば心象最悪な出会いだろうに、その次には仲良しだったので色々どうしてかなぁと考えてるうちの妄言。
    ■ はじまりの日「……あんたらは心底最低だ……常識ってもんを知らねえのか……」
     竜馬も初めてとなった海底での地底魔王ゴールとの顔合わせの後、研究所に戻って開いたジャガー号のコクピットからぐったりとした様子で身を起こした青年は悔し紛れのようにそんな文句を吐いた。
     早乙女博士に見込まれたが為に思いもよらなかった存在からの強襲を受けて仲間を目前で惨殺され、竜馬に半ば拉致される形で投げ込まれたコクピットで既に逃れられない事を「敵」の言葉で知る事となった彼――神隼人の境遇を思えば、取り付けられた電子頭脳を投げ捨てないだけ余程理性がある。
     うんざりとした顔で上着を脱いでぞんざいに吐瀉を拭う姿を見ながら竜馬はひょいとジャガー号まで飛び移り「手を貸してやるよ」と隼人に掌を差し出した。ちらと横目で見たきり勢いよく叩き落とされたその手を「おぉ、痛てぇ」とぼやきながらさする。
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    ナナシ/ムメイ

    DOODLEこれだけチェンゲ。竜馬タワー合流後、最後の真ゲッター発進前くらい。早乙女博士の謎言い分となんなんこの人らの気持ちを解消したかった。
    ドラマCDや設定資料の類を一切知らずに本編だけで書いている。
    竜隼ではあるし物理的に距離が近いが、恋愛とか肉体関係とかは無い。

    ざっと書き終えてからまた弁慶に同じ役回りさせてる事に気付いたのは素直に謝りたい。
    ■ 地獄の道連れは決まってる「てめえにしてはなかなか気が利いてんじゃねえか」
     薄汚れ擦り切れそうなコートを着た男はそれを手にした時、獰猛さを喉奥に含ませたような、しかし上機嫌なのだろう笑みでそう言った。十三年前と変わらない顔で。
     じゃらりと重たい音を立てる男の手首に目を落とし、隼人は内ポケットに沈む金属の重さを感じていた。

     木星がゲッター線の太陽と化し、ガニメデが地球へと迫っていた。続いた激戦に残存する戦力も限られる人類の、文字通り必死の決戦が始まる時は間近だ。これが最後の戦いになるだろう。
     せめてもの整備をとメカニック班が各機に取り付き慌ただしい格納庫は一瞬たりとも途切れない様々な音と声に満ちている。出撃するもの達もまたそれぞれに僅かな時間を過ごしていた。緊張、焦燥、そして絶望を塗り潰そうとするかのような昂揚の渦巻く中に真ゲッターロボへ搭乗する事となる彼等もいた。
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    ナナシ/ムメイ

    DOODLE東映版G終了後。三人が二十歳くらい。捏造しかない。
    竜隼ではあると思うしナチュラルにイチャついている。大体東映版が悪い。

    「赤い糸」を書いた時に、東映版リョウならG胡蝶回みたいにずんばらりしそうだなと思い。

    調べてみたら1970年代後半くらいは平均初婚年齢25歳くらい、3割は見合い結婚という時代なので、こんな事があっても不思議じゃないかなぁと。
    ■ 連れ合いの条件「また見合い断っちまったって本当かよ、リョウ?」
     朝の食堂でたっぷりと山盛りの朝食が乗ったトレイをテーブルに起きながら弁慶が向かいの席の青年にそう話しかける。
     参ったな、と頭に手をやる竜馬の隣、隼人はチラと横目で彼を見たきり涼しい顔で食事を続けていた。

     百鬼帝国との戦いも終わり、二年ほど経とうとしていた。
     元来の宇宙開発という目的に立ち戻ったゲッター計画は、しかし同時にゲッターロボがたった一機で示した戦力が重大視された。国防の為と政府組織に近く組み込まれ、食堂やら寮(狭いとは言え個別の部屋となり、ようやく相部屋から解放された事に一番喜んだのは弁慶だった)も増設された早乙女研究所にまだ三人は所属している。その強大な力ゆえ乗り手を選ぶ機体の貴重なパイロットを手放す事はできないと判断された為であった。大学へ通う事は出来なかったが希望があれば通信とはいえ同等の教育と資格の授与を約束され、早乙女研究所でのゲッター線研究やゲッターロボの整備などに関連する職務を得て学びながら働けるということもあり、以前と地続きのような、しかし戦いの無い平和な日々を彼等は過ごしていた。
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