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    ある意味

    まちこ

    TRAININGくそでか激重感情をこじらせているジャミル先輩と、そんなジャミル先輩のくそでか激重感情には気づかず片思いをしていた監督生のジャミ監

    ある意味両片思い
    彼女のそばにいるといつも気を張って生きている自分が惨めになった。無邪気に誰にでも笑いかける顔に胸はかき乱されて、疑いもせず俺に接する姿に苦しくなる。悔しいことは、辛いことは、苦しいことは、悲しいことは、何も知らないような、純粋な瞳から捕らえるたびに、俺はたまらず死にたくなった。彼女が永遠に気づかないこの気持ちに付ける名前なんて見つけられなくて、ただひたすらもがくしかできない。喉をかきむしって歯を食いしばって、どうしてこんなことになったんだと、泣きたかった。



    「ジャミル先輩、好きです」



     誰もいない図書室、彼女は俺の隣に座って言った。いつもより少しだけ照れくさそうで、顔がわずかに赤く見える。彼女の言葉に嘘偽りないことは誰が見ても分かる表情だ。
     心臓が早鐘を打って気分が悪くなる。喉をかきむしりそうになった手を必死に抑え込んだ。


     彼女が気づいていない俺の気持ちには名前が付けられないのに、俺に向けられた彼女の気持ちには名前が付いている。


     何かに期待をしたような目をふさぎたかった。



    「何を言ってるんだ」



     必死になって流そうと言葉を振り絞るけど、そんな必死な 924

    odaka222

    DONE(小説)極髭一の短いの。一期くん極になって更に闇が深まるのたまらなく愛おしいですね。不安定な心を吐露してくれるのは、ある意味心を許してくれ始めてるからかなぁとも思ってます。不器用な甘え方の一期くんと、ふわふわに見せかけてめちゃくちゃ考えているのであろう兄者、最高だと思いますマル。あと、兄者一期くんの外套掴む癖とかあったら可愛い。極前のあのでかでかとした紋が無意識に気に入らなくてあの部分掴んでるの。戦場に力強くはためくマントを後ろから眺める。その姿はまばたきをも忘れそうなほど美しい。
    『でも、』
     髭切は音を立てず息を吐き、ゆっくりと目を閉じた。再び開くと、同じ光景に向かって手を伸ばす。
    「そろそろ戻ろうか。一期一振」
     美しいと思った長いマントを無遠慮に掴み、いつもの調子で引っ張った。以前の彼ならここで、驚いて小言をこぼすか、呆れたように苦笑してくれるかなのだが。
     僅かな沈黙の後、薄く貼り付けたような微笑みがこちらを振り向く。出会った頃の、よそよそしい感じ。
    「申し訳ない。待たせてしまいましたな」
    「ううん。久々の遠征だもの、疲れたのなら少し休んでいこうか」
     布を持っていた手を軽くあしらわれ、彼は一歩下がった。
    「いえ、戻りましょう。無駄に遅くなっては主に余計な心配をさせてしまいますし、弟にも示しがつきませんから」
     踵をかえした際にふわりと翻ったマントを、反射的に再び掴む。
    「!」
     今度は少しばかり丸めた目がこちらを振り向き、その様子に思わず笑い声がもれた。
    「何か」
     些か不機嫌そうな声色に、すぐにごめんと謝って首を傾ける。
    「やっぱり、もうちょっとゆっくりしていこう 2467