さめ
Rij6K7unsUwlilX
DONEねこさめせんせい終わりです。ラストは構図が思い浮かばずhttps://hyggestory.net/comic-2/trace
さんで構図お借りしました。
最後まで見て頂きありがとうございます。 9
konekonepie
MAIKING使えるものは全部使うスタイルのアグレッシブ求愛ねこさめ先生に化け狐のコャししさんがほだされるんじゃないかなって話。ある意味では死ネタなのかもしれない。
猫の九つ むかしむかしの遠いある日、とある御山のとある祠に一匹の狐が住みつきました。
狐は陽の光を織ったような金色の毛並みをした珍しい一匹でしたが、不思議と狩りをする里の衆の目に留まりません。それもそのはず、狐はただの狐ではなく百を生きた妖の狐だったのです。
しかしその長い獣の生の中、何度も何度も狙われてきた彼は人間を恐ろしいものだと認識しており、妖として生まれ直してからも人里には立ち入ろうとしませんでした。
狩りをする人間にさえその身を見せなければ、長くを生きた彼の知恵には大きな熊や狼、鷹さえも簡単には近づけません。
そうしているうちに狐は更に歳を重ね、いつからか御山の主のような立場になっておりました。
2920狐は陽の光を織ったような金色の毛並みをした珍しい一匹でしたが、不思議と狩りをする里の衆の目に留まりません。それもそのはず、狐はただの狐ではなく百を生きた妖の狐だったのです。
しかしその長い獣の生の中、何度も何度も狙われてきた彼は人間を恐ろしいものだと認識しており、妖として生まれ直してからも人里には立ち入ろうとしませんでした。
狩りをする人間にさえその身を見せなければ、長くを生きた彼の知恵には大きな熊や狼、鷹さえも簡単には近づけません。
そうしているうちに狐は更に歳を重ね、いつからか御山の主のような立場になっておりました。
comecome33123
DONEしょくさい2展示作品 さめししのお話です。村雨さんが獅子神さんの中にある唯一の宝物のような記憶に触れるお話です。
綺羅星に祈る 真経津の家はまるで玩具箱のようである。その城は、彼の中の琴線に触れたものがぎゅうぎゅうに詰められただけの無法地帯であるのだ。しかし、その好奇心も刹那的な代物であるので、飽きた玩具は箱の隅に追いやられ、埃を被らせることとなってしまう。
真経津にとってゴミとなったそれらは、倉庫化した一室に溜め込まれている。それも、時折真経津の家に訪れる獅子神や、彼の行員である御手洗が、床のあちこちに散らばった玩具だったものたちを拾い上げては、ゴミの終着駅まで持っていったり、溜まりすぎた倉庫から不要なものを廃棄したりしているのだ。
そして、今回もそうであるらしい。
今回の友人達との交流の場が真経津の家へと決定した時点で、村雨はもちろん察しはついていた。
5174真経津にとってゴミとなったそれらは、倉庫化した一室に溜め込まれている。それも、時折真経津の家に訪れる獅子神や、彼の行員である御手洗が、床のあちこちに散らばった玩具だったものたちを拾い上げては、ゴミの終着駅まで持っていったり、溜まりすぎた倉庫から不要なものを廃棄したりしているのだ。
そして、今回もそうであるらしい。
今回の友人達との交流の場が真経津の家へと決定した時点で、村雨はもちろん察しはついていた。
knm
PROGRESSしょくさい展示品いつか出したい本(未定)の無自覚さめ→しし冒頭部
続けばアホみたいなエロ話にしたい
※作中テーマパークはジョイポリスモチーフですが実態とは異なります
発端、あるいは天啓 その日村雨は、とある経緯で出遭った友人の発案により屋内型テーマパークへと足を運んでいた。もちろん村雨ひとりで、ではなく発案者──真経津を含む四人の友人達とともにである。ソロ参戦するほど当のテーマパークに思い入れはないし、そもそも初めての場所だ。
「へぇ、すごいね!」
「さすがに盛況だな。けどこれだとちょっと難しいかもなー」
エントランスを抜け、ライトアップされたフロアを見た真経津が歓声を上げる。その隣でぐるりとフロアを見回した叶は、動画配信を営みとする者の性か脳内で動画撮影のシミュレーションを行っているようだった。
確かにアトラクションの周囲は待機列に並ぶ客により密集地帯と化している。貸し切りにでもしない限り他の客の姿が映り込むことは避けられないだろう。とはいえそれは叶の問題、村雨には関係のない話だ。
5701「へぇ、すごいね!」
「さすがに盛況だな。けどこれだとちょっと難しいかもなー」
エントランスを抜け、ライトアップされたフロアを見た真経津が歓声を上げる。その隣でぐるりとフロアを見回した叶は、動画配信を営みとする者の性か脳内で動画撮影のシミュレーションを行っているようだった。
確かにアトラクションの周囲は待機列に並ぶ客により密集地帯と化している。貸し切りにでもしない限り他の客の姿が映り込むことは避けられないだろう。とはいえそれは叶の問題、村雨には関係のない話だ。
akariya0309
DONEしょくさい展示2ダチらとさめししです。あんま絡んでないけどさめししです。
アフターにつきパスは外しました。
それっていわゆる「推しとオキニがカップルになっちゃったんだよな」
いつもの集まりの最中、叶が脈絡もなく口にした言葉に一瞬反応できなかった。 村雨と真経津はスッと表情を消し、俺を見ている。
「わりといい歳だし、結婚とかすんの? 事実婚? ご祝儀って3億あればいい?」
「なんの話だよ、なんの」
「さっき言ったろ、推しとオキニが俺より先に繋がってて、しかも知らねーとこで付き合いだしたからイラついてんだよ」
推しは確か村雨のことだ。オキニというのがわからないが、村雨と交際しているのは俺だ。村雨が本気で隠している本命がいるなら話は変わってくるが、今のところその気配はなさそうなので俺しかいない。
「叶さん酷いなー、お気に入りはボクもじゃないの?」
2089いつもの集まりの最中、叶が脈絡もなく口にした言葉に一瞬反応できなかった。 村雨と真経津はスッと表情を消し、俺を見ている。
「わりといい歳だし、結婚とかすんの? 事実婚? ご祝儀って3億あればいい?」
「なんの話だよ、なんの」
「さっき言ったろ、推しとオキニが俺より先に繋がってて、しかも知らねーとこで付き合いだしたからイラついてんだよ」
推しは確か村雨のことだ。オキニというのがわからないが、村雨と交際しているのは俺だ。村雨が本気で隠している本命がいるなら話は変わってくるが、今のところその気配はなさそうなので俺しかいない。
「叶さん酷いなー、お気に入りはボクもじゃないの?」
32n5
DOODLE死ネタ。注意書きを読んだ上で、それでも是非読みたいという人だけ自己責任でどうぞ。
・☔️が死ぬ
・🦁君が精神的に大ダメージを負う
・解釈違いの兄貴ネタ特化
・ししさめは付き合っていた
注意書きを確認した上で読みますか?(yes/no) 7
DasonHen
DOODLEPPPが終わる前に好き勝手書きますPPP前にさめししがうっかりくっついていた世界線の話
かっこわるいむらさめ先生
木こりの心臓 閉ざされていたガラスのドアが開く。
酸欠に霞む目を瞬かせ、新鮮な空気を取り込みに外へ出る。足がふらつく。綿を踏んで歩いているようだった。頭が痛む。耳鳴りの向こう、背後でどさりと人間の体が落ちる音がする。
「アンビューバッグを持って来い!」
私の声を聞いても尚ニヤニヤと笑う渋谷の隣で、天堂の担当行員が即座に後ろへ駆け出した。オーディエンスの拍手の中、司会者がゲームの結果を明るく伝えている。
後ろを振り向く。腕を下敷きにして前のめりに倒れたため、頭部外傷はなさそうだ。意識は混濁しているがまだある。酸素濃度6%はもちろん危険な水準だが、一口吸っただけで人間が即死する濃度ではない。猶予は数分。
まだ間に合う。
3613酸欠に霞む目を瞬かせ、新鮮な空気を取り込みに外へ出る。足がふらつく。綿を踏んで歩いているようだった。頭が痛む。耳鳴りの向こう、背後でどさりと人間の体が落ちる音がする。
「アンビューバッグを持って来い!」
私の声を聞いても尚ニヤニヤと笑う渋谷の隣で、天堂の担当行員が即座に後ろへ駆け出した。オーディエンスの拍手の中、司会者がゲームの結果を明るく伝えている。
後ろを振り向く。腕を下敷きにして前のめりに倒れたため、頭部外傷はなさそうだ。意識は混濁しているがまだある。酸素濃度6%はもちろん危険な水準だが、一口吸っただけで人間が即死する濃度ではない。猶予は数分。
まだ間に合う。
kino_akira_fu
PROGRESSさめししです。恋を知らない獅子神さんに、愛を教える村雨さんのお話。
時間軸は明確に定まって無いのですが、オバキルからLiA間くらいのイメージで書いてます。今の所……!!
獅子神さんがモブ(男)と付き合っていた描写があります。
言葉を尽くす また上手くいかなった。去り行く背中をただ見つめる。何が悪かったか、いつだってわからないまま終わる。強請られたものをプレゼントした。気持ちを告げた。共に時を過ごした。夜だって、幾度も。紡いだ言葉も、紡がれた言葉も甘やかだったはずなのに。あれが、――ではなかったのだろうか。少なくとも、俺は与えていたつもりだった。けれど、きっと、違かったのだ。息苦しくて、鳩尾が痛くて、この場に蹲りたい。別れを告げられこんなにも苦しいというのに。俺が与えていたものは、別の何かだったのだ。
子供の頃にやった砂場での遊びを思い出す。形はあるはずなのに、決して手には収まらない無数の砂。小さな粒は汗ばんだ手のひらにこびりつくのに、定まった形がなくて決して手に入らない。それでも頑張って、固めて、固めて。綺麗な丸ができて、見て、と渡したら叩き潰された。一瞬で壊れる脆い団子。あの時の俺は何を求めていたのか。ただ、受け取ってもらえるだけでよかったのかもしれない。
10049子供の頃にやった砂場での遊びを思い出す。形はあるはずなのに、決して手には収まらない無数の砂。小さな粒は汗ばんだ手のひらにこびりつくのに、定まった形がなくて決して手に入らない。それでも頑張って、固めて、固めて。綺麗な丸ができて、見て、と渡したら叩き潰された。一瞬で壊れる脆い団子。あの時の俺は何を求めていたのか。ただ、受け取ってもらえるだけでよかったのかもしれない。
bonchinote
DONEいっぱいハート出ちゃうようになった村雨先生のトンペナです。初恋イチゴ味「ええっ、銀行のペナルティーで礼二君からハートが出るようになっちゃったって!? 心配だなあ」
「心臓じゃなくてだよね? 心配で様子みにきちゃった」
「まさしく愛を体現したようなペナルティー、なかなか良い行いをするな銀行というのも」
「帰れマヌケども♡♡♡」
不運はいつだって、呼んでいなくともやって来る。悪魔と死神と邪神が一堂に会したような光景は村雨にとって悪夢そのものだった。
インターホンが鳴り、鍵を開けたことをすぐに村雨は後悔する羽目になる。不機嫌を隠そうともせず顔をしかめた、村雨の頭頂部あたりから紫色の小さなハートが三つ、ホロリと転がり出た。
フローリングの床に当たって硬質な音を立てるそれは決して比喩表現でなく、確かな質量を伴っている。
3274「心臓じゃなくてだよね? 心配で様子みにきちゃった」
「まさしく愛を体現したようなペナルティー、なかなか良い行いをするな銀行というのも」
「帰れマヌケども♡♡♡」
不運はいつだって、呼んでいなくともやって来る。悪魔と死神と邪神が一堂に会したような光景は村雨にとって悪夢そのものだった。
インターホンが鳴り、鍵を開けたことをすぐに村雨は後悔する羽目になる。不機嫌を隠そうともせず顔をしかめた、村雨の頭頂部あたりから紫色の小さなハートが三つ、ホロリと転がり出た。
フローリングの床に当たって硬質な音を立てるそれは決して比喩表現でなく、確かな質量を伴っている。
mayo
DONEさめしししょくさい2展示作品②
🦁さんの勘違いから始まるわちゃわちゃ馴れ初め話です
抱けない男 獅子神敬一はモテる。
それはもう、えげつないくらいにモテる。数合わせで呼ばれた合コンでは無双状態。始まる前から勝ち戦が確定していた。
顔見知りの経営者と投資家で構成される、ギャラ飲みメンバーからは当然のように外された。参加した女性たちが全員、獅子神のお持ち帰りを希望するためだ。他の男がモテる様を見るために好き好んで大金を出す人間はいない。
女性だけではなかった。もちろん同性にもモテる。会員制バーではこの道三十年のママに「終わらない世界旅行に連れて行ってあげる」と店のシャッターを閉じられかけた。クラフトビール専門バーではオーナーにウィンクをされ続けて出資を取りやめた。
モテるね、と言われて謙遜するのも面倒なほどのモテぶりである。
9181それはもう、えげつないくらいにモテる。数合わせで呼ばれた合コンでは無双状態。始まる前から勝ち戦が確定していた。
顔見知りの経営者と投資家で構成される、ギャラ飲みメンバーからは当然のように外された。参加した女性たちが全員、獅子神のお持ち帰りを希望するためだ。他の男がモテる様を見るために好き好んで大金を出す人間はいない。
女性だけではなかった。もちろん同性にもモテる。会員制バーではこの道三十年のママに「終わらない世界旅行に連れて行ってあげる」と店のシャッターを閉じられかけた。クラフトビール専門バーではオーナーにウィンクをされ続けて出資を取りやめた。
モテるね、と言われて謙遜するのも面倒なほどのモテぶりである。
mayo
DONEさめしししょくさい2展示作品①
片思いをあきらめようとする臆病な🦁と追いかける☔先生の話
雨のなかで踊れ この恋を終わらせよう。
獅子神敬一が思いついたのは、なんてことのない朝だった。久しぶりの晴れ間。抜けるような青空には雲ひとつない。余裕をもって建てられた家並みの向こうに銀杏の大木が青々とした葉を茂らせていた。変わりない、一日の始まり。
いつも通りに起きていつも通りの朝食を作る。フライパンの上のベーコンの脂がいい香りをたて、空いたスペースに卵を割り入れる。考える必要もない。決まりきった作業の合間にその考えは降って湧いた。
――まるで天啓のように。
実際のところ、天啓というにはいささか軽い。
神を自称する友人が耳にしたら威光を侮るなと説教をくらうだろう。しかし思いつきというにはあまりに重すぎた。サイコロの出目やコインの裏表で決められる勝負とは違う。運もコントロールも関係ない。獅子神にとっては一世一代の決意だった。
22509獅子神敬一が思いついたのは、なんてことのない朝だった。久しぶりの晴れ間。抜けるような青空には雲ひとつない。余裕をもって建てられた家並みの向こうに銀杏の大木が青々とした葉を茂らせていた。変わりない、一日の始まり。
いつも通りに起きていつも通りの朝食を作る。フライパンの上のベーコンの脂がいい香りをたて、空いたスペースに卵を割り入れる。考える必要もない。決まりきった作業の合間にその考えは降って湧いた。
――まるで天啓のように。
実際のところ、天啓というにはいささか軽い。
神を自称する友人が耳にしたら威光を侮るなと説教をくらうだろう。しかし思いつきというにはあまりに重すぎた。サイコロの出目やコインの裏表で決められる勝負とは違う。運もコントロールも関係ない。獅子神にとっては一世一代の決意だった。
いちとせ
DONEししさめ 水族館デートをする話水底の幸福を拾う「村雨、その……明日水族館に行かないか?」
「問題ない。元々あなたと過ごすために空けた日だ」
どこか不安げな様子で尋ねた獅子神は、村雨の了承の返事を得て相好を崩した。
明日は休みという夜には村雨は獅子神の家を訪れる。2人が交際を開始してから新しく加わったルーティンだ。夕飯を共に食べながら明日の予定を話し合う。家でゆっくり過ごす場合もあれば、どちらかの希望の場所へ連れ立って出かけることもあるが、今回は獅子神の希望で水族館へ赴くこととなり、村雨は昼食に獅子神の弁当(甘い卵焼き入り)を所望した。
翌朝、村雨はいつもの休みより1時間ほど早く目が覚めた。この時間であれば隣で寝ているはずの男は既に寝床から這い出しており、その分布団の中が寂しくて起きてしまったようだ。寝起きで回らない頭を左右に揺らめかせながらリビングへと廊下を進む。扉を開けると獅子神がキッチンで調理をしているところだった。香ばしい匂いに引き寄せられた村雨は調理中の獅子神の背中に軽い頭突きをしてぐりぐりと額を擦り付けた。
6987「問題ない。元々あなたと過ごすために空けた日だ」
どこか不安げな様子で尋ねた獅子神は、村雨の了承の返事を得て相好を崩した。
明日は休みという夜には村雨は獅子神の家を訪れる。2人が交際を開始してから新しく加わったルーティンだ。夕飯を共に食べながら明日の予定を話し合う。家でゆっくり過ごす場合もあれば、どちらかの希望の場所へ連れ立って出かけることもあるが、今回は獅子神の希望で水族館へ赴くこととなり、村雨は昼食に獅子神の弁当(甘い卵焼き入り)を所望した。
翌朝、村雨はいつもの休みより1時間ほど早く目が覚めた。この時間であれば隣で寝ているはずの男は既に寝床から這い出しており、その分布団の中が寂しくて起きてしまったようだ。寝起きで回らない頭を左右に揺らめかせながらリビングへと廊下を進む。扉を開けると獅子神がキッチンで調理をしているところだった。香ばしい匂いに引き寄せられた村雨は調理中の獅子神の背中に軽い頭突きをしてぐりぐりと額を擦り付けた。
hiro16jbsssm
DONE付き合いたてのまだ健全なししさめ見たいようにしか見られない先生の小話
子狐のスープにかかるのろい、或いはまじないについて「カップ麺に湯を入れると急患が来る」
「そのジンクスってマジだったんだ」
腐れ縁となったギャンブラー連中を何かと遊びに誘いたがる最年少の男にシフト表を要求され、配信者の企画の予定と共に許可も無くグループで共有されたのが数ヶ月前。
それに合わせるように、どうせ自分も真経津の家に行くのだからついでに、今日はアルコールを用意しているから飲まない自分が運転を、などと何かと理由を付けて送迎を申し出るようになったマシなマヌケからごく最近に告白を受け応えて以来、特に集まりの無い日まで勤務後も欠かさず迎えに来るようになった男の車に乗って帰宅するルーチンにもすっかり慣れてしまった。
要するに獅子神の自家用車の中は私の自宅と近しく、ともすればそれ以上に快適に感じるようになったが故に、病院の地下駐車場でその助手席へ腰を落ち着ければ必要以上に気を抜いてしまうようになっていた訳で、つまりは乗り込んだ時点で連勤で溜まりに溜まった眠気に襲われてしまい、助手席のドアを閉めてから運転席に座した男にほんの数秒、凭れ掛かるように身を預けることになった。
10092「そのジンクスってマジだったんだ」
腐れ縁となったギャンブラー連中を何かと遊びに誘いたがる最年少の男にシフト表を要求され、配信者の企画の予定と共に許可も無くグループで共有されたのが数ヶ月前。
それに合わせるように、どうせ自分も真経津の家に行くのだからついでに、今日はアルコールを用意しているから飲まない自分が運転を、などと何かと理由を付けて送迎を申し出るようになったマシなマヌケからごく最近に告白を受け応えて以来、特に集まりの無い日まで勤務後も欠かさず迎えに来るようになった男の車に乗って帰宅するルーチンにもすっかり慣れてしまった。
要するに獅子神の自家用車の中は私の自宅と近しく、ともすればそれ以上に快適に感じるようになったが故に、病院の地下駐車場でその助手席へ腰を落ち着ければ必要以上に気を抜いてしまうようになっていた訳で、つまりは乗り込んだ時点で連勤で溜まりに溜まった眠気に襲われてしまい、助手席のドアを閉めてから運転席に座した男にほんの数秒、凭れ掛かるように身を預けることになった。
kazu_7310
DONEキルさめ(まふさめ+ししさめ)の日常。誕生日を祝いたいししさめと、何か気に食わないことがあって拗ねるまふのお話。
めーーーちゃくちゃ遅れたけど🪞くんHappybirthday!!! 年上の恋人たちに甘やかしてもらってね!
2024.3.13 第1校 3141
ariunauna
DONE2024/3/17 HARU COMIC CITY32 スゼプチ新刊二冊目②「とある海の物語」
正方形/12p/ミシン製本表紙2色刷り本文インク水
サメのスタンリーとイルカのゼノのお話。ほのぼのしんみり。
当日朝営業所で受け取るため、机の上になかったらないです…無事あれ……!! 3
いちとせ
DONEししさめ 獅子神さんが村雨さんにペディキュアを塗る話。爪先の紅 眠りの中を漂っていた。静かで安らかな泥のような眠り。
そろりと意識が浮上して横を見ると、隣の男が月明かりに照らされながら身を起こすところだった。
何も身に着けない素肌に白いシーツが撓んで優雅なドレープを作る。どこか硬質な印象を受ける村雨の身体に当たる光として、怜悧な月光はこれ以上ないほど相応しい。未だ夢の中の心地の獅子神であったが、村雨もまた普段よりは些か茫洋とした目つきで寝室の壁を向いていた。
こちらに目を向けないまま村雨は言う。
「あのクローゼットの右奥にある小さな箱はあなたのものか」
クローゼットの扉は閉まっていて何について話しているのか、獅子神に思い当たるものはなく黙って首を横に振った。
「持ってきてもいいか」
1371そろりと意識が浮上して横を見ると、隣の男が月明かりに照らされながら身を起こすところだった。
何も身に着けない素肌に白いシーツが撓んで優雅なドレープを作る。どこか硬質な印象を受ける村雨の身体に当たる光として、怜悧な月光はこれ以上ないほど相応しい。未だ夢の中の心地の獅子神であったが、村雨もまた普段よりは些か茫洋とした目つきで寝室の壁を向いていた。
こちらに目を向けないまま村雨は言う。
「あのクローゼットの右奥にある小さな箱はあなたのものか」
クローゼットの扉は閉まっていて何について話しているのか、獅子神に思い当たるものはなく黙って首を横に振った。
「持ってきてもいいか」
汝はキュート
DOODLE【ジャンケットバンク】X(旧Twitter)に投げてるイラストと漫画まとめ・その7。最新話までのネタバレ、軽度のBL成分を含みます(ほぼししさめ、オールキャラギャグ等)。いつもの🐶🐱ちゃんや👑🐱パロもあります(2024/03/08) 20汝はキュート
DOODLE【ジャンケットバンク】X(旧Twitter)に投げてるイラストと漫画まとめ・その6。最新話までのネタバレ、軽度のBL成分を含みます(ししさめ多め、みたさく、オバキル等)。大体🐶🐱ちゃんです(2024/03/07) 43いちとせ
DONEししさめ 無自覚に獅子神さんのことが大好きな村雨さんが告白する話。誓いは突然に 一日の業務の終わり、カルテの記載をまとめているときに端末が震えた。グループチャットで獅子神が「真経津に頼まれてローストビーフ作ったから食いたい奴は来い」と送ってきていた。「私の分は取り分けておいてくれ」と返信した。
大学病院の業務量は定時に終わるようにはできていない。そもそも定時まで手術が入っており、その後から病棟業務が始まる。今日も2時間ほどの残業を行う予定だったが、そこから獅子神宅に向かったのではローストビーフは跡形も残っていないだろう。取り分けを頼んではいるが、あの面子の手練手管に獅子神が対抗しきれるかというと恐らく不可能だろう。少なくとも今のところは、だが。幸い病棟患者に大きなトラブルはなくカルテ記載さえ終わればよい。少し急げば予定を繰り上げることができそうだ。一段階情報処理のギアを上げて30分ほど巻いて業務を終えた。後日職場では村雨先生が何らかの連絡を受けた途端、鬼気迫る様子になりタイピング速度も倍になった、もしや彼女ではとやや尾鰭のついた噂が流れたが、誰も真相を確かめようとはしなかった。
2306大学病院の業務量は定時に終わるようにはできていない。そもそも定時まで手術が入っており、その後から病棟業務が始まる。今日も2時間ほどの残業を行う予定だったが、そこから獅子神宅に向かったのではローストビーフは跡形も残っていないだろう。取り分けを頼んではいるが、あの面子の手練手管に獅子神が対抗しきれるかというと恐らく不可能だろう。少なくとも今のところは、だが。幸い病棟患者に大きなトラブルはなくカルテ記載さえ終わればよい。少し急げば予定を繰り上げることができそうだ。一段階情報処理のギアを上げて30分ほど巻いて業務を終えた。後日職場では村雨先生が何らかの連絡を受けた途端、鬼気迫る様子になりタイピング速度も倍になった、もしや彼女ではとやや尾鰭のついた噂が流れたが、誰も真相を確かめようとはしなかった。
いちとせ
DONE無自覚両片想いのししさめ。 第2回お好み焼きパーティー買い出し編ふたりの時間「ねえ、お好み焼きパーティーやろうよ。オレやったことなくてさ~」
叶がソファに寝そべりながら言う。その日は真経津の誘いに応えて叶、獅子神、村雨は真経津宅へ遊びに来ていた。
「あ~前3人でやったよね。楽しかった~叶さんも来たらよかったのにね」
「え、ずるい!なんでオレを呼ばないんだよ!」
叶が頬を膨らまして不満を顕わにする。
「呼ぶも何もお前らが試合する前だったから誰も連絡先知らねえよ」
呆れた声でなだめながら獅子神がジュースを運んできた。真経津にはいちごみるく、叶にはコーラ、村雨にはオレンジジュースだ。
「あ、そっか~忘れてたよ。叶さんとの試合前だったんだっけ」
「忘れんなよ。せっかく楽しい試合だったんだからさ」
3065叶がソファに寝そべりながら言う。その日は真経津の誘いに応えて叶、獅子神、村雨は真経津宅へ遊びに来ていた。
「あ~前3人でやったよね。楽しかった~叶さんも来たらよかったのにね」
「え、ずるい!なんでオレを呼ばないんだよ!」
叶が頬を膨らまして不満を顕わにする。
「呼ぶも何もお前らが試合する前だったから誰も連絡先知らねえよ」
呆れた声でなだめながら獅子神がジュースを運んできた。真経津にはいちごみるく、叶にはコーラ、村雨にはオレンジジュースだ。
「あ、そっか~忘れてたよ。叶さんとの試合前だったんだっけ」
「忘れんなよ。せっかく楽しい試合だったんだからさ」