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    hariyama_jigoku

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    hariyama_jigoku

    DONEグラデカ小説。習作。.

     例の騒動の後、フルカネリは王都預かりの身となりデカラビアもアジトで監視付きの生活を余儀なくされていた。だが、過度に拘束されることはなく、ソロモンの意向で軟禁のような形になっている。
     その動機はどうであれ、行ったことは立派な反逆だ。グラシャラボラスはもう気にしていないものの、普通はそう簡単には切り替えられない。他のメギドが遠巻きにするのもしょうがないのだろう。
     だが、元々仲間内での交流は盛んではなかったデカラビアだ。不自由は苦にすれど、詰めるような言葉にも軽くいなすか黙殺するかのどちらかのようで、意には介してはいないようだった。むしろ、親しげに話しかけられることこそ迷惑そうな節がある。
    「よう、デカラビア。何読んでんだ?」
     そう声をかけた瞬間、デカラビアの眉間に皺が寄りじとりと鋭い視線が向けられた。この顔である。
    護衛の仕事の合間を縫ってアジトに訪れる度、 こうして構っているのだが反応は芳しくない。どうせ一人なのだからと昼食に誘ってみるが、その渋面は相変わらずだ。
    「別に何でもいいだろう」
     素っ気ない返事を他所に、机に積まれた本を覗き込む。暇を持て余したデカラビアが本を読 4172

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    DONEリドフロ。再掲。「押し花を作るのと同じこと」.

     ぱっと目が覚める。いつの間にか眠っていたらしい。授業の終わった教室は閑散としていて、自分と何人かしか残っていなかった。
     時計を見ると、もう放課後である。途中まで起きていた記憶はあるが、特に先生は起こしてはくれなかったようだ。そもそも眠る自分をわざわざ叱るなんて、クルーウェルかトレインくらいのものだが。体力育成は気分が乗らなかったら、そもそもサボってしまうのが常だ。
     モストロラウンジの開店には少し時間がある。なんとなくだるい気分が抜けないから、購買にでも顔を出そうかと立ち上がった。週替わりの特別商品を見に行くのは、ここ一か月ほど続けているがまだ飽きていない。
    「なーんか、うるさ」
     教室を出ると、何やら人混みができている。喜ぶ人、床に崩れ落ちる人。人人人。うげっ、と顔を顰めた。イワシの群れみたいで、あんまり好きじゃない。イワシの群れみたいなのに、不揃いで少し気持ち悪い感じがする。
     遠目ではあんまりよく分からないが、何か貼り紙がされているようだった。数歩近付いて、ようやく書いてあることが見えてきた。成績優秀者一覧、とでかでか書かれている。
    「あっ、今日じゃん」
     ぽんと手を打 4646

    hariyama_jigoku

    MAIKINGリドフロ。.

    リドルのロッカーが開いていた。鍵はかけていたはずだが、強引に抉じ開けられている。中は整然と物を置いていたはずだが、荒らされたせいで見る影もない。ぐらぐらと怒りで視界が赤く染まった。
    「誰か、この部屋に始めに入ったものはいるかい!」
    声を荒げるとおずおずと一人の生徒が名乗り出る。怒りをどうにか押さえつつ、この部屋に入る際に不審な人影を見なかったかと尋ねた。
    「いや、部屋はこのままだったけど…」
    「それならいいんだ。ちなみに疑っているわけではないんだが、僕のロッカーに何かしたのは君ではないね?」
    一応の確認とばかりにそう言うと、生徒は少し顔を青くして横に首を振る。
    「そうか、呼び止めてすまないね」
    ため息混じりに返すと、そそくさと生徒は自分のロッカーの前へと戻っていった。
    改めて自分のロッカーの中身を確認していく。記憶の限り物が取られた形跡はなく、増えたものもない。実に不可解だ。
    苛立ちが募るが、今は犯人捜しをしている時間はない。次は飛行術の授業があるのだ。速やかに着替えて運動場まで出なければいけない。一分たりとも遅刻することは許されないのだ。
    なんとか仕度を終えて、箒を持ってロッカ 798