愛とか恋とかやめてくれあれはまだ高一の秋。
騎士の実習で行った森の奥。

「ぐっ……！」
「お前のっ、炎がっ！！！」
「ぃってぇ……良いぜ、気が済むまで刺せよ」

青い炎に恨みを持つ騎士団の男を、

「ぅ……ぁ……」
「え、おい！！」

あいつが黒い炎で昏倒させた時に遡る。



『愛とか恋とかやめてくれ』



「あぶねぇだろ！？志摩！！」

昏倒した男を抱き留めて怒鳴る。刺し傷の血がその男にも垂れるが、頭から倒れるよりはマシだろう。そもそも刺したのはこいつだし。
それよりも、と顔を上げると、まろい垂れ目に柔らかな口角が現れる。男の後ろに音もなく現れて黒い炎を刺した志摩は、教室と変わらず笑っていた。

「あはは、奥村くんのがやばない？」
「大丈夫なの知ってんだろ！」

タイトル「hakaba_no_mizuki」
サブタイトル「おじさんには尺が足りない」

　主人公の「墓場鬼太郎」となって、どこか冴えない人間の青年、墓場水木を育てて好き放題に弄るゲームです。

★幼少期
　幼少期は青年期に向けて、ステータスをレベル上げする必要があります。幽霊族の力は幼少期の育ち方で決まります。水木に怪しまれたり、地獄へ案内してしまうと幽霊族としてステータスが高くなりません。適度に人間らしく生活しましょう。テストで平均より少し低い点数を出したり、町内会の清掃を手伝ったり、カエルの目玉を目の前で食べないなど、上手に偽りましょう。
　水木が気を許してきたところで、小遣いをせびりましょう。大人になる為にコツコツせびり、お菓子を買ったり、タバコを買ったり、地獄の万馬券に手を出してみたり…幼少期はまだリアルマネーの概念はありません。貯蓄もできませんので、今のうちに人間の価値観を覚えて、内面ステータスを上げていき、青年になって、水木にやりたい放題するための盤石を築きましょう。